彼氏に振られたら、異世界にいました

香月

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最終章

元の世界に戻ったようです6

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あれから毎日ネットや旅行雑誌であの景色を眺める。

元の世界に戻ってきて、家族に会って、会社にも行ってるのになぜか満たされない心。

やっぱりあの数ヶ月で私の心はあの世界に囚われてしまったようだ。

休職してしまったけれど、溜まっていた有給消化を促され待ちにまった連休。

家族には旅行に行くとだけ告げて、私はあの景色を求めて飛行機に乗った。






飛行機に2日くらい乗って、そこから電車やバスを乗り継ぎ、ようやく着いた場所。

周りに観光客は多いけれど、私の目の前には確かにあのシンリ湖とシュヴァイン城がある。


「やっと着いた、、、」


少し疲れているけれど、気力でまずはシンリ湖に似た湖に行く。

残念ながら水は濁っているけれど、湖の反対に見えるお城の感じや山々はあの日見た感動と同じ。
もう日は傾き始めていた。



あの時は翔に振られてすぐだったから、畔に座ってただ景色を眺めてたな。

そしたらキラキラオーラのヴァレン様が見つけてくれて、お城に連れていってくれた、、、。

お城は本当に綺麗で、次の日には色んな方々にお会いして、、、。

ヴェルサス様との勉強会は本当に楽しかった。
まさか私がヴェルサス様に匹敵するくらいの魔力持ちだったっていうことも分かったし、まさか王様という名の初代落ち人タクマさんがヴェルサス様の伴侶を求めて呼ばれたのが私だったとか。

夜会には綺麗なドレスを着て、お二人が誉めてくれたのが嬉しかった。

まさかあんな事件に巻き込まれるとは思わなかったけれど、すぐに迎えに来てくれたのが嬉しかった。


私はこの世界で生まれ育って、家族もいて、会社で働いて何となく毎日を生きてる。


でも翔みたいに家族と離れ、働けないけれど毎日もがいて生きてる人もいる。



幸せの度合いは人それぞれだけど、私の幸せはこの世界じゃなくて向こうの世界のようだ。





ふと我に帰ると、あの日のように湖には綺麗な夕陽が写し出されていて目を細める。

なぜか胸が熱くなって、気が付いたら涙を流していた。


「やだな、こんなところで」


私は苦笑いしながら涙を拭いていると、後ろに人の気配を感じた。



そういえばここヨーロッパだ。

いつの間にか観光客はいなくなり、自分一人になっている。

まずい!と思った瞬間





「マイ様、、、、?」


聞きなれたイケメンボイスが聞こえた。


恐る恐る後ろを振り向くと、、、


「ヴァレン様!?」


あの日と同じように、キラキラオーラを纏ったイケメン騎士団長ヴァレン様が驚いた顔をして私を見ていた。
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