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「この曲、まさしく熱帯夜って感じで好きだなぁ」
甘い歌声、細い腕、きらめき。
センス、似合ってるその言葉も。
「……そうだね」
「あれ。そうでもない?」
「ううん」
ちょっとだけ、素直に認められないのは。
私の。
甘い認識、細い声、ゆらめき。
空っぽって知っちゃった悔しさとジェラシー。
なんだかそれは、はじめて出会ったスタジオで感じた、不甲斐なさに少し似ている。
弦が指からこぼれて、余りにつらいギター。
彼に歌声を預けて、ここに私は要らないやって思ったりして。
うまくいきそうにないな。
でも、今さら仕方ないし。
だから、まぁいいかって---
そう思っていたのになぁ。
「黒木さん」
「……ん?」
「黒木さん、かわいい」
「ふふ」
甘い歌声、細い腕、きらめき。
センス、似合ってるその言葉も。
「……そうだね」
「あれ。そうでもない?」
「ううん」
ちょっとだけ、素直に認められないのは。
私の。
甘い認識、細い声、ゆらめき。
空っぽって知っちゃった悔しさとジェラシー。
なんだかそれは、はじめて出会ったスタジオで感じた、不甲斐なさに少し似ている。
弦が指からこぼれて、余りにつらいギター。
彼に歌声を預けて、ここに私は要らないやって思ったりして。
うまくいきそうにないな。
でも、今さら仕方ないし。
だから、まぁいいかって---
そう思っていたのになぁ。
「黒木さん」
「……ん?」
「黒木さん、かわいい」
「ふふ」
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