91 / 105
第二章 魔王と戦争
第91話 サウザート領潜入
しおりを挟む
巨大なロックバードに襲われるもアルの意外な活躍で難を逃れた翌日、俺たちは漸くサウスバレンとサウザートの国境へと辿り着いた。そこには、二日前の戦争の跡がまだ残っていた。
「これはまた……。激しく争ったのか?」
「どうかなぁ? この焼け跡って、どっちかと言うと、昨日のロックバードのせいじゃない?」
確かにミサオの言う通り、この焼け跡は上空から爆撃されたような跡に見える。聞いた話だとサウザート軍にあのロックバードを押し付けたと言うことだったから、これは戦争というよりサウザート軍とロックバードの戦闘の跡というのが、正しいのだろう。
この近くにはサウザート軍の本拠地があるかもしれない。そいつらに見つかったら面倒だな。
「この近くにサウザート軍の本拠地があるかもしれない。気を付けて進もう」
二人共頷くと周囲に注意しながらサウザート領へと入っていった。<感知>や<探知>を使って近くの様子を調べても良いが、逆に感じ取られても厄介だから止めておく。
それにしても、これはまた荒野から一転して、砂、砂、砂。辺り一帯砂だらけの砂漠だ。こんな砂漠だと、水や食料が不足気味なんじゃないだろうか?
「これはまた見事に隠れる所が無いな」
「そうね」
「これならまだサウスバレンの荒野の方がマシなのかな?」
ミサオの言葉に俺は頷く。魔王セドニーは、この砂漠の国を救いたい一心で他の国に戦争を挑んだのだろう。同情はする。同情はするが、手段が良くない。戦争しなくても他に手段はあったんじゃないのか?
「戦争なんかやっている場合じゃ無いだろうに……」
「?、何?」
俺のボソリと呟いた独り言を微かに聞こえたミコトが俺に質問をする。
「いや、何でもないよ。それにしても、サウザート軍の本拠地らしきものが何処にも見当たらないな」
「そうだね。戦争を一昨日までしていたのなら、この辺りに拠点の一つ位あってもいい気がするけど」
ミコトの言う通り、一昨日には戦闘を国境で始めたというのに、その周辺に拠点と思しき建物の一つも無い。そもそも、国境付近に砦なり検問なりあって通行するのが大変なのではと心配していたのが馬鹿と思えるくらい、何も無い。
「ミサオ、本当にここはサウザート領なのか?」
「そうだよ。どういう訳か知らないけど、サウスバレンとサウザートは領土が変わった瞬間に荒野と砂漠に切り替わるって、ブラッド達から聞いてるもん。この砂漠は間違いなくサウザート領に入っているわよ」
そうするとロックバードの襲撃が原因で、砦なり、なんなりの拠点が壊滅したと言うことだ……今更だけど、よく勝てたよな。たった三人で。アルの力のお陰か。
そういうアルは、今は<空納>の中に隠れてもらっている。あいつは一応、救世主と一緒に現れる伝説の子竜と認識されているから、バラトレストまで隠密行動をするには都合が悪い。
「でも、たった一日で拠点を片付けられるのかな?」
ミサオの疑問は皆思っている事だ。
「リスク承知で<感知>を使ってみようか?」
「どうしよっか? <感知>って確か使える人が範囲内にいたら、逆にバレるんじゃなかった?」
「そうだよ。ミコト。だからリスク覚悟なんだ。でも、<感知>を使わずに突然背後から襲われるなんてリスクもあるから、俺も悩んでいるんだ。どうする?」
実は何らかの方法で拠点が隠されていて、気付かずにサウザート軍の真っ只中に入ってしまう、なんて事が無いとも限らない。そのリスクをミコトは理解してくれたみたいだ。
「そうね。<探知>で近場だけ確認っていうのはどう?」
「二人共、何をそんなに悩んでるのよ。そんなのどっちだっていいじゃない。どうせ、見つかったら襲われるのは一緒なんだから」
ミサオが呆れた様子で俺たちの話に入ってきた。お気楽というか、考え無しというか自由というか。でも、ミサオの言う事も一理ある。
