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意味がないんだよ
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そして、サソリがひっくり返るように、無理やり前向に引っ張り上げる。
重い……けど、ここまで不安定な体勢なら、ひっくり返すのは難しくない!
俺は釣りの要領で、サソリを引っ張り上げる。
そのまま俺は尻尾を前方に引き、サソリをひっくり返した。
やっぱり腹部は他よりも薄い。
「終わりだ!」
俺は再び霊気を尻尾に集中させると、そのまま回転して尻尾を振り下ろした。
腹部の甲殻が大きく砕ける。
「ギュイイイイイイイイイイイイイ!」
サソリが悲鳴を上げて暴れる。
だが、中々態勢を立て直すことはできないらしい。
それを待つほどお人よしではない。
俺は剣を抜くと、砕けた部分を狙い斬り裂き、胴体を完全に両断した。
両断されたにも関わらず、サソリは両の鋏をしばらく振り回していたが、最後には動かなくなった。
「ふう……」
俺は疲れから息をつくも、サソリから霊胞を取り出す。
「いただきます」
俺は霊胞にかぶりつく。
体が熱くなる感覚。
霊気が一気に増えた。
やはり将級の霊胞が必要だ。
このまま成長すれば……師匠だって。
師匠にも伝えないとな。
俺はもう将級中位すら倒せるんだから、安心してもらおう。
俺はその硬い甲殻と鋏を獲って、住処に戻った。
「師匠、サソリの霊獣を倒しました!」
と自慢げにその鋏を見せる。これを見せたら安心してくれるだろう。
それを見た師匠が大きく口を開ける。
「これは……このサイズなら将級中位はあっただろう?」
「はい! 強かったんですけど、なんとか倒せました!」
「……まだ将級は下位までしか戦うな、と伝えたはずだろう?」
師匠がこちらを睨むように見る。
「そ、それはそうですけど……倒せたならいいじゃないですか」
「馬鹿者が! まだお前の実力じゃ厳しいから言っているんだ! なぜ約束を破った!」
師匠が怒鳴る。
なんだよ……せっかく倒せたのに。
少しは褒めてくれてもいいじゃないか。
「自分は勝てると判断しました。師匠が心配性なだけでしょう?」
思わず、強い口調で反論してしまう。
「……私との約束は守れないのか? ならそんなお前に、指導することはもうない」
師匠はそう言って、住処の奥に戻ってしまった。
確かに約束を破ったのは俺が悪かったけどさ。
師匠は何も分かっていない。このままゆっくりと成長していたら、その頃にもう師匠は……。
それじゃ意味ないんだよ。
もっと早く強くならないと。
俺達は喰らえば喰らうほど強くなる。将級を中心に狩り続ければ、風龍にもいつか必ず届くはずだ。
俺は強さを求めて、より強い霊獣を探すことに決めた。
重い……けど、ここまで不安定な体勢なら、ひっくり返すのは難しくない!
俺は釣りの要領で、サソリを引っ張り上げる。
そのまま俺は尻尾を前方に引き、サソリをひっくり返した。
やっぱり腹部は他よりも薄い。
「終わりだ!」
俺は再び霊気を尻尾に集中させると、そのまま回転して尻尾を振り下ろした。
腹部の甲殻が大きく砕ける。
「ギュイイイイイイイイイイイイイ!」
サソリが悲鳴を上げて暴れる。
だが、中々態勢を立て直すことはできないらしい。
それを待つほどお人よしではない。
俺は剣を抜くと、砕けた部分を狙い斬り裂き、胴体を完全に両断した。
両断されたにも関わらず、サソリは両の鋏をしばらく振り回していたが、最後には動かなくなった。
「ふう……」
俺は疲れから息をつくも、サソリから霊胞を取り出す。
「いただきます」
俺は霊胞にかぶりつく。
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霊気が一気に増えた。
やはり将級の霊胞が必要だ。
このまま成長すれば……師匠だって。
師匠にも伝えないとな。
俺はもう将級中位すら倒せるんだから、安心してもらおう。
俺はその硬い甲殻と鋏を獲って、住処に戻った。
「師匠、サソリの霊獣を倒しました!」
と自慢げにその鋏を見せる。これを見せたら安心してくれるだろう。
それを見た師匠が大きく口を開ける。
「これは……このサイズなら将級中位はあっただろう?」
「はい! 強かったんですけど、なんとか倒せました!」
「……まだ将級は下位までしか戦うな、と伝えたはずだろう?」
師匠がこちらを睨むように見る。
「そ、それはそうですけど……倒せたならいいじゃないですか」
「馬鹿者が! まだお前の実力じゃ厳しいから言っているんだ! なぜ約束を破った!」
師匠が怒鳴る。
なんだよ……せっかく倒せたのに。
少しは褒めてくれてもいいじゃないか。
「自分は勝てると判断しました。師匠が心配性なだけでしょう?」
思わず、強い口調で反論してしまう。
「……私との約束は守れないのか? ならそんなお前に、指導することはもうない」
師匠はそう言って、住処の奥に戻ってしまった。
確かに約束を破ったのは俺が悪かったけどさ。
師匠は何も分かっていない。このままゆっくりと成長していたら、その頃にもう師匠は……。
それじゃ意味ないんだよ。
もっと早く強くならないと。
俺達は喰らえば喰らうほど強くなる。将級を中心に狩り続ければ、風龍にもいつか必ず届くはずだ。
俺は強さを求めて、より強い霊獣を探すことに決めた。
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