6 / 41
上司こと大林の憂鬱
しおりを挟む
三十七階の特殊部隊本部と掛かった札の扉を開けて、廊下へと出たのは五十歳過ぎほどの年齢と思わしき、渋い顔立ちのおじさんだった。灰色に染まった髪をオールバックなでつけ、背中あたりから渋い男の雰囲気を漂わせている。
スーツをばしっと着こなした彼こそ、異世界からの侵略者を阻む5人の勇者が所属する特殊部隊本部の責任者、大林である。
彼はまっすぐにエレベーター前まで来ると、静かに下へ行く為のボタンを押した。
待っているのは彼一人で、回りに人の気配はない。
滑るように大林の前にエレベータがやってきて、チンと音がしてその入り口が開く。
誰もいないエレベーターに乗り込んだ大林は締まるボタンを押した後、指を滑らせるように決まった流れでエレベーターの階層ボタンを押し、最期にキーパネルの一番下にある鍵穴にポケットから取り出した鍵を差し込んで回す。
その操作で37階と36階、両方の階層に明かりが灯り、エレベーターは静かに動き出した。
到着したのは存在しない二つの間の階層……異世界の技術で作られた隠し空間だ。
やってきた時と同様にチンと音がして扉が開く。
そこは真っ暗な空間だった。上も下も無く、奥行きも何もわからない真っ暗な部屋にぽつんと、スポットライトを浴びたような椅子が一脚置いてある。
どこにでもある、面白みの無いパイプ椅子だ。
それを照らしているスポットライトは明るいくせにどこにあるのかもよくわからない。
迷い込んだ人間が、思わず自分の正気を疑ってしまうような不気味な部屋に大林は迷い無く入り、パイプ椅子に腰掛ける。
それから数秒後、テッテテテー♪ と勇ましい音楽がどこからともなく流れだす。
この世界では知るものはほとんど居ない……それは5人の戦士 ファイバーズのテーマソングだった。
宙に浮き上がった電話のマークを大林が右手で叩くと音が止まる
そして座っている椅子の前に一筋の光が現れる。
それが直立したスーツを着たライオンになった所で、大林は「これはこれは」と声を上げた。
「キリマンさんではありませんか。珍しい」
『久しぶり……というにはあれか、君が産まれたときに立ち会って以来か、人造人間M98』
ライオンのキリマンは座っている大林を上から下まで眺めてそう言った。
『どうだ? 問題はないか? えっと、今は大林だったな』
「ええ……体と精神にはなにも。あまり仕事がこなせているかは……なんですが」
そう言って肩をすくめ困ったように笑みを浮かべる大林にキリマンは頷く。
『君がよくやってくれているのはわかっている。ファイバーズが活躍する為に、いろいろ動いてくれているな』
「番組の責任者にそう言ってもらえるなら幸いですね」
実は大林はもとを言えばこの世界の人間ではない。
戸籍もあり、職業も与えられ、三十七階の特殊部隊本部の責任者という肩書きを持つ彼だが、実は居世界のテレビ番組から派遣された人造人間である。
その主な役目は、こちらの世界において番組進行の妨げになる問題になりそうなのかを現地で判断して、解決、あるいは番組スタッフに相談する事が彼の任務だ。
それこそ5人しか戦える人間が居ない事を懸念する勢力はいろいろ居る。
それを様々な手段を用いて黙らせる事を大林はしてきた。その働きぶりはなるほど優秀と言えるもので、現状ファイバーズの活動に現地の人間がチャチャを入れてきた例はほとんどなかった。
とはいえ,問題が一つもないと言う事も無い。
『まずは単刀直入に言おう。ファイバーソードとブラスターはどうだ? 使ってもらえそうか?』
やや焦った様子でそう話すキリマンに、大林は首を横に振る。
「かなり難しいでしょう……ブルー。青島くんはかなりあの武器に不信感があるようです。もともと武器に信頼感を求めて運用していた彼ですから、意見は簡単には変えないでしょう」