「そうだな。どうせ戦闘になるんだったら、向こうの様子が分かった方がこっちとしても動きやすい。よし、<探知>で周辺を確認するぞ」
<探知>で周辺の情報を確認してみる。だが、見た目通りに<探知>で確認出来る範囲には本当に何も無かった。
「まじか。本当に何も無い。拠点も無くて、この砂漠の中を進軍して来てたのか?」
「いいじゃない。そんなこと。とにかく居ないんなら好都合じゃん。とっととバラトレストに向かおうよ。先は長いんだし」
「そうだな。それで、ミサオ。ルートは?」
「うん。ここから北東に進んで、まずは海岸沿いに出るよ。あとは、海岸に沿って北上していけばバラトレストだね」
「砂漠なのに海岸なんてあるの?」
「うん。あたしにだって何で砂漠と海が隣接しているかなんて知らないわよ」
「いや、海があるなら港とかあるんじゃないのか? 寧ろ、そっちに向かったら見つかる確率が高いだろう」
「それは、大丈夫」
「何で?」
「ここ、港なんて無いから。というか、海岸沿いに町や村なんて無いから」
「どういう事だ?」
砂漠で水や食料に苦労していそうなのに、水や魚介類が手に入りそうな海沿いに町や村が無いのはおかしい。
「アスカ、知らないの?」
「何を?」
「ミコトは?」
「ごめんね。ミサオが言いたい事が分からないよ」
「そっか。この世界の中心にある島には凶暴で危険なモンスターで溢れているのは知っているかな。二人共」
「それは聞いたことがあるよ」
ミサオはそれを聞いて頷くと、言葉を続ける。
「その影響で海のモンスターも陸のモンスターより強いのがいっぱい居るのよ。しかも、何故かここの海沿いには、やたらと強いモンスターが集まるらしくて、漁どころじゃないんだってさ」
生活するには危険な地域という事で、海沿いには一般人は近寄りもしない。隠密でバラトレストに向かうには丁度良いという事なのだろうが。
それは、つまり強力なモンスターと遭遇してしまう可能性があると。そういう事を言っているのをミサオは自覚しているのだろうか?
疑問が顔に出ていたのか、ミサオは俺の方を見ると不思議そうな顔をして、質問してきた。
「アスカ、何か言いたい事があるの?」
「いや、海沿いを通ったら強いモンスターに出くわしてしまわないか、心配になっただけだ」
「大丈夫、大丈夫。だって、前にブラッドに連れられて行った時は、モンスターなんて出てこなかったよ。心配し過ぎ」
お前は軽く考え過ぎと口には出さず、心で突っ込む。
「分かった。取り敢えず、今の内に海岸まで行って、バラトレストを目指そう」
「「分かった」よ」
俺たちはミサオの案内で海岸に向かって北東へと足を進めた。
「これはまた……。激しく争ったのか?」
「どうかなぁ? この焼け跡って、どっちかと言うと、昨日のロックバードのせいじゃない?」
確かにミサオの言う通り、この焼け跡は上空から爆撃されたような跡に見える。聞いた話だとサウザート軍にあのロックバードを押し付けたと言うことだったから、これは戦争というよりサウザート軍とロックバードの戦闘の跡というのが、正しいのだろう。
この近くにはサウザート軍の本拠地があるかもしれない。そいつらに見つかったら面倒だな。
「この近くにサウザート軍の本拠地があるかもしれない。気を付けて進もう」
二人共頷くと周囲に注意しながらサウザート領へと入っていった。<感知>や<探知>を使って近くの様子を調べても良いが、逆に感じ取られても厄介だから止めておく。
それにしても、これはまた荒野から一転して、砂、砂、砂。辺り一帯砂だらけの砂漠だ。こんな砂漠だと、水や食料が不足気味なんじゃないだろうか?
「これはまた見事に隠れる所が無いな」
「そうね」
「これならまだサウスバレンの荒野の方がマシなのかな?」
ミサオの言葉に俺は頷く。魔王セドニーは、この砂漠の国を救いたい一心で他の国に戦争を挑んだのだろう。同情はする。同情はするが、手段が良くない。戦争しなくても他に手段はあったんじゃないのか?
