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可愛い
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夜、練習後に疲れて洞穴に戻ると、ネロが俺の腹にダイブしてきた。
「ぐえっ」
「ガウーーーー!」
ネロはずっと待っていたのか、尻尾をぶんぶんと振りながら俺の顔を舐め回す。
その様子が可愛らしく、俺もネロを撫で回した。
「よしよしよしよしよし!」
腹を思い切り撫でると、でろーんと体が伸びる。可愛い。
そのお腹に俺は思い切り顔を埋めて息を吸う。
落ち着く、良い匂いがした。
「ガウガウッ! ガウッ!」
ネロは遊ぼうよ、と言わんばかりに俺の周囲を回る。
いつもの遊びをご所望のようだ。
いつもの遊びとは、ネロを上に投げてキャッチするという遊びである。
「よし、行くぞ!」
「ガウー!」
俺はネロを上空に放り投げる。
キャッチした後も、何度も投げる。
「ガウッ!」
もっと高く投げろと、ネロが上を指す。
これ以上投げると、天井に当たるぞ、と思いつつ俺はぎりぎりを狙い投げる。
「ガウッ⁉」
あっ、当たっちゃった。
ネロが天井にぶつかり、悲鳴をあげる。
やってしまった……。
ミラさんの方を見ると、呆れたような顔をしている。多分。
だが、ネロは全く懲りずに外でもっと投げて、と俺を外に連れ出そうとする。
それを見たミラさんが俺とネロを咥えて、外に連れ出した。
え……嫌な予感がする。
ミラさんは外に出ると、そのまま俺とネロを思い切り上空に投げた。
「ええええええええええ!」
普通に十ユード以上投げられる俺。
「ガウーーーーーー!」
大喜びのネロ。
悲鳴を上げる俺。
これキャッチミスったら、死ぬんだけど!
落下する俺をよそに、ミラさんはのんびり欠伸をしている。
え……死ぬ⁉
だが、俺とネロは網状になった黒い何かに受け止められる。
その網は俺達を受け止めると、ミラさんの影に戻っていった。
さっきの網は、ミラさんの影でできているのか?
俺はミラさんの能力の一端を垣間見た。
一方、ネロは空を飛べたと思ったのかご機嫌だった。
その後ネロは、外で投げるようにおねだりするようになった。
何回キャッチ失敗しても、ネロは投げて欲しがるのだ。
だが、そんなネロも愛おしい。
沢山遊んだ後は、ネロを抱き締めて寝る。
ネロを抱き締めると、ネロはごろごろと喉を鳴らす。
その音が好きだ。
そして俺はミラさんに抱き締められて寝ていた。
どんな布団よりも暖かくて好きだった。
ネロたちと生活して一か月を経とうとしていた。
少しずつ霊気を扱いも上達していった。
夕食後、外に出て霊気を左手、右手、左足、右足と順番に移動させる練習をしていると、ネロが膝の上に転がって来た。
「今、特訓中だよ、ネロ」
「がう~」
そんなこと知らないと言わんばかりに、転がっている。
「仕方ないなあ。けど、ネロもミラさんみたいに強くならないといけないんだぞ?」
「がう?」
「分かっているのか?」
俺はネロのほっぺを両手で引っ張る。
可愛い。
「ぎゃう~」
ネロもいつかミラさんみたいに十ユードを超えるサイズになるのだろうか。
実際ネロは既に成犬くらいの大きさになっている。
ミラさんはこの島の生態系でも頂点に近いことを考えると、ネロもそこまで強くなる可能性はある。
ネロの腹を撫でていると、いつの間にかネロは眠っていた。
う~ん、飼い犬のような危機感の無さを感じる。
俺はネロを膝に乗せたまま、地面に倒れ込む。
満点の夜空が広がっていた。
そんな時、一瞬空が光る。
流れ星かな?
まあ、いいか。
俺は気にせず空を見る。
この島でも空は綺麗なんだな、と思った。
今までは空を見る余裕すらなかったのだ。
最近は幸せだなあ、と思った。
ネロとミラさんと、穏やかな日々を送っている。
こんな幸せが続けばいいのに、と思う。
俺がなぜこんな所に居るのか、謎は絶えない。
未だに人と会うことはない。
この島に、人は居ないんじゃないかと思い始めてきた。
どこにいけばいいのか。どうしたら出られるのか。分からないことだらけだ。
けど、夜空は綺麗で、ミラさんもネロも優しい。全てが悪い訳ではない。
ここでネロたちと生きるのも悪くない。
そう思えた。
「ぐえっ」
「ガウーーーー!」
ネロはずっと待っていたのか、尻尾をぶんぶんと振りながら俺の顔を舐め回す。
その様子が可愛らしく、俺もネロを撫で回した。
「よしよしよしよしよし!」
腹を思い切り撫でると、でろーんと体が伸びる。可愛い。
そのお腹に俺は思い切り顔を埋めて息を吸う。
落ち着く、良い匂いがした。
「ガウガウッ! ガウッ!」
ネロは遊ぼうよ、と言わんばかりに俺の周囲を回る。
いつもの遊びをご所望のようだ。
いつもの遊びとは、ネロを上に投げてキャッチするという遊びである。
「よし、行くぞ!」
「ガウー!」
俺はネロを上空に放り投げる。
キャッチした後も、何度も投げる。
「ガウッ!」
もっと高く投げろと、ネロが上を指す。
これ以上投げると、天井に当たるぞ、と思いつつ俺はぎりぎりを狙い投げる。
「ガウッ⁉」
あっ、当たっちゃった。
ネロが天井にぶつかり、悲鳴をあげる。
やってしまった……。
ミラさんの方を見ると、呆れたような顔をしている。多分。
だが、ネロは全く懲りずに外でもっと投げて、と俺を外に連れ出そうとする。
それを見たミラさんが俺とネロを咥えて、外に連れ出した。
え……嫌な予感がする。
ミラさんは外に出ると、そのまま俺とネロを思い切り上空に投げた。
「ええええええええええ!」
普通に十ユード以上投げられる俺。
「ガウーーーーーー!」
大喜びのネロ。
悲鳴を上げる俺。
これキャッチミスったら、死ぬんだけど!
落下する俺をよそに、ミラさんはのんびり欠伸をしている。
え……死ぬ⁉
だが、俺とネロは網状になった黒い何かに受け止められる。
その網は俺達を受け止めると、ミラさんの影に戻っていった。
さっきの網は、ミラさんの影でできているのか?
俺はミラさんの能力の一端を垣間見た。
一方、ネロは空を飛べたと思ったのかご機嫌だった。
その後ネロは、外で投げるようにおねだりするようになった。
何回キャッチ失敗しても、ネロは投げて欲しがるのだ。
だが、そんなネロも愛おしい。
沢山遊んだ後は、ネロを抱き締めて寝る。
ネロを抱き締めると、ネロはごろごろと喉を鳴らす。
その音が好きだ。
そして俺はミラさんに抱き締められて寝ていた。
どんな布団よりも暖かくて好きだった。
ネロたちと生活して一か月を経とうとしていた。
少しずつ霊気を扱いも上達していった。
夕食後、外に出て霊気を左手、右手、左足、右足と順番に移動させる練習をしていると、ネロが膝の上に転がって来た。
「今、特訓中だよ、ネロ」
「がう~」
そんなこと知らないと言わんばかりに、転がっている。
「仕方ないなあ。けど、ネロもミラさんみたいに強くならないといけないんだぞ?」
「がう?」
「分かっているのか?」
俺はネロのほっぺを両手で引っ張る。
可愛い。
「ぎゃう~」
ネロもいつかミラさんみたいに十ユードを超えるサイズになるのだろうか。
実際ネロは既に成犬くらいの大きさになっている。
ミラさんはこの島の生態系でも頂点に近いことを考えると、ネロもそこまで強くなる可能性はある。
ネロの腹を撫でていると、いつの間にかネロは眠っていた。
う~ん、飼い犬のような危機感の無さを感じる。
俺はネロを膝に乗せたまま、地面に倒れ込む。
満点の夜空が広がっていた。
そんな時、一瞬空が光る。
流れ星かな?
まあ、いいか。
俺は気にせず空を見る。
この島でも空は綺麗なんだな、と思った。
今までは空を見る余裕すらなかったのだ。
最近は幸せだなあ、と思った。
ネロとミラさんと、穏やかな日々を送っている。
こんな幸せが続けばいいのに、と思う。
俺がなぜこんな所に居るのか、謎は絶えない。
未だに人と会うことはない。
この島に、人は居ないんじゃないかと思い始めてきた。
どこにいけばいいのか。どうしたら出られるのか。分からないことだらけだ。
けど、夜空は綺麗で、ミラさんもネロも優しい。全てが悪い訳ではない。
ここでネロたちと生きるのも悪くない。
そう思えた。
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