『うーむ……上司権限でどうにかならないか?』
「裏方としての仕事だったらなんとでも言えますが……こと、戦場に関しては彼にすべて一任していますから。むしろ、ヘタに動けば私に不信感をもたれる可能性があります。……彼は勘がいいので」
大林の言葉にキリマンは顔をしかめ、ううむと唸る。
『だがそこをなんとか』
粘られた大林は眼をしばたかせる。
いつもなら、わりと「そうか」と言って引き下がる内容だ。
しかし引き下がらないのが番組責任者であることから、どうやらかなりの厄介ごとになっている事を彼は察した。
「と言われましても。もともと、現地の武器を使うのも面白いと言う話でありましたし」
そもそも最初から使わせれば良かったのをリアリティがどうのこうのと言って使わせなかったのは制作者側だった。
現地の武器は効かず、ファイバーソードとブラスターしか効果がないと言う事にでもしておけば良かったのだ。
『状況が変わったんだ。割とのっぴきならない状況でな……そちらから見た場合のアイディアかなにかがあればぜひ聞きたい』
どうやら本気で問題になっているらしい。制作者側からこんな事を聞かれたのは初めてだ。
「ずいぶん、追いつめられてますね」
『実はそうだ。番組スポンサー大好きの局長が大変ご立腹だ。現地の武器で戦うのも面白いと、最初の頃に修正しなかった自分の首を絞めてやりたい』
そう話すキリマンの眼はどんよりと暗かった。
過去の自分の首は締められないが、今の自分の首は締まっているというわけだ。
大林は番組作成の円滑化の為に送り込まれている。案があれば提案するのはやぶさかではないが、しかしかなり難しいと言う事もまた理解できていた。
「青島君は戦闘———戦場に関しては自他ともに認めるプロです。他のメンバーへの指導も、現地での戦闘も彼が主導で行われています。同時に戦闘が厳しくなっているのを彼は感じているようです。装備の締め付けの緩和はできませんか?
」
『んっ? だが強力な武器が合ったら、ますますファイバーソードとブラスターは使わないじゃないか?』
キリマンの言う事はもっともで大林は頷きながら口を開く。
「そうして武器を制限することで、戦闘が厳しくなり、彼はますます手段を選ばなくなっています。私に隠れていろいろとしても居るようです……おそらく、彼からみた上層部は信用できないものになっています」
『妻が浮気しないように小遣いを減らしたら愛想を尽かされた。みたいなことか』
キリマンのたとえに大林は笑いながら曖昧に頷く。
「はははっ。まあ、そんな感じです。彼からすれば大火力を奪われるのは戦場での不安に繋がります。私から見ても余裕があるようには……」
『たしかに、戦闘シーンはファイバーズの華。毎回苦労するように頑張って調整をかけてるからな』
「現状がギリギリであるところに、制限をかければ勝つものも勝てないと考えるのは自然です。青島君はより強い敵や5人では手に負えない事態が発生するのを恐れているようです。無人機の配備にかんして積極的に動いていますし……」
『彼は真面目だな……そこがいい所なんだが』
「彼等にとっては戦いはどうしようもない理不尽な現実です。青島君は責任感もある。子供達の保護者として気を抜く事は無いと思います……きっと」
『ふむ……わかった。参考にしよう、一先ず、爆弾を禁止にする話は停止させてくれ。その他は会議にかける』
大林は内心でホッとする。青島に対して行った、子供達が心配だと言う言葉も全部が全部噓と言う訳ではないのだ。
職務に対しては誠実に努めるが、それ以外の部分では戦いに巻き込まれてしまった事に同情している部分もないわけではない。
「一応、いろいろ言い含めて、戦場には必ずファイバーソードとブラスターは持って行っています。条件が重なれば使用するのでは? それか、何か強制的な話を起こすとか」
