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後日譚
後日譚325.事なかれ主義者はプレゼントで悩む
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二週間ほどがあっという間に過ぎて行った。
加護を使ってほしいと依頼が来るのは相変わらずで、日常の業務と化している。幸いな事はガレオールのように突発的な事は今の所ない事だろうか?
異常気象とか少ないのかなぁ、なんて思っていたけれど、単純に『間に合わない』という現実もあるのかもしれない。ガレオールは転移陣ですぐに行けるし……。うん、ちょっと聞き取り調査でも今度しようかな。いや、知ったところで間に合わない所は間に合わないかもしれないんだけど。
「パパ、バイバーイ!」
「ばいば~い」
「いってきます!」
「れっつご~」
「ん? ああ、気を付けていってきな。ドライアドたちも、真の事よろしく~」
数人のドライアドたちを追いかけまわしながら数日前に誕生日を迎えた真が町へと散歩に出かけていく。ドライアドたちはどうやら誘導しているようで、ギリギリ畑に真が突っ込まないように調整しているようだ。子どもたちの中では上手に体を使える真だけど、勢い余って畑に突っ込みかける時もあったけど髪の毛でぐるぐる巻きにして回収していた。
……シンシーラの姿が見えないけどどこに行ったんだ? って思っていたら屋敷から出てきてすぐに追いかけて行った。
「…………ほんとにあんなプレゼントでよかったのかなぁ」
「れも? れもんもん」
肩の上でレモンちゃんが何やら言っているけど分からん。分からんけど、相槌でも打ってくれているのだろう。
誕生日パーティーを庭でした後にプレゼントをあげたんだけど、真にあげたのはドラゴンの骨だった。狼人族のすべてがそうなのかは分からないけど、少なくともシンシーラの過程ではプレゼントする事はよくあったらしい。ドラゴンの骨ともなると極上品なんだとか。
それをどうするのかと思ったら出かける度にそれを剣代わりにしてブンブン振り回したり、ガジガジかじったりしている。歯が心配だけどそれで丈夫な歯になると言われているらしい。
これからは少しずつあげる骨を大きくしていけばそれでいい、ってシンシーラが言っていたけれど、本当にそれでいいのか疑問だ。
「……まあ、来年以降からは本人に欲しい物を聞こう」
今年は育生の誕生日にこちらで選んだ物をあげたので他の子たちも二歳の誕生日までは僕が考えて選んだ物をあげる事にしたんだけど、毎回これはしんどいわ。
出かけて行った真たちのように、子どもたちは母親の許可が出れば町の散策をする事が許された。
それに僕も同行する事もあれば、見送る事もある。そうして二週間ほど過ぎて行ったわけだけど、僕は今回は護衛のジュリウスと肩の上に陣取っているレモンちゃん以外連れずに町に来ている。
どこかで真やシンシーラと会うかもしれない。
「……いや、真の事だし、闘技場でひたすら鬼ごっこしているパターンだな」
「れも?」
「なんでもない。それよりもジュリウス、大人向けのプレゼントで良い場所知らない?」
「誰かに贈り物をお渡しするのですか?」
「一応明と姫花にね。ほら、なんか知らないけど結婚するって言いに来たし、一応結婚祝いを用意した方が良いのかなって。……前世では結婚祝いなんて用意する事なかったからどういうのが良いのかいまいち分かんないけど」
「…………必要でしょうか?」
「んー…………たぶん? 陽太は正直どっちでもいいかな、とは思ったけれど姫花と明に関しては今後も子どもたちがお世話になる確率が高いしさぁ。……それに、明は何だかんだ理由をつけては祝いの品送ってくるし、貰った物は返した方が良いでしょ? たぶん」
「左様でございますか」
「左様でございます。それに、贈り物渡しても懐痛まないし」
転移門の利用料だけでも今でも結構なお金が入ってくるらしいし、『天気祈願』でも今後、加護を授かる人たちの事を考えてそこそこのお金は貰っているはずだ。
食材を高級なものを集めるようにしたり、奴隷を買ったり、町の拡張工事をしたりしているけれどそれでもお金がやばいとは聞かない。一体どれくらい稼いでいるのか気になるけど、知らない方が幸せな事もあるだろう、と具体的な金額は聞いてない。聞いてないけど、ちょっと使っても怒られないだろう。っていうか、もう少しお金を使ってはどうかと言われるくらいだ。
「そうですね。前任の世界樹の使徒……というのは憚られますが、彼らは世界樹の素材を用いた食器をプレゼントされてましたよ」
「あー、確かにお揃いの食器とか良さそうだね。割れ物を避けるとかそんな事があったような気もするし、木製だったら丁度良いのか。……加護を持ってた時に練習で適当に作った物の中で見繕うのは流石にダメかな?」
「それでよろしいのではないでしょうか。シズト様の貴重なお時間をわざわざ割くほどの事ではないと思います」
…………ジュリウスって明たちに辛辣な気がするんだけど気のせいかな?
