初恋

だしだし

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おもいで

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思い出すのは、あの子が教室のすみで泣いているところ。
椅子の上で膝を抱え、静かに涙を流していた姿。

あの子を見かけるときは、いつも友達と明るくと楽しそうに笑いあっていたから。
あんなに静かに涙を流すのに、俺は衝撃を受けた。
そして、その姿はとても綺麗だった。
静かに泣くあの子に、俺は声をかけられないまま、そっとその場を後にした。


自宅で朝、シャワーを浴びている時にあの子のことを思い出す。
でも、もうあの子の名前は思い出せない。
シャワーを浴び終われば、あの子のことは思い出さない。
シャワーとあの子に関連性なんてあっただろうか。いや、ないな。

あれから何年経ったんだろうか。
今あの子に会っても、きっと俺はわからないだろう。
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