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第二章
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「誇示をするために?」
僕はエニグマの言葉を反復した。
エニグマは口角を上げる。
「ああ、そうさ。彼らは自己顕示欲が強いらしくてね。たびたびその姿を現すようだよ」
「それは、どういう形で?」
「ときによる。神々しく光を纏って天から舞い降りることもあれば、荒々しく地面を割り、地中からせり上がってくるなんてこともあったらしいよ」
エニグマが馬鹿にするように言った。
やはり悪魔なだけに、神のことは嫌いらしい。
「凄いね。そんなの見たら、ひれ伏すしかなさそうだ」
「そうだろうね。登場の仕方の是非はともかくとして、人間業ではないからね。皆恐れおののくしかなかったと思うよ」
「そうやって登場して、アーティファクトを与えたって感じなのかな?」
「そのようだね」
「なんで神々は、アーティファクトを人間たちに与えるんだろうか?」
僕は前から思っていた疑問をぶつけてみた。
エニグマは皮肉な笑みを浮かべる。
「暇つぶしだろうね。人間たちに与えて、その後どう使うのかを見て楽しんでいるんじゃないかな?」
僕は驚いた。
「そんな理由でアーティファクトを?」
「恐らくね。彼らは全てに飽いている。なにせ長生きだからね。何か変わった見世物が見たいんだと思うよ」
僕は眉間にしわを寄せた。
「じゃあ僕も見世物になっているのかな?アーティファクトを使っているし」
「当然見ているだろう。悪魔である僕も君に注目しているしね」
嫌な気分だ。見世物になるなんて、僕の本意じゃない。
「その見ているであろう神は、この蒼龍槍を造った神だけなのかな?」
僕はポケットから蒼龍槍を取り出しながら言った。
すると、またもエニグマの顔から笑みが消えた。
僕の手の中にある蒼龍槍を睨みつける。
「いや、その神だけではない。君は特異点だからね。色々な神や、悪魔をも引き付けてしまうことだろう」
僕は眉間のしわを深くした。
「ちょっと待ってくれ。当分の間他の悪魔に出会うことはないとさっき言ったばかりだろう?」
エニグマがすかさず言う。
「当分の間は問題ない。だが、その後は別だ。特異点の性質上、いずれ他の神や悪魔たちとまみえることは間違いない」
「そのいずれっていつくらいのこと?」
「そうだな。少なくとも今後数年はないと思う。だが……」
エニグマが途中で言葉を止める。
そして、どんどん凶悪な面相へと変わっていく。
くそっ!まただ。
エニグマの放つ殺気に対し、僕が必死で絶えていると、彼がゆっくりと口を開く。
「奴は……君に語り掛けてくる謎の声は別かもしれない」
僕はエニグマの言葉を反復した。
エニグマは口角を上げる。
「ああ、そうさ。彼らは自己顕示欲が強いらしくてね。たびたびその姿を現すようだよ」
「それは、どういう形で?」
「ときによる。神々しく光を纏って天から舞い降りることもあれば、荒々しく地面を割り、地中からせり上がってくるなんてこともあったらしいよ」
エニグマが馬鹿にするように言った。
やはり悪魔なだけに、神のことは嫌いらしい。
「凄いね。そんなの見たら、ひれ伏すしかなさそうだ」
「そうだろうね。登場の仕方の是非はともかくとして、人間業ではないからね。皆恐れおののくしかなかったと思うよ」
「そうやって登場して、アーティファクトを与えたって感じなのかな?」
「そのようだね」
「なんで神々は、アーティファクトを人間たちに与えるんだろうか?」
僕は前から思っていた疑問をぶつけてみた。
エニグマは皮肉な笑みを浮かべる。
「暇つぶしだろうね。人間たちに与えて、その後どう使うのかを見て楽しんでいるんじゃないかな?」
僕は驚いた。
「そんな理由でアーティファクトを?」
「恐らくね。彼らは全てに飽いている。なにせ長生きだからね。何か変わった見世物が見たいんだと思うよ」
僕は眉間にしわを寄せた。
「じゃあ僕も見世物になっているのかな?アーティファクトを使っているし」
「当然見ているだろう。悪魔である僕も君に注目しているしね」
嫌な気分だ。見世物になるなんて、僕の本意じゃない。
「その見ているであろう神は、この蒼龍槍を造った神だけなのかな?」
僕はポケットから蒼龍槍を取り出しながら言った。
すると、またもエニグマの顔から笑みが消えた。
僕の手の中にある蒼龍槍を睨みつける。
「いや、その神だけではない。君は特異点だからね。色々な神や、悪魔をも引き付けてしまうことだろう」
僕は眉間のしわを深くした。
「ちょっと待ってくれ。当分の間他の悪魔に出会うことはないとさっき言ったばかりだろう?」
エニグマがすかさず言う。
「当分の間は問題ない。だが、その後は別だ。特異点の性質上、いずれ他の神や悪魔たちとまみえることは間違いない」
「そのいずれっていつくらいのこと?」
「そうだな。少なくとも今後数年はないと思う。だが……」
エニグマが途中で言葉を止める。
そして、どんどん凶悪な面相へと変わっていく。
くそっ!まただ。
エニグマの放つ殺気に対し、僕が必死で絶えていると、彼がゆっくりと口を開く。
「奴は……君に語り掛けてくる謎の声は別かもしれない」
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