聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ

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半日で終わったよ!初めてのC級ダンジョンへレッツトライ!①

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 「か、金がねぇぇ!!!」

 ダンジョン実習が終わり、家路に着く私たち「金の亡者」

 半日授業と早めに終わったこともあり、うちのちびっ子達に何か買って帰ろうと話していたところ3人で財布を出し合った。

 「おお!最近はモデル?の仕事をするようになったからけっこう入ってるな!」

 嬉しいことに急激にC級にまで駆け上がった私たち「金の亡者」は街の注目の的になり、

 エマは見た目の良さからファンによる個人依頼が舞い込み、お店の宣伝モデルや一日兵士長などをしていて多忙。

 ユリは……

 「じゃーん!私も恋愛相談屋として大成功!」

 金貨がたんまり入った財布を見せてくる。

 「私は……」

 財布の中から出てきたのは……

 ポフん……賦貸(ふか)一枚
(日本でいう1円玉)

 「……か、金がねぇぇ!」

 私の魂のこもった叫びがこだまする、冒頭につながります。

 ど、どうしてだぁ!!!
 
 「私だって!事業を2つ……は!そう言えば、食堂の方は一切もらってなかった!」
 「え?でも、飲みイベントだっけ?そっちが好評なんでしょ?」
 「あと、秘密バイトの報酬あるじゃん。確か金貨30枚とか言ってたじゃん?」

 2人からの指摘にモジモジする私。

 「そ、それが、今思い出したんだけど……金貨50枚……一晩で溶かしちゃいましたぁ!
ポーカーで!」

 好きな男子に告白する時の女子が勇気を振り絞るって聞くけどこんな気持ちなのかも…

 思い切って告白してみた。金を溶かした話

 「「馬鹿野郎!!」」
 
 エマとユリから頭を叩かれた。

 「ですよねぇー!」

 ジンジンする頭をさすって……そう言えば……

 と、亜空間の中を確かめる。

 「あ!あった!ゴブリンの魔石!」

 私は、サトウくんからもらった魔石を取り出す。

 「……奪う(ローブ)……どうせ、サトウから奪ったもんだろ?明日、サトウに返しておくからな!」

 さすがは私のことを深く知る盗賊のエマさん。気づかれる前に盗み出されてしまった、

 「ええ!私だって輝く目で照らしたもん!サトウくんを勇気づけたよ!」
 「うるさい!卑怯なことをせずに自分で!稼ぎなさい!」

 取り上げられてしまった。
 
 「ぐぅの音も出ない……」
 「ならさ、時間もあるし、久しぶりに3人でダンジョン行こうよ!ドラゴンダンジョンに稼ぎに行こう!」

 そんな私にユリから提案が。

 「……おお!ドラゴンダンジョン!その手があった!ないなら今から稼げばいい!その後でそれを元手に」
 「それだけはやめい!」

 ユリさんからお痛い肘鉄をお腹に食らった。

 「ぐおお!……君たち、最近、私への扱いが雑じゃないか?」
 「そうか?気のせいだろ?」
 「考えすぎだよ」

 お腹を抑えて倒れ込む私を置いて2人はダンジョンを目指して歩き出す。

 「……ちょっと待ってよー!……私を置いていくなぁぁ!」



 *****

 
 
