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1000回の転生・・・1
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貴族狩りなどありえないと、噂が流れ始めるまでの数ヶ月の間に多くの反乱分子が捕まり、処刑された。
証拠もあり、処刑出来た者は多かったが、名前は分かっていても決定的な証拠が乏しい貴族達も多くいたのだ。
アステリア王は、最終的に第三騎士団を実働部隊、第五騎士団を調査部隊とする形にし、他の騎士団を元の配置に戻すことを決めた。
そして、私は今、第五騎士団からの情報により、この反乱を招いたバカ貴族の元に向かい、馬を走らせていた。
王族を亡き者にして、貴族の力を強めようと浅はかな考えをした挙句、売国しようとした痴れ者を叩き斬る。
複数の部下と共に、たどり着いた先には事態を理解してであろう、貴族の私兵と傭兵達が分かりやすく屋敷を守っていた。
「分かりやすい旗印だな。国王陛下の勅命ぞ! 死にたくなければ道を開けよッ!」
そう告げると、私兵と傭兵達が道を作り、屋敷の門が開かれる。
しかし、すぐに状況が変化した。
屋敷の敷地内には無音魔法が掛けられていたのである。
私を含め30人余りの部隊の背後から、数十人の私兵と傭兵達が襲い掛かる。
騒ぎなどが外に漏れることのない空間で始まった不意の戦闘に数名がやられ、私は切り込み隊長として、甘さを知った瞬間だった。
だが、戦闘特化の第三騎士団に牙を向いたのだから、生かす気はない。
数分で勝負は決したのだ。
私は屋敷内に足を踏み入れる、部下達に命じて、屋敷内の非戦闘員以外は生かすように伝え、主である貴族の元へ向かった。
扉を切り捨て室内に入る、剣を抜き、仁王立ちになるバカ貴族様はそこに居た。
「えぇい、役立たず共が! 貴様、こんなことをして、分かっておるのか!」
「分かってないのは貴様だろう? これは勅命である! 貴様の首を持ち帰る、申し開きがあれば、首だけで喋るがよい!」
一気に駆け出し、剣を即座に弾き飛ばす。
逃げようとするバカ貴族様に剣を背中から突き立てる。
「ぐあぁ! くそ、くそ、我等が神よ……この愚か者に天罰を……我等が同胞の魂を捧げます……天罰を……」
「世迷言を、最後が神頼みか? 情けない」
私が貴族の首を切り落とすと同時に、光が全身を包み、動きが止まる。
空気の流れが止まり、貴族の首から流れていた流血と滴が、落下せずに停止している事に気づく。
突如、視界が奪われ、聴覚が奪われ、声も発せない状態になる。
これは、なんだ? 何が起きている。
『実に罪深い者よ……妾の声が聞こえるか?』
頭に女の声が響く! なんなんだ。
『聞こえておるなぁ、ならばよき、今から貴様が本当に罪人かを決める裁判を始めるとしよう』
『……おっと、妾とした事が、罪人と訴えを起こした者達を無言のままにしてしまったのぉ』
そう頭の中で声が響くと、視界、聴覚、声が戻り、目の前は白い空間に変化していた。
『挨拶が遅れたな、妾は裁きの神テミス、異界の神であり、裁判を取り仕切る存在じゃ』
女神を名乗るテミスが私の前に姿を表す。
金髪の長い髪を後ろに束ね、黒い布で目隠しをした不思議な風貌に一瞬、奴隷なのかとすら思ってしまう。
『余り、よからぬ事を想像しないように、神の冒涜は死罪しかないぞ? お嬢さん』
心を読まれたことを察して、即座に考えを振り払う。
「大変失礼した。しかし、何故、私が罪人なのです!」
『それは、貴女が訴えられたからじゃ……多くの魂が貴女を恨んでるみたいじゃな』
そう告げられると、私の口は再度、塞がれる。
『先ずは、訴えを聞こうでわないか、さぁ語るがよい』
そうして姿を表したのは、私が斬り捨てた貴族達であった。
「我々は、王の命令だと言う理由だけで、その女に殺されたのです。悲しくも、無慈悲に」
『ふむ? 何か言いたい事はあるか、罪人よ?』
「ふざけるな! 貴様らがした事は許されざる事であり、国王陛下は勅命を出されたのだぜ」
『ふむふむ、罪人よ? 言い分もあろうが、今はお前がこの者達を殺したかが重要なのじゃがなぁ』
私は言葉を失った……最初から罪人と呼ばれた理由が理解出来たからだ。
『罪には罪を、それが法じゃ、1000人の魂が捧げられ妾が呼ばれたのじゃからな』
