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男は淫猥な崩壊へと突き進む

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敵の罠に嵌められ抵抗虚しく捕らえられてしまった刑事の男は身に着けていた武器を衣服と共に一つ残らず取り上げられ、一糸まとわぬ裸体に厳重な拘束を与えられてしまった。
背中に回され手首同士と二の腕同士を縄で短く結合された刑事の腕は大きく自由を奪われている。その上、二の腕の縄は後から足された別の縄によって刑事の胸部へと遊び無く結わえ付けられているために、刑事は腕を振り回すことさえも許されない。
左右をきっちりと揃えさせられ、足首同士とすね同士、そして太もも同士を繋がれてしまった刑事の足は走っての移動以前に立ち上がることも上手くいかず、床に敷かれた黒いマットの上から下りることさえままならない。
手も足も出せなくされた、哀れな裸体の刑事。なりふり構わず暴れることも出来ず、視界と言葉を閉ざしている強力な黒色のテープを剥がすことも叶わない惨めな刑事。だが、刑事の行動を大きく制限しマットの上で身悶える以外の動きを取れなくした男達は、すでに無力化した刑事の裸体に更なる拘束と辱めを施した。それは、手首の縄と足首の縄を結ぶ縄の拘束と、強烈な発情を促す残酷な媚薬の投与による辱めだ。
手首と足首を縄で繋がれた刑事の肉体は、苦しい海老反りの体勢から抜け出したくても抜け出せない。その縄はマットの側面に位置する持ち手の部分を経由して施されているために、刑事は寝返りを打つことすらも禁じられた。そんな駄目押しの縄を結ばれた刑事の裸体は、媚薬によって硬く張り詰めさせられた男根を隠すことも慰めることも許されず、数分ごとに注射器で腕に注入される追加の媚薬を拒むためにもがくことも出来ない。
捕らえられ、厳重に縛り上げられた無様な刑事は容赦無く与えられる媚薬が生み出す気が狂いそうな程の欲望の波に精神と肉体をいたぶられ悶絶する様子を憎い敵の男達に観察されながら、ただただ情けない悲鳴を上げて裸体を痛々しく痙攣させるしか無いのだ。

「んーっ! んむ、むぅぅ! ぶむぅぅぅーぅっ!!」

縄に絡め取られた裸体に力を一生懸命に込め、近くに男達がいることも忘れて刑事はパンパンに膨張させられてしまった男根にどうにかして快楽を注ごうと試みる。しかし、幾ら頑張っても男根は甘い悦びを得られない。過剰なまでの縄に囚われた刑事の肉体はその必死さとは裏腹に左側を下にした海老反りの状態から何も変われず、淫らに疼いている男根はマットに触れることすら出来ないまま宙でビクビクと震えるのみだ。
刑事としてだけでなく人間としての理性を順調に失いながら、生け捕りにされた男は淫猥な崩壊へと為す術無く突き進んでいく。
そんな男が苦しみ悶え、悦楽を欲して無駄な足掻きを繰り返す光景を眺める非道な男達は追加の媚薬を投与する時以外刑事には一切触れず、何も言葉を発さぬまま汗に濡れた刑事の裸体を取り囲んで見下ろし、一分一秒ごとに陥落していく刑事の痴態と悲鳴を愉しみながら全員が冷酷な笑みを浮かべ、愉快の感情に満ちた視線を望まぬ発情に苦しむ刑事へと浴びせかけていた。
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