 学園都市は、もともとダンジョンを管理する街として発展したので、ダンジョンの周りにはその階級に見合った冒険者が住んでいる。

 学園都市でも最難関、最高峰の一つ、A級ダンジョン「ドラゴンヘル」

 3階層からなり、1階層目は、C級モンスター「下級ドラゴン」主にワイバーン、小型の火龍などが中心となる。

 2階層からは、B級以上でないとすぐに死んでしまう。冒険者の中でも数%しか入ることを許されない領域となっている。

 たまに無謀にも2階層へ突っ込んでいってしまうC級PTがいるが、必ず全滅する。

 「よし!今日も!」
 「がっぽり!」
 「稼ぐ!……開け!ごま!」

 上級冒険者たちが住む高級住宅に囲まれた「ドラゴンヘル」の中へとクミたちは入っていく。
 「金の亡者」恒例のダンジョン前での闘魂注入を行って、、

 「……おお!本当に青空が広がってる!」

 クミの手には、もはや自身の
「聖典(バイブル)」となっている、サキから購入した冊子が、震える手で握られている

 「本当だぁ!すっげぇぇ!」
 「これなら灯りも要らないね」

 素直に驚くエマと目を輝かせるユリ。

 おーい……輝いてるぞぉぉ

 「青空に草原……当たりじゃん!宝の出現頻度が高いワイバーンがいる草原エリアだ!」
 「よーし!なら稼ぐぞ!」
 「おお!」

 草原の奥にある、ワイバーンがいる森の中を目指して進軍開始!

 「おお!でっけぇ木だなぁ」

 「ドラゴンヘル」1階層草原エリア、ワイバーンの住処、「翼竜樹海」……

 草原エリアの7割を占め、奥に15キロ、
幅10kmとダンジョンの中では、広めのエリアとなっていて、樹木も全長3mの翼竜が巣を作れるほど大きく太い木々がそびえ立つ。

 「なんか冒険者ギルド本部と同じくらいないか?」

 首を90度にして、やっと天辺にある枝たちを眺められる。

 その高さにエマの口からは、街でも1番大きくて高いギルド本部がたとえに出る。

 「……これこそ無駄にでかいだね」
 
 そんな私たちに、

 「グワァァ!」

 と、3体のワイバーンが襲いくる。

 「お!早速、来たね!」

 基本的に自分のために稼ぐことならやる気が湯水のように溢れ出してくる私はパイロンとやり合った時以上のやる気を見せて、拳を構える。

 「やりますか……あ、クミは見てるだけでいいよ」
 「うん……やりすぎちゃうからね」

 珍しくやる気を見せる私を抑えて2人が前に出る。

 「ええ!こんなにもやる気に満ちているのに!」
 「いいから!私たちもお前の訓練を受けた成果を試したいんだよ!」
 「そうだよ!…と言うか、いつも自分から前衛に出て行くけど、私やエマだってしっかり強くなってるんだからさ!任せてよ!」
 「そうだぞ!もっと頼れ!」

 エマたちの見開かれた目……

 「……だって、初めてできた仲間だし、友達だから傷ついてほしくないし……それに私に勝てる奴なんてそうそういないから。
大丈夫だよ!オーガだって説き伏せたし!」

 笑顔を見せる。

 本当だぞ?なんせ、神龍に認められたほどだぞ?

 「そんな訳ないだろ?いつも背追い込まなくいいことまで背負い混んでるじゃんか。食堂の時だって、見ず知らずのじいちゃんや子供達を雇ってきたり、さっきのオーガだって……」
 「どんなに強くたって心は私達と変わらない13歳の女の子でしょ?無理に明るく振る舞ったりしてる時があることだってわかってるからね?」

 そんな2人に、

 「……だって、怖いんだもん……もう大切な誰かを失いたくないんだもん……」

 私は下を向いて話す。

 魔王の存在を聞いた時だって本当は怖かった。
 守れなかったらどうしようって……
 でも、いつものように降りかかる火の粉は自分で振り払うしかないと思って気の抜けたこと言ったけど……

 「心配すんな!お前ほどまでとはいかないけど、私達だって強くなってるし。それにオーガと戦ってる時だって私が押してたのに、最後はクミが手を出してきたけど、あのくらいなら私でも倒せるからな!」
 「そうそう!それにクミは能天気に笑ってるのが1番!こんな雑魚達なんてすぐに片付けてくるから待ってて!」
 
 エマはダガーを2本、逆手にもち、ユリは魔法の長杖(打撃もできる)を構える。

 「グワァァ!」

 2人の頭上を旋回するワイバーンたちに向けて。
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