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第7章 加速する想い
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「颯斗、守りたいものがあるなら、自分の保身なんて考えるのは甘いよ。」
「さっきから何なんだよっ。俺にはお前と違って帰る場所も居場所もねぇんだよっ。謙兄も死んで、チームからも抜けて、親もいなけりゃ兄弟もいないっ。ストリートがなくなっても帰る家があるお前と俺を一緒にすんなよっ。どんな理由だって居場所を捨てると決めた俺を笑うなっ。」
どうして分かってくれないのだろう。
どうして手伝ってくれないのだろう。
今の俺に出来る最大限の覚悟を決めているはずなのに。
膝を抱えて感情任せに声を荒げることしか出来ない俺の隣に智が身を寄せて座り、その反対に亮が腰掛けて俺の頭に手を置いて優しくたたく。
久々に3人揃って同じソファーに座り、ここに越してきて初めて迎えた夜を思い出した。
傷が癒えきってない俺の代わりに二人が荷物をほぼ片付けてくれ、疲れたなって言いながら同じソファーに座って、俺たちの家だって笑いあった。
3人で暮らそうって言って、それからほぼ一緒に住んでくれている。
智にいたっては、親と不仲なわけではないのに。
「別に颯斗の覚悟を笑ってるわけじゃないよ。今までじゃ考えられない決断だと思う。だけど、これを言ったら颯斗が気にしちゃいけないから黙ってたけど、俺たちはストリートに入るとき、家族を捨てる覚悟をした。颯斗を守るために、家族を地の底に追いやる覚悟を決めたんだよ。」
突然語られ始めたその話に、俺は大人しく耳を傾けた。
そんな覚悟を決めたという話は、一度も聞いたことがなかったから。
「犯罪の温床であるストリートに身を置くということは、犯罪に加担することだと思って、最悪捕まることも考えた。そうなれば、政治家の父を持つ亮と検察官と弁護士の両親を持つ俺たちの家族は、必ずさらし者にされてつるし上げにされる。犯罪者を生んだ奴らに任せられないって、信用を失い、職を奪われ、街を追われる。俺たちはもちろん勘当されるだろうし、それこそ帰る場所なんてなくなる。それでも、颯斗の傍に居ることを選んだ。それ以上に、颯斗を守りたいと思ったから。家族の影響を気にして、片手間に颯斗を守ることなんて出来ないと思ったから。きついこと言ってごめんね。それでも、中途半端な覚悟は亀ちゃん諸共身を滅ぼすから。後悔しないためにも、ちゃんと考えた方がいいと思う。」
どうして、今まで気づかなかったのだろう。
捕まれば、家族への影響は避けられないことに。
俺には家族なんて呼べる人はいなくて、連絡がいったところで迎えに来るような人でもなくて、何の影響もないから気にしたこともなかった。
二人は逆に帰る場所があるからこそ、制限される部分が大きかったはずだ。
何も失うものがない俺と違って、失うものがある二人の方が悩んだはずだ。
それこそ今の俺みたいに、全てを失う覚悟で俺についてきてくれたはずだ。
たった俺一人のために、家族も、居場所も、今後安泰の人生さえも犠牲にしてくれた。
そんな二人に比べれば、俺なんて失うものもないくせになんて嫌な奴なのだろう。
一緒にするななんて、どの口が言えたものだろう。
「さっきから何なんだよっ。俺にはお前と違って帰る場所も居場所もねぇんだよっ。謙兄も死んで、チームからも抜けて、親もいなけりゃ兄弟もいないっ。ストリートがなくなっても帰る家があるお前と俺を一緒にすんなよっ。どんな理由だって居場所を捨てると決めた俺を笑うなっ。」
どうして分かってくれないのだろう。
どうして手伝ってくれないのだろう。
今の俺に出来る最大限の覚悟を決めているはずなのに。
膝を抱えて感情任せに声を荒げることしか出来ない俺の隣に智が身を寄せて座り、その反対に亮が腰掛けて俺の頭に手を置いて優しくたたく。
久々に3人揃って同じソファーに座り、ここに越してきて初めて迎えた夜を思い出した。
傷が癒えきってない俺の代わりに二人が荷物をほぼ片付けてくれ、疲れたなって言いながら同じソファーに座って、俺たちの家だって笑いあった。
3人で暮らそうって言って、それからほぼ一緒に住んでくれている。
智にいたっては、親と不仲なわけではないのに。
「別に颯斗の覚悟を笑ってるわけじゃないよ。今までじゃ考えられない決断だと思う。だけど、これを言ったら颯斗が気にしちゃいけないから黙ってたけど、俺たちはストリートに入るとき、家族を捨てる覚悟をした。颯斗を守るために、家族を地の底に追いやる覚悟を決めたんだよ。」
突然語られ始めたその話に、俺は大人しく耳を傾けた。
そんな覚悟を決めたという話は、一度も聞いたことがなかったから。
「犯罪の温床であるストリートに身を置くということは、犯罪に加担することだと思って、最悪捕まることも考えた。そうなれば、政治家の父を持つ亮と検察官と弁護士の両親を持つ俺たちの家族は、必ずさらし者にされてつるし上げにされる。犯罪者を生んだ奴らに任せられないって、信用を失い、職を奪われ、街を追われる。俺たちはもちろん勘当されるだろうし、それこそ帰る場所なんてなくなる。それでも、颯斗の傍に居ることを選んだ。それ以上に、颯斗を守りたいと思ったから。家族の影響を気にして、片手間に颯斗を守ることなんて出来ないと思ったから。きついこと言ってごめんね。それでも、中途半端な覚悟は亀ちゃん諸共身を滅ぼすから。後悔しないためにも、ちゃんと考えた方がいいと思う。」
どうして、今まで気づかなかったのだろう。
捕まれば、家族への影響は避けられないことに。
俺には家族なんて呼べる人はいなくて、連絡がいったところで迎えに来るような人でもなくて、何の影響もないから気にしたこともなかった。
二人は逆に帰る場所があるからこそ、制限される部分が大きかったはずだ。
何も失うものがない俺と違って、失うものがある二人の方が悩んだはずだ。
それこそ今の俺みたいに、全てを失う覚悟で俺についてきてくれたはずだ。
たった俺一人のために、家族も、居場所も、今後安泰の人生さえも犠牲にしてくれた。
そんな二人に比べれば、俺なんて失うものもないくせになんて嫌な奴なのだろう。
一緒にするななんて、どの口が言えたものだろう。
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