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【それは偽りではなく、ノリです。】その13
当日の夕食は、またもやスーパー料理人のギヨムが目の前で懇切丁寧に配膳から何もかも世話をしてくれた。
過剰な待遇に私は少し腰が引けたと言っても過言ではない。
何せ元々貧乏派遣社員の最底辺な・・・私である(涙)
月末は冷蔵庫に干からびた人参か、腐りかけた玉ねぎぐらいしか入っていなった。
無論、米の在庫は死守していた。
ジュウジュウと美味しそうな音を立てて鮮やかな熱々の脂がはじけ、見るからに高そうなお肉が料理人の彼によって焼かれている。
ちょっとそのお肉になりたいかも! という、変態チックな妄想は置いといて。
ギヨムの調理をする澄ました顔と、時々、ムキッと筋肉が浮かぶ腕を至福の笑みで見詰めていた。
(あ、食欲とは違うようなヨダレが・・・)
うん、イケおじ! こんな美味しい人・・・日本社会ではまずそう簡単には見られない。
食卓には私とマクシムが向かい合わせに座り、作法とスケジュール確認をしながら食事をしている。
内容の半分は右から左に受け流して、私はモリモリと美味しい食事を堪能していた。
しかし、今日のマクシムは憔悴しきっている。
「なんか・・・疲れてる?」
「まあ・・・ちょっと、ナトンに投げ飛ばされるとは思ってなくて・・・少し反省してる」
彼はしょんぼりと両肩を落としていた。
投げ飛ばされた後、城内のかなり背の高い針葉樹林の枝にしばらく引っかかっていたそうだ。
マクシムの身軽さと魔力を使えば高い所から降りるのは容易いが、プライドがある意味ポッキリ折られたらしい。
こないだのやらかした結果の土下座の反省から復活したばかりなのに、少し気の毒に思った。
「ごめんね・・・元々は私が倒れたせいだね」
「え! いや・・・そうじゃないよ、だってしょうがないじゃないか! ヒロコは体質なんだし」
(体質・・・魔力駄々洩れが体質・・・)
「うん・・・でも、体調に波があるみたいだから気を付けるね」
お互いに少々顔が暗くなったが、ギヨムの出した焼き立ての肉を前にした瞬間、何とも言えない恍惚の表情へと変化した。
“美味しいは正義!”という、言葉が頭の中に浮かんだ。
私は高級品のお肉を目の前にニヤニヤが止まらない。
「あと、ヒロコの護衛兵士を増やすからね」
「・・・・・・・・・・・へ?」
会話が始まったので、すぐに肉を口に入れる訳には行かない。
「騎士階級候補の人間だから、大丈夫だよ」
「騎士階級候補?」
ナイフとフォークを握った状態で、ちょっとお預け気分だ。
私は焼き立てのステーキとマクシムの顔を交互に見た。
「平民から騎士職を目指しているから実力は保証するよ。本物の護衛騎士を雇うより人件費節約にもなるからね」
人件費節約って・・・ファンタジーな世界なのに世知辛いよ。
「あ、私が作ったチョコレート食べてみる?」
ふと、食後のデザート代わりに丁度いいのではないかと思ったので、私はマクシムに提案してみた。
「え? ヒロコが作ったの?」
ピクリと肩を反応させたギヨムと、愛想笑いを浮かべている私は視線を合わせた。
わずかにギヨムが口角を上げた。
マクシムの身体で、さっそく“当社比”を実証してみる事にしたのだ。
過剰な待遇に私は少し腰が引けたと言っても過言ではない。
何せ元々貧乏派遣社員の最底辺な・・・私である(涙)
月末は冷蔵庫に干からびた人参か、腐りかけた玉ねぎぐらいしか入っていなった。
無論、米の在庫は死守していた。
ジュウジュウと美味しそうな音を立てて鮮やかな熱々の脂がはじけ、見るからに高そうなお肉が料理人の彼によって焼かれている。
ちょっとそのお肉になりたいかも! という、変態チックな妄想は置いといて。
ギヨムの調理をする澄ました顔と、時々、ムキッと筋肉が浮かぶ腕を至福の笑みで見詰めていた。
(あ、食欲とは違うようなヨダレが・・・)
うん、イケおじ! こんな美味しい人・・・日本社会ではまずそう簡単には見られない。
食卓には私とマクシムが向かい合わせに座り、作法とスケジュール確認をしながら食事をしている。
内容の半分は右から左に受け流して、私はモリモリと美味しい食事を堪能していた。
しかし、今日のマクシムは憔悴しきっている。
「なんか・・・疲れてる?」
「まあ・・・ちょっと、ナトンに投げ飛ばされるとは思ってなくて・・・少し反省してる」
彼はしょんぼりと両肩を落としていた。
投げ飛ばされた後、城内のかなり背の高い針葉樹林の枝にしばらく引っかかっていたそうだ。
マクシムの身軽さと魔力を使えば高い所から降りるのは容易いが、プライドがある意味ポッキリ折られたらしい。
こないだのやらかした結果の土下座の反省から復活したばかりなのに、少し気の毒に思った。
「ごめんね・・・元々は私が倒れたせいだね」
「え! いや・・・そうじゃないよ、だってしょうがないじゃないか! ヒロコは体質なんだし」
(体質・・・魔力駄々洩れが体質・・・)
「うん・・・でも、体調に波があるみたいだから気を付けるね」
お互いに少々顔が暗くなったが、ギヨムの出した焼き立ての肉を前にした瞬間、何とも言えない恍惚の表情へと変化した。
“美味しいは正義!”という、言葉が頭の中に浮かんだ。
私は高級品のお肉を目の前にニヤニヤが止まらない。
「あと、ヒロコの護衛兵士を増やすからね」
「・・・・・・・・・・・へ?」
会話が始まったので、すぐに肉を口に入れる訳には行かない。
「騎士階級候補の人間だから、大丈夫だよ」
「騎士階級候補?」
ナイフとフォークを握った状態で、ちょっとお預け気分だ。
私は焼き立てのステーキとマクシムの顔を交互に見た。
「平民から騎士職を目指しているから実力は保証するよ。本物の護衛騎士を雇うより人件費節約にもなるからね」
人件費節約って・・・ファンタジーな世界なのに世知辛いよ。
「あ、私が作ったチョコレート食べてみる?」
ふと、食後のデザート代わりに丁度いいのではないかと思ったので、私はマクシムに提案してみた。
「え? ヒロコが作ったの?」
ピクリと肩を反応させたギヨムと、愛想笑いを浮かべている私は視線を合わせた。
わずかにギヨムが口角を上げた。
マクシムの身体で、さっそく“当社比”を実証してみる事にしたのだ。
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