「私にどんな罪が下されるのか?」
『そうじゃな、罪人よ。この者達が望むままに1000回死んで見せよ。そうすれば、罪を取り消し魂を解放すると約束しようぞ』
「1000回、死ねと言うのですか?」
『ただし、妾から祝福を2つくれてやる。罪人よ、無事を祈るぞ』
裁きの神テミスからの祝福は、"神に愛されし者"というスキルであった。
"神に愛されし者"は、どの世界でも祝福が必ず貰えるという物で、私の常識からすれば、意味が分からないスキルでしかない。
誰もが祝福を貰える世界に生まれた私は、それが恵まれた奇跡だと感じた事すらなかったからに他ならい。
もう一つの祝福は、"スキルボックス"という、また訳の分からないスキルだった。
「あの、このスキルは?」
私が悩みながら、質問すると裁きの神テミスは少し意地悪げに笑って見せる。
『簡単に言えば、スキルの貯金箱じゃな、1000回も異世界で死ぬのじゃ、山程スキルが貰えるじゃろう、じゃがな、死んで消えるスキルもあるでなぁ』
死んで消えるスキル、つまり、"スキルボックス"があれば、スキルを失わないって事ね。
『理解したようじゃな、賢いのは良い事じゃ、さて1000回の死を受け入れよ、さすれば、よき未来が現れる、さらばじゃ、罪人よ』
「私は罪人ではありません、祝福をありがとうございました」
挨拶が終わり、裁きの神テミスが指をパチッと、鳴らす。
足元から黒い渦が広がり、私の全身を包み、飲み込んでいく。
次に目覚めると、全く知らない部屋の中で知らぬ女性に抱かれていた。
そして、時間が停止する感覚、裁きの神テミスがまた来たのかと思ったが、それはまったく別の女神様だった。
『私の声が聞こえますか……私は貴女に力を授けるように言われ、やって来ました。さぁ、受け取って』
名も名乗らぬまま、女神は祝福を私に授け軽い説明をして消えてしまう。
今回の祝福は今までと少し違う種類のものだったわ。
『随時発動型のスキル、"10までの加護"を授けます。10歳まではどの世界に居ても死なないと言う加護になります』
つまり、クソ貴族共に、生まれて直ぐに殺されない加護って事ね! なんて素敵な祝福なの!
クソ貴族様、今頃、イライラでしょうがないでしょうね。笑いが込み上げるわ。
「あら、この子笑ってるわ、嬉しいのね。よしよし」
私を抱き抱えていた女性が嬉しそうに笑う、少し懐かしい気持ちになるなぁ。
証拠もあり、処刑出来た者は多かったが、名前は分かっていても決定的な証拠が乏しい貴族達も多くいたのだ。
アステリア王は、最終的に第三騎士団を実働部隊、第五騎士団を調査部隊とする形にし、他の騎士団を元の配置に戻すことを決めた。
そして、私は今、第五騎士団からの情報により、この反乱を招いたバカ貴族の元に向かい、馬を走らせていた。
王族を亡き者にして、貴族の力を強めようと浅はかな考えをした挙句、売国しようとした痴れ者を叩き斬る。
複数の部下と共に、たどり着いた先には事態を理解してであろう、貴族の私兵と傭兵達が分かりやすく屋敷を守っていた。
「分かりやすい旗印だな。国王陛下の勅命ぞ! 死にたくなければ道を開けよッ!」
そう告げると、私兵と傭兵達が道を作り、屋敷の門が開かれる。
しかし、すぐに状況が変化した。
屋敷の敷地内には無音魔法が掛けられていたのである。
私を含め30人余りの部隊の背後から、数十人の私兵と傭兵達が襲い掛かる。
騒ぎなどが外に漏れることのない空間で始まった不意の戦闘に数名がやられ、私は切り込み隊長として、甘さを知った瞬間だった。
だが、戦闘特化の第三騎士団に牙を向いたのだから、生かす気はない。
数分で勝負は決したのだ。
私は屋敷内に足を踏み入れる、部下達に命じて、屋敷内の非戦闘員以外は生かすように伝え、主である貴族の元へ向かった。
扉を切り捨て室内に入る、剣を抜き、仁王立ちになるバカ貴族様はそこに居た。
「えぇい、役立たず共が! 貴様、こんなことをして、分かっておるのか!」
「分かってないのは貴様だろう? これは勅命である! 貴様の首を持ち帰る、申し開きがあれば、首だけで喋るがよい!」
一気に駆け出し、剣を即座に弾き飛ばす。
逃げようとするバカ貴族様に剣を背中から突き立てる。
「ぐあぁ! くそ、くそ、我等が神よ……この愚か者に天罰を……我等が同胞の魂を捧げます……天罰を……」
「世迷言を、最後が神頼みか? 情けない」
