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第18章 ニホン観光をしながら生きていこう
347.事なかれ主義者は自信がない
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ニホン連合の内の一国ヒロシマを散策した翌朝。
シャキッと目が覚めると、すぐ隣に宝石のようにきれいな紫色の瞳で、僕の顔をジッと見つめる端正な顔立ちの少女がいた。
僕が一番最初に作ったホムンクルスのホムラだ。
昨日はホムラの日だったので、夜を一緒に過ごしたんだけど、やっぱり慣れない。
回数をこなしても、結局毎日違う人だったからホムラとは二度目だし、慣れているわけがなかった。
「おはようございます、マスター」
「うん、おはよう。向こう見てるから、自室に戻って着替えておいで」
「かしこまりました、マスター」
夫婦の営みをする前はなんだかんだと理由をつけて残ろうとしていたホムラだったけど、今日もすんなりという事を聞いて部屋から出て行った。
ホムラはいつも通りなのに、僕だけが意識しまくっているのは何だか悔しいという気持ちもあるけど……もうしばらくは悔しさを感じる事になりそうだ。
クリーンルームに行って体を綺麗にした後、ササッと着替えを済ませた。
着替えている最中に「入るわよ、ご主人様」という声と共に扉が開いたのには少し焦ったけど、甚兵衛を着るのにそんなに時間はかからない。誰かに会う予定がない日はだいたい甚兵衛を着るくらいには気に入っている。
パーテーションの向こうから姿を現したのは褐色肌と白い髪の女の子ユキだ。
彼女もまたホムンクルスだ。ホムラと正反対で、と想像しながら作ったからか、肌の色も髪の色も異なるけど、端正な顔立ちなのは変わらない。常に無表情のホムラと違って、彼女は話をしている時、大体微笑んでいる。
ホムラも営業スマイルは結構様になってきたらしいけど、普段の生活では表情が全く動かない。それは夜も変わらないんだよな。まあいいんだけど……。
うーん、と考え込んでいるとユキが話しかけてきた。
「何かお手伝いする事はあるかしら、ご主人様」
「特にないよ」
「そう、残念ね、ご主人様」
「僕は特に残念じゃないよ。ほら、ご飯食べに行こ」
部屋から出て階段を下り、食堂に入ると全員揃っていた。ラオさんとルウさんは相変わらずいないし、元奴隷組は食卓に着かずに壁際に控えているけど。
いつもの席に座るとユキも近くの空いていた席に座った。
給仕担当の狐人族のエミリーが朝食を目の前に並べ終わると、食事前の挨拶を唱和して朝ご飯を食べ始めた。
今日はとれたての野菜サラダや、コーンスープ、パンなど洋風のご飯だった。
のんびりとイチゴのジャムを塗っていると、モニカが近くまで来て今日の予定の確認をし始めた。
「今日もドランでは数人来客がある予定です。ただ、いずれもシズト様にお越しになって頂く必要はありません。こちらで対応しようかと思いますが、よろしかったでしょうか」
「問題ないよ。よろしくね」
「かしこまりました。シズト様は本日、トネリコのお世話を済ませた後、ノエルの部屋で魔道具作りに励む、という予定に変更はありませんか?」
「ないよ」
昨日いろいろ思う所があったので、とりあえず試しに作ってみる事にしたのだ。
最近コツコツと魔道具作りをしていたので依頼も減少傾向にあったけど、試作をしている間、そちらはちょっとしかやらないつもりだ。
また依頼が溜まってしまうんだろうなぁ。
早くエント様の加護を授かった人が現われて欲しいけど、有力候補は僕の子どもなわけで……子どもに自分のやるべき事を押し付けるのはどうなんだろう。
家業を継がせる、と考えたらまあよくある事なのかもしれないけど……。
いや、その前に子どもができないと話にならないんだけどさ。
ここ二週間くらい毎日子作りはしてる……というかさせられている(?)からその内誰か妊娠するかな?
子どもは天からの授かりものだってどこかで聞いた事があるし、できる時はできるけど、できない時はできないそうだからあまり意識しすぎない方が良いか。
オーク系の魔物の肉で作られたベーコンをもしゃもしゃと食べていると、話を聞いていたノエルがいつもよりも数倍速く口の中に食べ物を詰め込んで、おそらく「ごちそうさまでしたっす!」と言って部屋から出て行った。
エミリーが「口の中の物を飲み込んでから喋りなさいよ!」と注意しているけど、新しい魔道具が増えると聞いたら聞く耳持たないでしょ。
のんびりと食事をしていたジューンさんがノエルを気にした様子もなく、話を戻してきた。
「私もぉ、今日はトネリコに行く予定なのでぇ、ご一緒してもよろしいでしょうかぁ」
「いいよー」
だから今日はエルフの正装を着ているんだね。
ジューンさんには世界樹の使徒の代理人として、世界樹の素材を求めてユグドラシルとトネリコに来訪する商人や有力者の相手をしてもらっている。
他にも、トネリコやユグドラシルで話し合った内容を僕に伝える役目もあるが、いつも微笑みを浮かべながらこなしてくれるからとても助かっている。
「私は今日も農作業に励むのですわ」
「うん、だろうね」
「ドーラ、手伝うのですわ~」
「ん」
今日も金色のツインドリルが健在のレヴィさんは、ドレスではなく長袖長ズボンの作業服を着ていた。
規格外の胸の膨らみを隠しきれず、これはこれで目のやり場に困る服装だ。
この格好の時は大体誰にも会わずに土いじりをしている事が多いので予想はしていたけど、護衛のドーラさんも巻き込んで作業をするらしい。
後ろに控えているレヴィさん専属の侍女であるセシリアさんや、屋敷の周囲を警戒している近衛兵たちもきっと作業に駆り出されるんだろうな……。
「ホムラとユキはいつも通り店番お願いね」
「かしこまりました、マスター」
「分かったわ、ご主人様」
返事の良い二人の口元が大惨事だったので、いつも通りハンカチでそれぞれ拭ってあげる。
ラオさんがいない間に魔道具を作るとやりすぎてしまうような気もするけど……まあ、その時はその時だ。
市場に流す物でもないし、試作品の段階だったらそこまで怒られないはずだ。
……………たぶん。
シャキッと目が覚めると、すぐ隣に宝石のようにきれいな紫色の瞳で、僕の顔をジッと見つめる端正な顔立ちの少女がいた。
僕が一番最初に作ったホムンクルスのホムラだ。
昨日はホムラの日だったので、夜を一緒に過ごしたんだけど、やっぱり慣れない。
回数をこなしても、結局毎日違う人だったからホムラとは二度目だし、慣れているわけがなかった。
「おはようございます、マスター」
「うん、おはよう。向こう見てるから、自室に戻って着替えておいで」
「かしこまりました、マスター」
夫婦の営みをする前はなんだかんだと理由をつけて残ろうとしていたホムラだったけど、今日もすんなりという事を聞いて部屋から出て行った。
ホムラはいつも通りなのに、僕だけが意識しまくっているのは何だか悔しいという気持ちもあるけど……もうしばらくは悔しさを感じる事になりそうだ。
クリーンルームに行って体を綺麗にした後、ササッと着替えを済ませた。
着替えている最中に「入るわよ、ご主人様」という声と共に扉が開いたのには少し焦ったけど、甚兵衛を着るのにそんなに時間はかからない。誰かに会う予定がない日はだいたい甚兵衛を着るくらいには気に入っている。
パーテーションの向こうから姿を現したのは褐色肌と白い髪の女の子ユキだ。
彼女もまたホムンクルスだ。ホムラと正反対で、と想像しながら作ったからか、肌の色も髪の色も異なるけど、端正な顔立ちなのは変わらない。常に無表情のホムラと違って、彼女は話をしている時、大体微笑んでいる。
ホムラも営業スマイルは結構様になってきたらしいけど、普段の生活では表情が全く動かない。それは夜も変わらないんだよな。まあいいんだけど……。
うーん、と考え込んでいるとユキが話しかけてきた。
「何かお手伝いする事はあるかしら、ご主人様」
「特にないよ」