『むう……、そう言う方向性か。たしかにありかもしれない。それも会議にのせよう……』
キリマンは思案するようにそう呟き、表情を正して大林を見た。
『現場の意見が聞けて助かった。今の話だけじゃなくていいが、そっちではなにか問題は感じているか? 何か起こりそうな問題なにかは無いか?』
「いえ、とくには。ただ……先ほどもいいましたが、ブルーの現状への不満は高いです。独自に何か動く可能性もあると思います」
『まいった……油断してくれてもこっちで調整できるんだが……いつも万全で来るから、こちらも全力で行くしか無くなる。それでますます危機感を抱く、キミの言う悪循環だな』
キリマンはそう言って、額に指を当ててやれやれとかぶりを振った。
『ブルーはかなり独特だ。行動が読めなくて、苦労する』
キリマンのこぼした言葉に大林はわりと素で笑った。大林から見ても青島は表面上問題が無いように取り繕っているが……あれは変わった人間だ。
「彼は常識と非常識を上手く使い分けます。引き出しの量が違う……近くに居るとそんな印象です」
『そうか……そう言う所でブルーのファンも多いからな。よし、君はこのまま、現状維持を続けてくれ。今回は助かった、何か指示があればこちらから連絡する』
その言葉を最期にキリマンの体が消え失せ、部屋はもとの暗い空間に戻る。
そこでようやく大林はやれやれと体から力を抜き、パイプ椅子の背もたれにだらしなくもたれ掛かった。首元のネクタイを緩め、だはーっと溜め息をつきながら背中を反らせる。
「まったく、大変な仕事だ。政府も気にして、軍の動向も気にして、主役の達の動きも把握して、テレビ局の都合もあるときた」
自分で言ってて、嫌になる。出来るように作ってもらえたのかもしれないが、板挟みで疲れない訳じゃない。
首をグルグル動かして筋肉を解しながら思う。
願わくば、誰も怪我せず、和やかに、番組が終了して行く事が望ましい。
その為には……。
「青島君に頑張ってもらわないと行けないが、しかし彼が一番の問題児だ」
その呟きと同じ事を……しばらく後に別のものが閃く事を、この時の彼は知る由もなかった。
スーツをばしっと着こなした彼こそ、異世界からの侵略者を阻む5人の勇者が所属する特殊部隊本部の責任者、大林である。
彼はまっすぐにエレベーター前まで来ると、静かに下へ行く為のボタンを押した。
待っているのは彼一人で、回りに人の気配はない。
滑るように大林の前にエレベータがやってきて、チンと音がしてその入り口が開く。
誰もいないエレベーターに乗り込んだ大林は締まるボタンを押した後、指を滑らせるように決まった流れでエレベーターの階層ボタンを押し、最期にキーパネルの一番下にある鍵穴にポケットから取り出した鍵を差し込んで回す。
その操作で37階と36階、両方の階層に明かりが灯り、エレベーターは静かに動き出した。
到着したのは存在しない二つの間の階層……異世界の技術で作られた隠し空間だ。
やってきた時と同様にチンと音がして扉が開く。
そこは真っ暗な空間だった。上も下も無く、奥行きも何もわからない真っ暗な部屋にぽつんと、スポットライトを浴びたような椅子が一脚置いてある。
どこにでもある、面白みの無いパイプ椅子だ。
それを照らしているスポットライトは明るいくせにどこにあるのかもよくわからない。
迷い込んだ人間が、思わず自分の正気を疑ってしまうような不気味な部屋に大林は迷い無く入り、パイプ椅子に腰掛ける。
それから数秒後、テッテテテー♪ と勇ましい音楽がどこからともなく流れだす。
この世界では知るものはほとんど居ない……それは5人の戦士 ファイバーズのテーマソングだった。
宙に浮き上がった電話のマークを大林が右手で叩くと音が止まる
そして座っている椅子の前に一筋の光が現れる。
