妖刀

ritkun

文字の大きさ
12 / 12
筆(強制リバ)

5

「はあ。なんだか色々あった一日だったね」
 そう思ってるのは俺だけなのかな。さえは俺が他の人としたことなんて気にしてないのかな。
 疲れたような寂しいような気持ち。もう寝ちゃおう。

〈勉強の成果を見せてもらおうか〉
 パジャマに着替えようとTシャツを脱いでベルトを外したらさえの声が響いて手が止まる。
 勝手なこと言ってっていうモヤモヤと純粋な期待が混ざった気持ちになる。

 ベッドを見たら白衣びゃくえ姿で腰かけているさえが見える。夢なのか現実なのか分からない。
「おいで」
 体が自然と従ってしまう。フラフラとさえの前まで歩いている自分がいる。

 さえが俺のベルトを外して脱がしていってもただ立っていることしかできない。
 俺が完全に裸になるとさえが腰をずらしてベッドの真ん中へ移動する。俺もベッドに膝を乗せてさえの足の間に移動した。

 さえはまだ寝ていなくて、後ろに手をついて上体を起こしている。
葉音はおとはどうしていた?」

 白衣びゃくえの紐をほどいて、もう硬くなってるさえのを両手の指で持つ。傘を舐め上げながらリコーダーを吹くように指を動かした。

 さえの手が優しく俺の頭を撫でてから顎を持ち上げた。
「言っただろう?素直に求める庸平ようへいが見たいと。それだけだ。辻君のような真似をさせたかった訳ではない」

 脇に手を入れて引き寄せられて、自然と足をさえの外側へと移動させた。
葉音はおとをどう思った?」
 かわいいと思ったけど、そういうんじゃなくて。うまく言えない。
「責めているのではない。造作の整い具合で言えば庸平ようへいも同程度。魅力を感じたのは葉音はおとが楽しんでいたからだ。
 乱れることは罪でも恥でもない。好きに動け。」

 俺は自分の手でさえの先端を入り口に当てて体を沈めていった。
「ん、んん」
 さえが見ているのが分かる。俺が挿れやすいように少しずつ体を後ろへ倒していく。全部入った時には完全に背中がベッドについていて、葉音はおとの時と同じように両手を繋いだ。

 上下に動いているうちに、気持ちいい所へ上手く当たる動き方が分かった。このまま続けちゃっていいのかなって思ったのをさえが気付く。
「ためらうな。ここが良いんだろう?」
 さえが一回だけ突き上げる。
「あっっんん」
「自分で続けろ」

 本当は続けたいって思ってた。それを抑えてた気持ちがさえの少し意地悪な視線に貫かれて割れた気がした。
「んっ、んっ、んっ……んぁ、ぁあああっ!」

 葉音はおとがそうしたように倒れ込みたかった。でもさえが腕を完全に伸ばしたままで、まだ硬いのが自分の体重で深く刺さっている。
さえ、やす……休ませて」

「ん?ふふ、そうだな。今日は疲れただろう」
 あ、絶対やめない気だ。
「こんな時でもないと理性が勝ってしまうだろう?」
 やっぱり。





 どれくらいしてたのかもどれくらい眠ったのかも分からない。外が暗くなり始めてるからほぼ一日たったんだ。

 俺は掛け布団の上にうつ伏せに寝ている。上は裸で下はチノパン。ベルトを外したのは憶えてるけどボタンも外したのか。痛いし汚れてるけど息は楽だ。

 とりあえずシャワーを浴びよう。汗と、位置からして涎で湿ってる掛け布団と枕も洗わないと。

 重い体を動かしてなんとかリビングに出る。深雪がいない。
「深雪はまだ一度も帰ってきてないの?」
〈ああ。そろそろ帰ってくるだろう〉

 シャワーを浴びて少ししたら深雪が帰ってきた。
「お帰り。遅かったね」
「これができるの待ってた!」
 深雪は筆っぽいのを俺の目の前に出した。近すぎてよく見えない。受け取ってみると本当に筆だった。

「筆?」
葉音はおとは小豆洗いという生き物だ。尻尾で作る筆は最高級。力を底上げしてくれる。良かったな。気に入られたんじゃないか?〉
 深雪が首を振る。
「ちょっと退屈って言ってた。
 これはムリジー?したお詫びと、素材は良いんだからもう少し頑張ってっていうゲキレイだって」

〈……なんにせよ良かったじゃないか。術師なら喉から手が出る程欲しがる品だぞ〉
 さえのフッと笑う息が聞こえた。
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科 空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する 高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体 それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった 至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する 意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク” 消える教師 山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

執着

紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。