私が貴族の首を切り落とすと同時に、光が全身を包み、動きが止まる。
空気の流れが止まり、貴族の首から流れていた流血と滴が、落下せずに停止している事に気づく。
突如、視界が奪われ、聴覚が奪われ、声も発せない状態になる。
これは、なんだ? 何が起きている。
『実に罪深い者よ……妾の声が聞こえるか?』
頭に女の声が響く! なんなんだ。
『聞こえておるなぁ、ならばよき、今から貴様が本当に罪人かを決める裁判を始めるとしよう』
『……おっと、妾とした事が、罪人と訴えを起こした者達を無言のままにしてしまったのぉ』
そう頭の中で声が響くと、視界、聴覚、声が戻り、目の前は白い空間に変化していた。
『挨拶が遅れたな、妾は裁きの神テミス、異界の神であり、裁判を取り仕切る存在じゃ』
女神を名乗るテミスが私の前に姿を表す。
金髪の長い髪を後ろに束ね、黒い布で目隠しをした不思議な風貌に一瞬、奴隷なのかとすら思ってしまう。
『余り、よからぬ事を想像しないように、神の冒涜は死罪しかないぞ? お嬢さん』
心を読まれたことを察して、即座に考えを振り払う。
「大変失礼した。しかし、何故、私が罪人なのです!」
『それは、貴女が訴えられたからじゃ……多くの魂が貴女を恨んでるみたいじゃな』
そう告げられると、私の口は再度、塞がれる。
『先ずは、訴えを聞こうでわないか、さぁ語るがよい』
そうして姿を表したのは、私が斬り捨てた貴族達であった。
「我々は、王の命令だと言う理由だけで、その女に殺されたのです。悲しくも、無慈悲に」
『ふむ? 何か言いたい事はあるか、罪人よ?』
「ふざけるな! 貴様らがした事は許されざる事であり、国王陛下は勅命を出されたのだぜ」
『ふむふむ、罪人よ? 言い分もあろうが、今はお前がこの者達を殺したかが重要なのじゃがなぁ』
私は言葉を失った……最初から罪人と呼ばれた理由が理解出来たからだ。
『罪には罪を、それが法じゃ、1000人の魂が捧げられ妾が呼ばれたのじゃからな』
「私にどんな罪が下されるのか?」
『そうじゃな、罪人よ。この者達が望むままに1000回死んで見せよ。そうすれば、罪を取り消し魂を解放すると約束しようぞ』
「1000回、死ねと言うのですか?」
『ただし、妾から祝福を2つくれてやる。罪人よ、無事を祈るぞ』
裁きの神テミスからの祝福は、"神に愛されし者"というスキルであった。
"神に愛されし者"は、どの世界でも祝福が必ず貰えるという物で、私の常識からすれば、意味が分からないスキルでしかない。
誰もが祝福を貰える世界に生まれた私は、それが恵まれた奇跡だと感じた事すらなかったからに他ならい。
もう一つの祝福は、"スキルボックス"という、また訳の分からないスキルだった。
「あの、このスキルは?」
私が悩みながら、質問すると裁きの神テミスは少し意地悪げに笑って見せる。
『簡単に言えば、スキルの貯金箱じゃな、1000回も異世界で死ぬのじゃ、山程スキルが貰えるじゃろう、じゃがな、死んで消えるスキルもあるでなぁ』
死んで消えるスキル、つまり、"スキルボックス"があれば、スキルを失わないって事ね。
『理解したようじゃな、賢いのは良い事じゃ、さて1000回の死を受け入れよ、さすれば、よき未来が現れる、さらばじゃ、罪人よ』
「私は罪人ではありません、祝福をありがとうございました」
挨拶が終わり、裁きの神テミスが指をパチッと、鳴らす。
足元から黒い渦が広がり、私の全身を包み、飲み込んでいく。
次に目覚めると、全く知らない部屋の中で知らぬ女性に抱かれていた。
そして、時間が停止する感覚、裁きの神テミスがまた来たのかと思ったが、それはまったく別の女神様だった。
『私の声が聞こえますか……私は貴女に力を授けるように言われ、やって来ました。さぁ、受け取って』
名も名乗らぬまま、女神は祝福を私に授け軽い説明をして消えてしまう。
今回の祝福は今までと少し違う種類のものだったわ。
『随時発動型のスキル、"10までの加護"を授けます。10歳まではどの世界に居ても死なないと言う加護になります』
つまり、クソ貴族共に、生まれて直ぐに殺されない加護って事ね! なんて素敵な祝福なの!
クソ貴族様、今頃、イライラでしょうがないでしょうね。笑いが込み上げるわ。
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