それが直立したスーツを着たライオンになった所で、大林は「これはこれは」と声を上げた。
「キリマンさんではありませんか。珍しい」
『久しぶり……というにはあれか、君が産まれたときに立ち会って以来か、人造人間M98』
ライオンのキリマンは座っている大林を上から下まで眺めてそう言った。
『どうだ? 問題はないか? えっと、今は大林だったな』
「ええ……体と精神にはなにも。あまり仕事がこなせているかは……なんですが」
そう言って肩をすくめ困ったように笑みを浮かべる大林にキリマンは頷く。
『君がよくやってくれているのはわかっている。ファイバーズが活躍する為に、いろいろ動いてくれているな』
「番組の責任者にそう言ってもらえるなら幸いですね」
実は大林はもとを言えばこの世界の人間ではない。
戸籍もあり、職業も与えられ、三十七階の特殊部隊本部の責任者という肩書きを持つ彼だが、実は居世界のテレビ番組から派遣された人造人間である。
その主な役目は、こちらの世界において番組進行の妨げになる問題になりそうなのかを現地で判断して、解決、あるいは番組スタッフに相談する事が彼の任務だ。
それこそ5人しか戦える人間が居ない事を懸念する勢力はいろいろ居る。
それを様々な手段を用いて黙らせる事を大林はしてきた。その働きぶりはなるほど優秀と言えるもので、現状ファイバーズの活動に現地の人間がチャチャを入れてきた例はほとんどなかった。
とはいえ,問題が一つもないと言う事も無い。
『まずは単刀直入に言おう。ファイバーソードとブラスターはどうだ? 使ってもらえそうか?』
やや焦った様子でそう話すキリマンに、大林は首を横に振る。
「かなり難しいでしょう……ブルー。青島くんはかなりあの武器に不信感があるようです。もともと武器に信頼感を求めて運用していた彼ですから、意見は簡単には変えないでしょう」
『うーむ……上司権限でどうにかならないか?』
「裏方としての仕事だったらなんとでも言えますが……こと、戦場に関しては彼にすべて一任していますから。むしろ、ヘタに動けば私に不信感をもたれる可能性があります。……彼は勘がいいので」
大林の言葉にキリマンは顔をしかめ、ううむと唸る。
『だがそこをなんとか』
粘られた大林は眼をしばたかせる。
いつもなら、わりと「そうか」と言って引き下がる内容だ。
しかし引き下がらないのが番組責任者であることから、どうやらかなりの厄介ごとになっている事を彼は察した。
「と言われましても。もともと、現地の武器を使うのも面白いと言う話でありましたし」
そもそも最初から使わせれば良かったのをリアリティがどうのこうのと言って使わせなかったのは制作者側だった。
現地の武器は効かず、ファイバーソードとブラスターしか効果がないと言う事にでもしておけば良かったのだ。
『状況が変わったんだ。割とのっぴきならない状況でな……そちらから見た場合のアイディアかなにかがあればぜひ聞きたい』
どうやら本気で問題になっているらしい。制作者側からこんな事を聞かれたのは初めてだ。
「ずいぶん、追いつめられてますね」
『実はそうだ。番組スポンサー大好きの局長が大変ご立腹だ。現地の武器で戦うのも面白いと、最初の頃に修正しなかった自分の首を絞めてやりたい』
そう話すキリマンの眼はどんよりと暗かった。
過去の自分の首は締められないが、今の自分の首は締まっているというわけだ。
大林は番組作成の円滑化の為に送り込まれている。案があれば提案するのはやぶさかではないが、しかしかなり難しいと言う事もまた理解できていた。
「青島君は戦闘———戦場に関しては自他ともに認めるプロです。他のメンバーへの指導も、現地での戦闘も彼が主導で行われています。同時に戦闘が厳しくなっているのを彼は感じているようです。装備の締め付けの緩和はできませんか?