「戦争なんかやっている場合じゃ無いだろうに……」
「?、何?」
俺のボソリと呟いた独り言を微かに聞こえたミコトが俺に質問をする。
「いや、何でもないよ。それにしても、サウザート軍の本拠地らしきものが何処にも見当たらないな」
「そうだね。戦争を一昨日までしていたのなら、この辺りに拠点の一つ位あってもいい気がするけど」
ミコトの言う通り、一昨日には戦闘を国境で始めたというのに、その周辺に拠点と思しき建物の一つも無い。そもそも、国境付近に砦なり検問なりあって通行するのが大変なのではと心配していたのが馬鹿と思えるくらい、何も無い。
「ミサオ、本当にここはサウザート領なのか?」
「そうだよ。どういう訳か知らないけど、サウスバレンとサウザートは領土が変わった瞬間に荒野と砂漠に切り替わるって、ブラッド達から聞いてるもん。この砂漠は間違いなくサウザート領に入っているわよ」
そうするとロックバードの襲撃が原因で、砦なり、なんなりの拠点が壊滅したと言うことだ……今更だけど、よく勝てたよな。たった三人で。アルの力のお陰か。
そういうアルは、今は<空納>の中に隠れてもらっている。あいつは一応、救世主と一緒に現れる伝説の子竜と認識されているから、バラトレストまで隠密行動をするには都合が悪い。
「でも、たった一日で拠点を片付けられるのかな?」
ミサオの疑問は皆思っている事だ。
「リスク承知で<感知>を使ってみようか?」
「どうしよっか? <感知>って確か使える人が範囲内にいたら、逆にバレるんじゃなかった?」
「そうだよ。ミコト。だからリスク覚悟なんだ。でも、<感知>を使わずに突然背後から襲われるなんてリスクもあるから、俺も悩んでいるんだ。どうする?」
実は何らかの方法で拠点が隠されていて、気付かずにサウザート軍の真っ只中に入ってしまう、なんて事が無いとも限らない。そのリスクをミコトは理解してくれたみたいだ。
「そうね。<探知>で近場だけ確認っていうのはどう?」
「二人共、何をそんなに悩んでるのよ。そんなのどっちだっていいじゃない。どうせ、見つかったら襲われるのは一緒なんだから」
ミサオが呆れた様子で俺たちの話に入ってきた。お気楽というか、考え無しというか自由というか。でも、ミサオの言う事も一理ある。
「そうだな。どうせ戦闘になるんだったら、向こうの様子が分かった方がこっちとしても動きやすい。よし、<探知>で周辺を確認するぞ」
<探知>で周辺の情報を確認してみる。だが、見た目通りに<探知>で確認出来る範囲には本当に何も無かった。
「まじか。本当に何も無い。拠点も無くて、この砂漠の中を進軍して来てたのか?」
「いいじゃない。そんなこと。とにかく居ないんなら好都合じゃん。とっととバラトレストに向かおうよ。先は長いんだし」
「そうだな。それで、ミサオ。ルートは?」
「うん。ここから北東に進んで、まずは海岸沿いに出るよ。あとは、海岸に沿って北上していけばバラトレストだね」
「砂漠なのに海岸なんてあるの?」
「うん。あたしにだって何で砂漠と海が隣接しているかなんて知らないわよ」
「いや、海があるなら港とかあるんじゃないのか? 寧ろ、そっちに向かったら見つかる確率が高いだろう」
「それは、大丈夫」
「何で?」
「ここ、港なんて無いから。というか、海岸沿いに町や村なんて無いから」
「どういう事だ?」
砂漠で水や食料に苦労していそうなのに、水や魚介類が手に入りそうな海沿いに町や村が無いのはおかしい。
「アスカ、知らないの?」
「何を?」
「ミコトは?」
「ごめんね。ミサオが言いたい事が分からないよ」
「そっか。この世界の中心にある島には凶暴で危険なモンスターで溢れているのは知っているかな。二人共」
「それは聞いたことがあるよ」
ミサオはそれを聞いて頷くと、言葉を続ける。
「その影響で海のモンスターも陸のモンスターより強いのがいっぱい居るのよ。しかも、何故かここの海沿いには、やたらと強いモンスターが集まるらしくて、漁どころじゃないんだってさ」
生活するには危険な地域という事で、海沿いには一般人は近寄りもしない。隠密でバラトレストに向かうには丁度良いという事なのだろうが。
それは、つまり強力なモンスターと遭遇してしまう可能性があると。そういう事を言っているのをミサオは自覚しているのだろうか?
疑問が顔に出ていたのか、ミサオは俺の方を見ると不思議そうな顔をして、質問してきた。
「アスカ、何か言いたい事があるの?」
「いや、海沿いを通ったら強いモンスターに出くわしてしまわないか、心配になっただけだ」
「大丈夫、大丈夫。だって、前にブラッドに連れられて行った時は、モンスターなんて出てこなかったよ。心配し過ぎ」
お前は軽く考え過ぎと口には出さず、心で突っ込む。
「分かった。取り敢えず、今の内に海岸まで行って、バラトレストを目指そう」
「「分かった」よ」
俺たちはミサオの案内で海岸に向かって北東へと足を進めた。
0
あなたにおすすめの小説
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる