男は数週間ぶりの幸せを噛み締める

五月雨時雨

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男は数週間ぶりの幸せを噛み締める

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十二月二十五日。街に冬の寒さとクリスマスの活気が同時に訪れる日。
そんな日に、一人の男と二人の少年は街に遊びに出掛ける事無く、マンションの一室に閉じこもっていた。何故なら、少年達がそれを望んだからだ。
せっかく同じ部屋で暮らしているのに、身も心も愛しい主の男に捧げているのに、忙しい男は年末故に仕事で飛び回っていてここ数週間は一緒に過ごす事さえままならなかった。その状況に、主を純粋に愛し、主から甘く優しく淫らな行為を教えられた少年達が身体と心を持て余さない訳が無い。
故に、行き場の無い愛情と発情を限界を超えて溜め込んだ少年達は主からクリスマスはどうにか早く帰れると聞かされた時に、一緒に自宅で過ごしたいと伝えた。豪華な食事なんて、要らない。絢爛な贈り物も必要無い。ただただ、時間を忘れて主と愛し合いたい。
積もりに積もった淫らで愛らしい欲望。その欲望のままに、少年達は主の男に熱烈な奉仕をしている。
主から与えられていた二人分の小遣いを合わせて買った、赤い本体に白色のファーが付いているクリスマス仕様の手袋とブーツのみを身に着けたほとんど裸体の格好でベッドに仰向けになった主の男根に舌を這わせ、主の眼に晒した尻穴と男根をいやらしくヒクヒクと震わせながら逞しい男根に射精を促している。

「ん…あ、はっ……ご主人ひゃま、の、いつもよりおっきくへ、あひゅい…っ」
「おいひい、久しぶりのご主人様のおひんひん……おいひいよぉっ……!」

左右から唇を寄せ、無我夢中で主の男根を舐め回す少年達の様子は淫猥以外の何物でも無い。
片方が亀頭をくわえ込んでじゅるじゅると音を立てて吸い上げたかと思えば、もう一人が睾丸を口に含んで丹念に舐め回し。睾丸を含んでいた少年の口が睾丸から離れて亀頭に近付いたかと思えば、亀頭をくわえていた方がいったん口を離し、少年同士で舌を絡ませ合うディープキスをしつつ主の亀頭に左右から舌の責めを施す。
心から愛している少年達が行う一生懸命な舌奉仕。興奮を煽る効果しか持たない、全裸を彩る手袋とブーツ。二人が無意識に腰を振る度に一緒になって揺れ動く、淫らな開閉を繰り返す尻穴と透明な先走りをベッドに滴らせている幼い男根。
触覚と視覚に作用してくるそれらの甘い刺激に、長く耐えられる者などいない。主の男は、強い幸福を胸に抱きつつ、絶頂へと誘われた。

「二人とも…上手だよ。そろそろ、射精しそうだ…っ!」
「ん、あ…ご主人ひゃまに、褒められたぁ……」
「うれひい、れふ……いっぱい、しぇーえき、だひてくらひゃいぃっ……エッチな僕達に…精液、ゴクゴクさせへぇぇっ……!」

おねだりを聞いた主の男はまるでそのおねだりがとどめとなったかのように絶頂へと至り、少年達が望む通りに大量の精液を男根から噴き出させた。

「あぷっ、はぁっ、出たぁっ」
「零れちゃぅっ…もっひゃいない、よぉっ…」

勢いよく男根から溢れ出た数週間ぶりの主の精液に顔を汚されながらも、少年達は全く意に介さず白の粘液を一滴残らず飲み干そうとして舌を動かす。
主の男根に垂れ落ちた精液を綺麗に舐め取り、もう一人の少年の顔に付いた精液を綺麗に舐め取り、高まった興奮のままに二人で口付けを始める少年達。その光景を目にした主の男は、達したばかりの男根を再び限界まで張り詰めさせ、口付けに夢中になっている少年達の丸出しの恥部へと手を伸ばした。

「ひゃぁっ!? ご主人様の、指ぃっ」
「あうぅっ…おひりの穴、クニクニされてるぅ……きもひぃ、よぉっ…!」

愛し合えなかった間も自分の指で弄っていたのか、それとも突然の挿入でも違和感無く受け入れられるよう完全に作り変わったのか。二人の少年の尻穴は、少し力を入れるだけで歓迎するかのように主の指をつぷんと飲み込んだ。

「今度は僕の番だよ。二人の大好きなお尻の穴を指でほじって、優しくほぐしながらイかせてあげるね。そうして十分にほぐれたら…二人がイかせてくれたおちんちんで、たっぷりお尻の穴をずぽずぽしてあげるよ」
「あ、はっ、あぁんっ! 嬉しい、れしゅぅっ…ご主人様ぁっ!」
「ご主人様の好きなだけ、ほじほじして、ずぽずぽして…エッチな僕達を、たくさん気持ちよくひてくだしゃいぃっ……!」

尻を高く掲げた体勢で脱力した肉体を、尻穴をほじる指の動きに合わせて小刻みに跳ねさせる少年達の蕩けた声を聞きながら、主の男はここ数週間の間味わいたくても味わえなかった幸せを噛み締め、自分を心の底から求めてくれる淫乱で可愛い少年達というこれ以上無いクリスマスプレゼントを優しく、激しく、愛していた。
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