」
『んっ? だが強力な武器が合ったら、ますますファイバーソードとブラスターは使わないじゃないか?』
キリマンの言う事はもっともで大林は頷きながら口を開く。
「そうして武器を制限することで、戦闘が厳しくなり、彼はますます手段を選ばなくなっています。私に隠れていろいろとしても居るようです……おそらく、彼からみた上層部は信用できないものになっています」
『妻が浮気しないように小遣いを減らしたら愛想を尽かされた。みたいなことか』
キリマンのたとえに大林は笑いながら曖昧に頷く。
「はははっ。まあ、そんな感じです。彼からすれば大火力を奪われるのは戦場での不安に繋がります。私から見ても余裕があるようには……」
『たしかに、戦闘シーンはファイバーズの華。毎回苦労するように頑張って調整をかけてるからな』
「現状がギリギリであるところに、制限をかければ勝つものも勝てないと考えるのは自然です。青島君はより強い敵や5人では手に負えない事態が発生するのを恐れているようです。無人機の配備にかんして積極的に動いていますし……」
『彼は真面目だな……そこがいい所なんだが』
「彼等にとっては戦いはどうしようもない理不尽な現実です。青島君は責任感もある。子供達の保護者として気を抜く事は無いと思います……きっと」
『ふむ……わかった。参考にしよう、一先ず、爆弾を禁止にする話は停止させてくれ。その他は会議にかける』
大林は内心でホッとする。青島に対して行った、子供達が心配だと言う言葉も全部が全部噓と言う訳ではないのだ。
職務に対しては誠実に努めるが、それ以外の部分では戦いに巻き込まれてしまった事に同情している部分もないわけではない。
「一応、いろいろ言い含めて、戦場には必ずファイバーソードとブラスターは持って行っています。条件が重なれば使用するのでは? それか、何か強制的な話を起こすとか」
『むう……、そう言う方向性か。たしかにありかもしれない。それも会議にのせよう……』
キリマンは思案するようにそう呟き、表情を正して大林を見た。
『現場の意見が聞けて助かった。今の話だけじゃなくていいが、そっちではなにか問題は感じているか? 何か起こりそうな問題なにかは無いか?』
「いえ、とくには。ただ……先ほどもいいましたが、ブルーの現状への不満は高いです。独自に何か動く可能性もあると思います」
『まいった……油断してくれてもこっちで調整できるんだが……いつも万全で来るから、こちらも全力で行くしか無くなる。それでますます危機感を抱く、キミの言う悪循環だな』
キリマンはそう言って、額に指を当ててやれやれとかぶりを振った。
『ブルーはかなり独特だ。行動が読めなくて、苦労する』
キリマンのこぼした言葉に大林はわりと素で笑った。大林から見ても青島は表面上問題が無いように取り繕っているが……あれは変わった人間だ。
「彼は常識と非常識を上手く使い分けます。引き出しの量が違う……近くに居るとそんな印象です」
『そうか……そう言う所でブルーのファンも多いからな。よし、君はこのまま、現状維持を続けてくれ。今回は助かった、何か指示があればこちらから連絡する』
その言葉を最期にキリマンの体が消え失せ、部屋はもとの暗い空間に戻る。
そこでようやく大林はやれやれと体から力を抜き、パイプ椅子の背もたれにだらしなくもたれ掛かった。首元のネクタイを緩め、だはーっと溜め息をつきながら背中を反らせる。
「まったく、大変な仕事だ。政府も気にして、軍の動向も気にして、主役の達の動きも把握して、テレビ局の都合もあるときた」
自分で言ってて、嫌になる。出来るように作ってもらえたのかもしれないが、板挟みで疲れない訳じゃない。
首をグルグル動かして筋肉を解しながら思う。
願わくば、誰も怪我せず、和やかに、番組が終了して行く事が望ましい。
その為には……。
「青島君に頑張ってもらわないと行けないが、しかし彼が一番の問題児だ」
その呟きと同じ事を……しばらく後に別のものが閃く事を、この時の彼は知る由もなかった。
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる