55 / 109
第五十五話 突然の脅迫状
しおりを挟む
ある日私達の所に一通の手紙が届いた。
「どういうこと? 旅先に手紙なんてあり得ないわ」
「確かにおかしいわね。とにかく開けてみましょう」
『悪いことは言わぬ。表の世界に帰れ。さもなくば後悔することになるだろう』
「これって脅迫状じゃない」
「そのようね」
「どうしていきなりこんなことを書いてきたのかしら?」
マリーは腕組みをして言った。
「私達が世直し旅をすると困る人物がいるってことね」
小百合が落ち着いた口調で言う。
「一体誰なのよ?」
「きっと闇の帝王だよ」
「そんなのいないわよ」
「じゃあラスボスだね」
「何で普通のボスが出てくる前にラスボスが出てくるのよ!」
「とにかく私達が危険な状況になったことには違いないわ」
「まあ、小百合の言うとおりね」
私達は手紙をテーブルに置いて無言になった。
「でもおかしくないか?」
「あら、四郎が意見を言うのって珍しいわね。で? 何がおかしいの?」
「ああ、この手紙を書いた人物は俺達がこの町にいるのを知っているってことだ」
「言われてみればそうね」
「次に俺たち三人が表の世界から来たことも知ってることになる」
「そうか。そう考えると私達の情報を知り尽くしている可能性があるわね」
「きっとストーカーだよ」
「変なこと言わないでよ、芽依」
「だって私達のことを調べ尽くしてるんでしょ?」
「だったら誰のストーカーよ」
「もちろん一番可愛い子が狙われていると考えるのが普通だけど今回はマリーさんだね」
「どうして当然のように『一番可愛い子』から私が外されているのよ!」
「それは一番可愛いのは芽依だからだよ」
「はいはい。それで私が狙われている根拠は?」
「この手紙には『表の世界に帰れ』て書いてあるからだよ。表の世界に帰ったらこの手紙の主も一緒に表の世界に行かなきゃいけないことになるよ」
「そうね」
「というわけでマリーさん心当たりは?」
「あるわけないでしょ!」
「でもマリーはプリンセスだしこの国で知らない人はいないんじゃないかな?」
「怖いこと言わないでよ、四郎」
「とにかく私達が危険になったのは間違いわいわ。帰りましょう、四郎」
「待ちなさいよ。世直し旅はどうするのよ」
「言いたいことはわかるけど危なすぎるわ」
「この手紙の差出人がストーカーだと決まったわけじゃないでしょ」
「闇の帝王だよ」
「それはないけど、単なるいたずらかもしれないし」
その時ミーが突然テーブルに飛び乗ると脅迫状の匂いをクンクンと嗅いで小百合を見た。
「ん? 小百合がどうかしたの?」
「何よミー」
ミーが小百合の服を噛んで引っ張り始める。
「もしかしてこの手紙と小百合が関係あるの?」
「ニャー」
「まさかこの手紙を書いたのって小百合?」
「ち、違うわよ」
「そう言えばこの手紙って日本語だよな。それにこの筆跡」
「この手紙をフロントから預かってきたの小百合さんだよね」
「い!」
「な、何よ! 元の世界に帰ったらマリーもいなくなって四郎と恋人の関係に戻れると思っただけよ! 何がいけないの!」
絶体絶命のピンチを見事な逆切れで切り抜ける小百合であった。
「どういうこと? 旅先に手紙なんてあり得ないわ」
「確かにおかしいわね。とにかく開けてみましょう」
『悪いことは言わぬ。表の世界に帰れ。さもなくば後悔することになるだろう』
「これって脅迫状じゃない」
「そのようね」
「どうしていきなりこんなことを書いてきたのかしら?」
マリーは腕組みをして言った。
「私達が世直し旅をすると困る人物がいるってことね」
小百合が落ち着いた口調で言う。
「一体誰なのよ?」
「きっと闇の帝王だよ」
「そんなのいないわよ」
「じゃあラスボスだね」
「何で普通のボスが出てくる前にラスボスが出てくるのよ!」
「とにかく私達が危険な状況になったことには違いないわ」
「まあ、小百合の言うとおりね」
私達は手紙をテーブルに置いて無言になった。
「でもおかしくないか?」
「あら、四郎が意見を言うのって珍しいわね。で? 何がおかしいの?」
「ああ、この手紙を書いた人物は俺達がこの町にいるのを知っているってことだ」
「言われてみればそうね」
「次に俺たち三人が表の世界から来たことも知ってることになる」
「そうか。そう考えると私達の情報を知り尽くしている可能性があるわね」
「きっとストーカーだよ」
「変なこと言わないでよ、芽依」
「だって私達のことを調べ尽くしてるんでしょ?」
「だったら誰のストーカーよ」
「もちろん一番可愛い子が狙われていると考えるのが普通だけど今回はマリーさんだね」
「どうして当然のように『一番可愛い子』から私が外されているのよ!」
「それは一番可愛いのは芽依だからだよ」
「はいはい。それで私が狙われている根拠は?」
「この手紙には『表の世界に帰れ』て書いてあるからだよ。表の世界に帰ったらこの手紙の主も一緒に表の世界に行かなきゃいけないことになるよ」
「そうね」
「というわけでマリーさん心当たりは?」
「あるわけないでしょ!」
「でもマリーはプリンセスだしこの国で知らない人はいないんじゃないかな?」
「怖いこと言わないでよ、四郎」
「とにかく私達が危険になったのは間違いわいわ。帰りましょう、四郎」
「待ちなさいよ。世直し旅はどうするのよ」
「言いたいことはわかるけど危なすぎるわ」
「この手紙の差出人がストーカーだと決まったわけじゃないでしょ」
「闇の帝王だよ」
「それはないけど、単なるいたずらかもしれないし」
その時ミーが突然テーブルに飛び乗ると脅迫状の匂いをクンクンと嗅いで小百合を見た。
「ん? 小百合がどうかしたの?」
「何よミー」
ミーが小百合の服を噛んで引っ張り始める。
「もしかしてこの手紙と小百合が関係あるの?」
「ニャー」
「まさかこの手紙を書いたのって小百合?」
「ち、違うわよ」
「そう言えばこの手紙って日本語だよな。それにこの筆跡」
「この手紙をフロントから預かってきたの小百合さんだよね」
「い!」
「な、何よ! 元の世界に帰ったらマリーもいなくなって四郎と恋人の関係に戻れると思っただけよ! 何がいけないの!」
絶体絶命のピンチを見事な逆切れで切り抜ける小百合であった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる