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第142話 召喚リスト
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夜空に輝いている月から落ちてくる白銀の光が、静かに揺れる暗黒色の波に反射していた。
荒れていた海は落ち着きつつある。
潮風が吹いていた。
視線の先には、巨大な白い蛇のような生き物が、こちらを見下ろすように海面から頭を突き出している。
視認できる範囲からその大きさを推測すると、全長が1000mくらいか。
その海龍から発せられる圧力により、土竜は意識を保っているものの、少年神官と伐折羅は気を失い甲板に倒れていた。
月の加護を得ていた私の瞳が黄金色に輝いている。
全てを見通す効果をもつ『真眼』が、私を見下ろす海龍から『格上強制停止』の加護を発っせられていることを告げていた。
格上強制停止とは、その名のとおり格上の相手との戦闘が強制的に停止する効果のこと。
神からの命令で、海龍の戦闘が行えない状況に陥っていた。
実際に、運命の弓の召喚が出来ない。
その加護が働いていたことに、海龍から驚くような声が聞こえてきた。
「我の『格上強制停止』の加護が働くとは。人間の聖女ごときが、いずれ海の神になる我よりも格上であるとは驚きだ。」
加護のおかげで命拾いをしているにも関わらず、どうして上から目線な口調で喋ることが出来るのかしら。
駄目な者に共通する俺様至上主義のように思える。
とはいうものの、現状で海龍を処刑する必要性はない。
私の目的は、七武列島が食料不足に陥っている問題を解決すること。
赤色RARE種からの情報では、海龍の存在を恐れこの海域から魚が消えたという。
海龍が、摩凛に支配されているのなら、『テイム』を解除すれば問題が解決する。
だが、これほどの存在を、人である摩凛が従わせられるとも思えない。
海龍へ、そのあたりの事実関係の確認をすることにした。
「私は三華月といいます。神の啓示により、七武列島が食料不足に陥っている問題を解決するために行動しております。」
「肝に銘じておけ。我の邪魔をするなら叩き潰す。」
会話が成立していない。
それに私の方が格上のはず。
上から目線な態度は通常運転なのか。
こいつ等、パワハラ気質の駄目な者達は、無駄にプライドが高く、そして説教をするとお前のために言ってやっていると言い、強い者には媚びへつらう。
出来るだけ接触したくない物体であるが、今は仕方がない。
とにかく、ここは我慢強く話しをさせてもらいましょう。
「あなたに伺いことがあります。」
「小さき存在の分際で我に質問だと。調子に乗るなよ。」
「あなたにとって猛獣使いの摩凛とは、どのような存在なのか教えてもらえませんか。」
「何を聞いてくるかと思えば、我の下僕のことか。」
摩凛のことを下僕と呼ぶのか。
その言葉が本当だとすると、摩凛の方が奴に従っていることを意味している。
力関係からすると当然といったところか。
摩凛が持っている規格外の使役スキルは、海龍が与えたものだと考える方が現実的だ。
海龍が私の前に現れているのも、摩凛の命令によるものではなく、海龍自らの意志なのだろう。
整合していなかったことが明確になった。
だが、新たな疑問も生まれてきた。
摩凛を下僕にしている理由とその目的だ。
海龍は一体何かしたいのかしら。
私が抱えた疑問に答えるように、上から目線な口調で話しを続けてきた。
「我は海の王になり、いずれ海の神となる存在だ。」
「そうですか。」
「格下の人間が我を崇めることは当然のこと。」
「応援をしておりませんが、頑張って下さい。」
「人は我の下僕となり、我に生かされている事実を知っておかなければならないのだ!」
摩凛は、隷属の契約を伐折羅提督に強要した。
これからもその被害者が増えていくものと予想をしていた。
目的はイルカの国をつくると聞いていたが、実際は海龍の下僕を増やすことにあったのか。
―――――――くだらねぇぇ。
こいつのくだらない支配欲のために、海の生態系を崩されてしまった。
七武列島の者達からすると、迷惑としかいいようがない。
呆れた奴ではあるが、私にとっては信仰心を稼がせてくれる有難い存在でもある。
はい。暴れてくれて有難うございました。
海龍は、自身の言葉に酔っている顔付きで話しを続けてきていた。
「我には『格上強制停止』ある。」
「そのようですね。」
「我を倒すことが出来る存在はいないということだ。我は神になる権利をもった存在なのだ!」
「もう結構です。よくもまぁ、ペラペラとくだらないことをよく喋るものですね。」
「おい。今、なんと言った!」」
「質問した私から言うのも何ですが、少し黙って貰えないでしょうか。」
「許さんぞ!」
「中二病患者からの言葉を聞いていると、精神的に疲れてくるものなのです。」
「我を倒すことが出来ないくせにいい気になるなよ!」
口にした本音に海龍が激怒した。
発せられるその音圧に、海が揺れる。
クソ雑魚である海龍に、まさか一喝されてしまうとは。
絶対に殺られない自信があるからなのだろうが、言いたい放題だ。
だが、何事にも抜け道はある。
思うようにいかないのが世の中というものだ。
そして私という聖女は、裏街道のような存在を見つけることに長けている。
俺様気質の者は弱い者にはとことん強いが、守勢にまわると無茶苦茶脆い。
精神的に未熟な者、もしくは嫌われ者なのだ。
それでは、無駄にプライドだけが高い俺様気質の中二病患者を殺処分させてもらいましょう。
黄金色に輝く瞳『真眼』が『召喚可能選択リスト』を表示していた。
視界に海龍の姿が入っており、その脇にそのボードが浮かび上がっていたのだ。
そのリストにはよく知っている者達の名前が書かれていた。
―――――召喚リスト―――――
・運命の弓:不可
・運目の矢:不可
・四十九 :可
・月姫 :可
・メタルスライム:可
□ OKボタン
―――――――――――――――
見たことがない画面だ。
カーソルをキャラに合わせてOKを選択すれば、選択した対象が召喚できるのかしら。
四十九を魔界へ帰した際、月姫とメタルスライムを一緒に行かせていた。
メタルスライムは私の眷属であるが、四十九と月姫も召喚できるのは何故なのかしら。
四十九はスキル『影使い』の適合率が高く、月姫には私でも使いこなすことが出来ない神獣を繋ぎとめることが出来るという『グレイブニールの鎖』を渡しておいた。
2人は死霊王を凌ぐ力を秘めている。
どれほど成長しているのか、召喚して確かめさせてもらいましょう。
格下にも関わらず、私を見下し、余裕をみせている海龍を指さした。
「神託に従い、海の生態系を破壊している中二病患者を、これより殺処分させてもらうことにします。」
荒れていた海は落ち着きつつある。
潮風が吹いていた。
視線の先には、巨大な白い蛇のような生き物が、こちらを見下ろすように海面から頭を突き出している。
視認できる範囲からその大きさを推測すると、全長が1000mくらいか。
その海龍から発せられる圧力により、土竜は意識を保っているものの、少年神官と伐折羅は気を失い甲板に倒れていた。
月の加護を得ていた私の瞳が黄金色に輝いている。
全てを見通す効果をもつ『真眼』が、私を見下ろす海龍から『格上強制停止』の加護を発っせられていることを告げていた。
格上強制停止とは、その名のとおり格上の相手との戦闘が強制的に停止する効果のこと。
神からの命令で、海龍の戦闘が行えない状況に陥っていた。
実際に、運命の弓の召喚が出来ない。
その加護が働いていたことに、海龍から驚くような声が聞こえてきた。
「我の『格上強制停止』の加護が働くとは。人間の聖女ごときが、いずれ海の神になる我よりも格上であるとは驚きだ。」
加護のおかげで命拾いをしているにも関わらず、どうして上から目線な口調で喋ることが出来るのかしら。
駄目な者に共通する俺様至上主義のように思える。
とはいうものの、現状で海龍を処刑する必要性はない。
私の目的は、七武列島が食料不足に陥っている問題を解決すること。
赤色RARE種からの情報では、海龍の存在を恐れこの海域から魚が消えたという。
海龍が、摩凛に支配されているのなら、『テイム』を解除すれば問題が解決する。
だが、これほどの存在を、人である摩凛が従わせられるとも思えない。
海龍へ、そのあたりの事実関係の確認をすることにした。
「私は三華月といいます。神の啓示により、七武列島が食料不足に陥っている問題を解決するために行動しております。」
「肝に銘じておけ。我の邪魔をするなら叩き潰す。」
会話が成立していない。
それに私の方が格上のはず。
上から目線な態度は通常運転なのか。