何かあったのかちょっと気になるけれど、ジュリウスが言ってこないって事は伝えるべき事ではないと判断しての事だろうしなぁ。
そんな事を思いつつ、せっかく外に出たのだからと食器を見て回るのだった。
加護を使ってほしいと依頼が来るのは相変わらずで、日常の業務と化している。幸いな事はガレオールのように突発的な事は今の所ない事だろうか?
異常気象とか少ないのかなぁ、なんて思っていたけれど、単純に『間に合わない』という現実もあるのかもしれない。ガレオールは転移陣ですぐに行けるし……。うん、ちょっと聞き取り調査でも今度しようかな。いや、知ったところで間に合わない所は間に合わないかもしれないんだけど。
「パパ、バイバーイ!」
「ばいば~い」
「いってきます!」
「れっつご~」
「ん? ああ、気を付けていってきな。ドライアドたちも、真の事よろしく~」
数人のドライアドたちを追いかけまわしながら数日前に誕生日を迎えた真が町へと散歩に出かけていく。ドライアドたちはどうやら誘導しているようで、ギリギリ畑に真が突っ込まないように調整しているようだ。子どもたちの中では上手に体を使える真だけど、勢い余って畑に突っ込みかける時もあったけど髪の毛でぐるぐる巻きにして回収していた。
……シンシーラの姿が見えないけどどこに行ったんだ? って思っていたら屋敷から出てきてすぐに追いかけて行った。
「…………ほんとにあんなプレゼントでよかったのかなぁ」
「れも? れもんもん」
肩の上でレモンちゃんが何やら言っているけど分からん。分からんけど、相槌でも打ってくれているのだろう。
誕生日パーティーを庭でした後にプレゼントをあげたんだけど、真にあげたのはドラゴンの骨だった。狼人族のすべてがそうなのかは分からないけど、少なくともシンシーラの過程ではプレゼントする事はよくあったらしい。ドラゴンの骨ともなると極上品なんだとか。
それをどうするのかと思ったら出かける度にそれを剣代わりにしてブンブン振り回したり、ガジガジかじったりしている。歯が心配だけどそれで丈夫な歯になると言われているらしい。
これからは少しずつあげる骨を大きくしていけばそれでいい、ってシンシーラが言っていたけれど、本当にそれでいいのか疑問だ。
「……まあ、来年以降からは本人に欲しい物を聞こう」
今年は育生の誕生日にこちらで選んだ物をあげたので他の子たちも二歳の誕生日までは僕が考えて選んだ物をあげる事にしたんだけど、毎回これはしんどいわ。
出かけて行った真たちのように、子どもたちは母親の許可が出れば町の散策をする事が許された。
それに僕も同行する事もあれば、見送る事もある。そうして二週間ほど過ぎて行ったわけだけど、僕は今回は護衛のジュリウスと肩の上に陣取っているレモンちゃん以外連れずに町に来ている。
どこかで真やシンシーラと会うかもしれない。
「……いや、真の事だし、闘技場でひたすら鬼ごっこしているパターンだな」
「れも?」
「なんでもない。それよりもジュリウス、大人向けのプレゼントで良い場所知らない?」
「誰かに贈り物をお渡しするのですか?」
「一応明と姫花にね。ほら、なんか知らないけど結婚するって言いに来たし、一応結婚祝いを用意した方が良いのかなって。……前世では結婚祝いなんて用意する事なかったからどういうのが良いのかいまいち分かんないけど」
「…………必要でしょうか?」
「んー…………たぶん? 陽太は正直どっちでもいいかな、とは思ったけれど姫花と明に関しては今後も子どもたちがお世話になる確率が高いしさぁ。……それに、明は何だかんだ理由をつけては祝いの品送ってくるし、貰った物は返した方が良いでしょ? たぶん」
「左様でございますか」
「左様でございます。それに、贈り物渡しても懐痛まないし」
転移門の利用料だけでも今でも結構なお金が入ってくるらしいし、『天気祈願』でも今後、加護を授かる人たちの事を考えてそこそこのお金は貰っているはずだ。
食材を高級なものを集めるようにしたり、奴隷を買ったり、町の拡張工事をしたりしているけれどそれでもお金がやばいとは聞かない。一体どれくらい稼いでいるのか気になるけど、知らない方が幸せな事もあるだろう、と具体的な金額は聞いてない。聞いてないけど、ちょっと使っても怒られないだろう。っていうか、もう少しお金を使ってはどうかと言われるくらいだ。
「そうですね。前任の世界樹の使徒……というのは憚られますが、彼らは世界樹の素材を用いた食器をプレゼントされてましたよ」
「あー、確かにお揃いの食器とか良さそうだね。割れ物を避けるとかそんな事があったような気もするし、木製だったら丁度良いのか。……加護を持ってた時に練習で適当に作った物の中で見繕うのは流石にダメかな?」
「それでよろしいのではないでしょうか。シズト様の貴重なお時間をわざわざ割くほどの事ではないと思います」
…………ジュリウスって明たちに辛辣な気がするんだけど気のせいかな?
何かあったのかちょっと気になるけれど、ジュリウスが言ってこないって事は伝えるべき事ではないと判断しての事だろうしなぁ。
そんな事を思いつつ、せっかく外に出たのだからと食器を見て回るのだった。
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