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八話 コーチ守矢

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「久しぶりだね、二人とも。」
「「守矢さん!?」」
この人は守矢 要人(もりや かなめ)さん。
お兄ちゃんとバッテリーを組んでいたキャッチャーだ。
お姉ちゃんも守矢さんに憧れてキャッチャーを始めたのだ。
「お兄さんから聞いてると思うけど3年C組の担任でここのコーチをしているんだ。」
いや、聞いてないけど。
黙っておこう。
「お、お久しぶりです!守矢さん!」
お姉ちゃんが顔赤くしている。
憧れの人に久しぶりに会えて緊張しているのだろう。
「うん、久しぶり。」
お姉ちゃん、見ていて面白いなあ。
「愛ちゃんもお兄さんに負けず良いボールだね。」
「えへへー。」
「愛、あのボール。投げてみる?」
「いいの!?」
「兄さんにはいいって言われてるし。でも、そんなに多くは投げさせないからね。」
「なんだい?あのボールって?」
「見ていて下さい。きっと驚きますよ。」
「それは楽しみだね。」
「いくよー。」
スッ…
「はぁっ!」
ゴォォー…ギュン!
「…これは…」
「どう!?今のボール!」
「…凄いよ…なんだい?今のボールは?」
「ふっふっふ…これわね…」
「姉ヶ崎、私のボールも受けて。」
「あ、はい。ただ今。」

………

「戻ったぞー。」
「おかえりー、お兄ちゃん。」
「監督、どうなりました?」
「試合は明日13時から。9イニングでゴールドは無しだ。」
「長いですわね…戦刃ちゃんは大丈夫でしょうか…」
「戦刃には頑張って貰うしかない。」
「は、はい…頑張ります…」
「それと、建前上部員勧誘のエキシビションマッチとしているから宣伝効果もあるぞ。」
用意周到なお兄ちゃんである。
「そんなことして、大差で負けたら大恥かくじゃない。」
「あと、マネージャーに偵察に行ってもらったから。」
「ニャニャッ。」
「「「誰っ!?」」」
私とお姉ちゃんと島風ちゃんが揃って反応した。
「初めまして一年生諸君。偵察兼マネージャーの猫田 丸野(ねこた まるの)ですニャ。向こうは完全に油断しきっているニャ。隙だらけニャ。」
あの語尾はデフォルトらしい。
「そうだ。あと、ツンデレ。」
「ツンデレじゃないわよ。」
「負けるなんてこと考えるな。俺たちは勝つために練習しているんだぜ。」
「ふん。」
「要人、愛のボールはどうだった。」
「かなり良い感じだよ。問題はないね。」
「よし。明日の先発だが…」
よし、明日は頑張ろう。
「ツンデレ、お前だ。」
「「えぇぇぇっ!?」」

愛ではなく詰照を先発に指名した陸。
その魂胆とは…?
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