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第2章 魔術学園編
16話 アリスの情報力
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アリスはちょこちょこ我家にやって来る。いや、ちょこちょこではないな。週に二、三日は我家で飯を食っている気がするぞ。
「美味いじゃん!」
「どういたしまして」
アリスは鍋をつつきながらリラックスしている。妹キャラからと思っていたが、タームの器によそってあげたりと中々のお姉さんだ。
「ありがとうございます。アリスお姉ちゃん」
「いいのよ。たんと食べないと大きくなれないわよ」
「いや……お前が客人だからな」
ささやかな団欒。鍋の中身も無くなった頃、
「あー、お腹いっぱい! もう食べれないよ」
「チビのくせによく食うもんだな」
「あんただってチビでしょ!」
「タ、タームもチビです」
「大丈夫だよターム。あたしたちはまだ若いから、この先誰もが羨むスレンダーボディーになれる可能性があるわ」
「ほんとうですか?」
微笑ましい姉妹関係が出来上がっている。
朗らかなティアナには懐かなかったのに……。
まあ、そんな事はどうでもよい。本題に入るか、
「で? 頼み事は調べてくれたのか?」
彼女は【二代目バキュロス】という旅団組織のメンバーだ。
のちに調べたところ、このバキュロスとやらは世界にまたをかけた組織のようだ。団員数は不明。改革派と記述されていた。要は地下組織のお尋ね者である。
「……なんかえらそうね。あんたは低姿勢を示すべき立場じゃない?」
アリスは椅子の背にもたれ、脚を組んだ。
「飯食っただろ」
「あんたの頼み事と、一食の恩を一緒にしないでよ!」
「でも、うまかっただろ?」
「そ、そりゃー、美味しかったけど……」
アリスは食事のために結んでいた髪をはらりとほどき、そっぽを向いてしまった。
「なんだ、バキュロスって大した組織じゃないんだな。あれぐらいの事を調べれないなんて」
「調べたわよ! バキュロスを舐めないでくれる」
「じゃあ、教えてくれ」
「……嫌よ。あんたがどうしてもと頭を下げるなら、教えてあげなくもないわ」
面倒な奴だ。
確かにアリスの言うとおり、頼みごとをしているのは俺だ。頭を下げれば早いのだが、
ここは弱みに付け込むか。
「氷霧のフェンリオ」とポツリと呟く。
そのワードを訊いたアリスはギクリとする。
「ま、まあ、いいわよ。教えてあげるわよ!」
「助かるぞ」
「その代り、もうその話は無しよ!」
「分かったわかった」
アリスは調査の結果を話し始めた。
俺が彼女に頼んだ事──ティアナとD組の隣席に座るマリア・アーガネットの情報だ。
「マリアって娘は、西都の元伯爵アーガネット家の子女ね。一般家庭の娘じゃないから直ぐに調べがついたわ」
「元伯爵ということは今は違うのか?」
「三年前に没落したようね。はっきりとした理由までは分からなかったけど、公爵の命に背いたらしいけど」
公爵──王の家系の上級貴族。
伯爵の爵位を取り上げれるほどの権力があるということか。
ローレン魔術学園はウィストニア王国でも名門中の名門。A組には主に貴族の嫡男子女が振り分けられている。マリアも本来ならA組に配属されていたのに、哀れに底辺組となった。
彼女が何故クラスと馴れ合うつもりがないのか、少し理解できた。
「それでティアナの方はどうだった?」
アリスは前のめりとなった。
「……それが不思議なのよ」
「美味いじゃん!」
「どういたしまして」
アリスは鍋をつつきながらリラックスしている。妹キャラからと思っていたが、タームの器によそってあげたりと中々のお姉さんだ。
「ありがとうございます。アリスお姉ちゃん」
「いいのよ。たんと食べないと大きくなれないわよ」
「いや……お前が客人だからな」
ささやかな団欒。鍋の中身も無くなった頃、
「あー、お腹いっぱい! もう食べれないよ」
「チビのくせによく食うもんだな」
「あんただってチビでしょ!」
「タ、タームもチビです」
「大丈夫だよターム。あたしたちはまだ若いから、この先誰もが羨むスレンダーボディーになれる可能性があるわ」
「ほんとうですか?」
微笑ましい姉妹関係が出来上がっている。
朗らかなティアナには懐かなかったのに……。
まあ、そんな事はどうでもよい。本題に入るか、
「で? 頼み事は調べてくれたのか?」
彼女は【二代目バキュロス】という旅団組織のメンバーだ。
のちに調べたところ、このバキュロスとやらは世界にまたをかけた組織のようだ。団員数は不明。改革派と記述されていた。要は地下組織のお尋ね者である。
「……なんかえらそうね。あんたは低姿勢を示すべき立場じゃない?」
アリスは椅子の背にもたれ、脚を組んだ。
「飯食っただろ」
「あんたの頼み事と、一食の恩を一緒にしないでよ!」
「でも、うまかっただろ?」
「そ、そりゃー、美味しかったけど……」
アリスは食事のために結んでいた髪をはらりとほどき、そっぽを向いてしまった。
「なんだ、バキュロスって大した組織じゃないんだな。あれぐらいの事を調べれないなんて」
「調べたわよ! バキュロスを舐めないでくれる」
「じゃあ、教えてくれ」
「……嫌よ。あんたがどうしてもと頭を下げるなら、教えてあげなくもないわ」
面倒な奴だ。
確かにアリスの言うとおり、頼みごとをしているのは俺だ。頭を下げれば早いのだが、
ここは弱みに付け込むか。
「氷霧のフェンリオ」とポツリと呟く。
そのワードを訊いたアリスはギクリとする。
「ま、まあ、いいわよ。教えてあげるわよ!」
「助かるぞ」
「その代り、もうその話は無しよ!」
「分かったわかった」
アリスは調査の結果を話し始めた。
俺が彼女に頼んだ事──ティアナとD組の隣席に座るマリア・アーガネットの情報だ。
「マリアって娘は、西都の元伯爵アーガネット家の子女ね。一般家庭の娘じゃないから直ぐに調べがついたわ」
「元伯爵ということは今は違うのか?」
「三年前に没落したようね。はっきりとした理由までは分からなかったけど、公爵の命に背いたらしいけど」
公爵──王の家系の上級貴族。
伯爵の爵位を取り上げれるほどの権力があるということか。
ローレン魔術学園はウィストニア王国でも名門中の名門。A組には主に貴族の嫡男子女が振り分けられている。マリアも本来ならA組に配属されていたのに、哀れに底辺組となった。
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「それでティアナの方はどうだった?」
アリスは前のめりとなった。
「……それが不思議なのよ」
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