「そう、残念ね、ご主人様」
「僕は特に残念じゃないよ。ほら、ご飯食べに行こ」
部屋から出て階段を下り、食堂に入ると全員揃っていた。ラオさんとルウさんは相変わらずいないし、元奴隷組は食卓に着かずに壁際に控えているけど。
いつもの席に座るとユキも近くの空いていた席に座った。
給仕担当の狐人族のエミリーが朝食を目の前に並べ終わると、食事前の挨拶を唱和して朝ご飯を食べ始めた。
今日はとれたての野菜サラダや、コーンスープ、パンなど洋風のご飯だった。
のんびりとイチゴのジャムを塗っていると、モニカが近くまで来て今日の予定の確認をし始めた。
「今日もドランでは数人来客がある予定です。ただ、いずれもシズト様にお越しになって頂く必要はありません。こちらで対応しようかと思いますが、よろしかったでしょうか」
「問題ないよ。よろしくね」
「かしこまりました。シズト様は本日、トネリコのお世話を済ませた後、ノエルの部屋で魔道具作りに励む、という予定に変更はありませんか?」
「ないよ」
昨日いろいろ思う所があったので、とりあえず試しに作ってみる事にしたのだ。
最近コツコツと魔道具作りをしていたので依頼も減少傾向にあったけど、試作をしている間、そちらはちょっとしかやらないつもりだ。
また依頼が溜まってしまうんだろうなぁ。
早くエント様の加護を授かった人が現われて欲しいけど、有力候補は僕の子どもなわけで……子どもに自分のやるべき事を押し付けるのはどうなんだろう。
家業を継がせる、と考えたらまあよくある事なのかもしれないけど……。
いや、その前に子どもができないと話にならないんだけどさ。
ここ二週間くらい毎日子作りはしてる……というかさせられている(?)からその内誰か妊娠するかな?
子どもは天からの授かりものだってどこかで聞いた事があるし、できる時はできるけど、できない時はできないそうだからあまり意識しすぎない方が良いか。
オーク系の魔物の肉で作られたベーコンをもしゃもしゃと食べていると、話を聞いていたノエルがいつもよりも数倍速く口の中に食べ物を詰め込んで、おそらく「ごちそうさまでしたっす!」と言って部屋から出て行った。
エミリーが「口の中の物を飲み込んでから喋りなさいよ!」と注意しているけど、新しい魔道具が増えると聞いたら聞く耳持たないでしょ。
のんびりと食事をしていたジューンさんがノエルを気にした様子もなく、話を戻してきた。
「私もぉ、今日はトネリコに行く予定なのでぇ、ご一緒してもよろしいでしょうかぁ」
「いいよー」
だから今日はエルフの正装を着ているんだね。
ジューンさんには世界樹の使徒の代理人として、世界樹の素材を求めてユグドラシルとトネリコに来訪する商人や有力者の相手をしてもらっている。
他にも、トネリコやユグドラシルで話し合った内容を僕に伝える役目もあるが、いつも微笑みを浮かべながらこなしてくれるからとても助かっている。
「私は今日も農作業に励むのですわ」
「うん、だろうね」
「ドーラ、手伝うのですわ~」
「ん」
今日も金色のツインドリルが健在のレヴィさんは、ドレスではなく長袖長ズボンの作業服を着ていた。
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「ホムラとユキはいつも通り店番お願いね」
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ラオさんがいない間に魔道具を作るとやりすぎてしまうような気もするけど……まあ、その時はその時だ。
市場に流す物でもないし、試作品の段階だったらそこまで怒られないはずだ。
……………たぶん。
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14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
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