こいつ等、パワハラ気質の駄目な者達は、無駄にプライドが高く、そして説教をするとお前のために言ってやっていると言い、強い者には媚びへつらう。
出来るだけ接触したくない物体であるが、今は仕方がない。
とにかく、ここは我慢強く話しをさせてもらいましょう。
「あなたに伺いことがあります。」
「小さき存在の分際で我に質問だと。調子に乗るなよ。」
「あなたにとって猛獣使いの摩凛とは、どのような存在なのか教えてもらえませんか。」
「何を聞いてくるかと思えば、我の下僕のことか。」
摩凛のことを下僕と呼ぶのか。
その言葉が本当だとすると、摩凛の方が奴に従っていることを意味している。
力関係からすると当然といったところか。
摩凛が持っている規格外の使役スキルは、海龍が与えたものだと考える方が現実的だ。
海龍が私の前に現れているのも、摩凛の命令によるものではなく、海龍自らの意志なのだろう。
整合していなかったことが明確になった。
だが、新たな疑問も生まれてきた。
摩凛を下僕にしている理由とその目的だ。
海龍は一体何かしたいのかしら。
私が抱えた疑問に答えるように、上から目線な口調で話しを続けてきた。
「我は海の王になり、いずれ海の神となる存在だ。」
「そうですか。」
「格下の人間が我を崇めることは当然のこと。」
「応援をしておりませんが、頑張って下さい。」
「人は我の下僕となり、我に生かされている事実を知っておかなければならないのだ!」
摩凛は、隷属の契約を伐折羅提督に強要した。
これからもその被害者が増えていくものと予想をしていた。
目的はイルカの国をつくると聞いていたが、実際は海龍の下僕を増やすことにあったのか。
―――――――くだらねぇぇ。
こいつのくだらない支配欲のために、海の生態系を崩されてしまった。
七武列島の者達からすると、迷惑としかいいようがない。
呆れた奴ではあるが、私にとっては信仰心を稼がせてくれる有難い存在でもある。
はい。暴れてくれて有難うございました。
海龍は、自身の言葉に酔っている顔付きで話しを続けてきていた。
「我には『格上強制停止』ある。」
「そのようですね。」
「我を倒すことが出来る存在はいないということだ。我は神になる権利をもった存在なのだ!」
「もう結構です。よくもまぁ、ペラペラとくだらないことをよく喋るものですね。」
「おい。今、なんと言った!」」
「質問した私から言うのも何ですが、少し黙って貰えないでしょうか。」
「許さんぞ!」
「中二病患者からの言葉を聞いていると、精神的に疲れてくるものなのです。」
「我を倒すことが出来ないくせにいい気になるなよ!」
口にした本音に海龍が激怒した。
発せられるその音圧に、海が揺れる。
クソ雑魚である海龍に、まさか一喝されてしまうとは。
絶対に殺られない自信があるからなのだろうが、言いたい放題だ。
だが、何事にも抜け道はある。
思うようにいかないのが世の中というものだ。
そして私という聖女は、裏街道のような存在を見つけることに長けている。
俺様気質の者は弱い者にはとことん強いが、守勢にまわると無茶苦茶脆い。
精神的に未熟な者、もしくは嫌われ者なのだ。
それでは、無駄にプライドだけが高い俺様気質の中二病患者を殺処分させてもらいましょう。
黄金色に輝く瞳『真眼』が『召喚可能選択リスト』を表示していた。
視界に海龍の姿が入っており、その脇にそのボードが浮かび上がっていたのだ。
そのリストにはよく知っている者達の名前が書かれていた。
―――――召喚リスト―――――
・運命の弓:不可
・運目の矢:不可
・四十九 :可
・月姫 :可
・メタルスライム:可
□ OKボタン
―――――――――――――――
見たことがない画面だ。
カーソルをキャラに合わせてOKを選択すれば、選択した対象が召喚できるのかしら。
四十九を魔界へ帰した際、月姫とメタルスライムを一緒に行かせていた。
メタルスライムは私の眷属であるが、四十九と月姫も召喚できるのは何故なのかしら。
四十九はスキル『影使い』の適合率が高く、月姫には私でも使いこなすことが出来ない神獣を繋ぎとめることが出来るという『グレイブニールの鎖』を渡しておいた。
2人は死霊王を凌ぐ力を秘めている。
どれほど成長しているのか、召喚して確かめさせてもらいましょう。
格下にも関わらず、私を見下し、余裕をみせている海龍を指さした。
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