少年達は抵抗さえ出来ぬまま次の段階へと移行させられる

五月雨時雨

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少年達は抵抗さえ出来ぬまま次の段階へと移行させられる

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左右の手首に巻き付けられた黒革の枷と黒革の首輪の後部を遊び無く結合する南京錠は、どんなに力を込めても外れる気配すら見せない。左右の膝から先を一まとめにして取り囲んでいるブーツのような形状をした地下室の床と一体化している金属製の器具は、必死に紡がれる足掻きを受けても軋む音一つすら発さぬまま、五つの裸体に立ち尽くした姿の維持を強要し続けている。
生身ではどうにもならない頑丈な縛めを施された無様な裸体達はもう、背面を中心に向けた円形を作る形で地下室の中央に情けなく並べられた状況から誰一人として抜け出せない。言葉と舌噛みを封じる為に装着された黒色をしたギャグボールの穴から羞恥と屈辱に歪んだ唸りを飲み込めなくされた唾液と共に溢れさせつつ暴れても、戦う術を仲良く奪い取られた五人の幼き肉体は壁際に背を預けて愉悦と優越を露わにした視線を満足げに浴びせてくる悪の組織に属する男達の檻から決して逃れられない。
正義を行使する為の力を悪が開発した機構によって封じられた無様な少年ヒーロー達はもはや、無力に戻され無抵抗と無防備の格好に追いやられた自分達を無言で観察する悪達に正体不明の怯えと戦慄を抱かされながら、わずかな希望を信じて無意味な試行錯誤を積み重ねる様で憎き悪の男達を余計に愉しませることしか、出来はしないのだ。

「ふっ、ふうぅ! んまっ、むうぅ……っ!」
「もっ、んもぉっ! うー! ふっ、ぐうぅ……」

頭部の後ろまで持ち上げさせられた手首を、手枷を動かす度に発生する首輪による圧迫を承知の上でめちゃくちゃに格闘させながら、少年ヒーロー達は危機からの脱出を追い求める。なりふり構わぬ行動が作り出した熱によって噴き出した汗を全身から撒き散らし、丸出しにさせられた年相応の小ぶりな男根を間抜けに跳ね回らせながら、五人は仲間と一緒に休み無い努力を保ち続ける。
しかし、やはり五人を取り巻く状況に変化は訪れない。ただの少年に回帰させられた五つの裸体は、手足を拘束する器具はおろか悪達の醜悪な眼差しをはね除けることも叶わない。
ありとあらゆる方向から選択肢を叩き潰され、悪の思い通りに扱われる以外の展開を進めなくされた少年ヒーロー達を待ち受ける未来は、何処にも逃れられぬ心と身体を容赦無く弄ばれ痛め付けられる悶絶の未来のみで。何かしらの好ましい変化を一切手繰り寄せられぬまま惨めに無駄な頑張りを行い続ける滑稽な正義達の様子を一時間に渡って堪能した悪達の前で、少年ヒーロー達は覚悟さえも許されずに、悪が胸の内で次の段階と称する淫獄を裸体に叩き込まれ始めてしまった。

「んもぉっ!? はっ、はひゅ、ひゅふふふぅっ!!」
「もっ、あぁぁっ!? うぶぶっ! ふむむむぅっ!?」

左右の足の膝から先を取り囲む金属が、一時間の経過に合わせて床から送り込まれた電力と命令を受けて残忍な機構を駆動させ出す。
足の肉に細かな電気信号を注ぎ、本来発生するはずの無い感覚と刺激を無から生成させる機構に苛まれ始めた五人は、性器以上の感度に仕立て上げられた足を襲う責めにただただ鳴き喚かされるしか無い。普通に歩くだけでも甘い絶叫が上がる程の弱点へと作り変えられた足をまんべんなく小刻みにくすぐりまわされているかのような刺激に嬲られている少年ヒーロー達は、すでに却下されるだけと分かり切らされたはずの哀願を乗せた視線を悪達に寄せながら、塞がれた口で笑い喘ぎ触られてもいないのに張り詰め切った小さな男根達から白く濁った体液を汗と一緒に撒き散らさせられるしか無いのだ。

「ほごっ、もほほほぉっ!! ふぶぶっ、まむむぅっ!!」
「おほほっ、はふふぅっ! んぎゅ、ぎぎゅ、ひぶぶぶぅっ!!」

悪の目に囲まれていることを忘れ、すぐ近くに仲間がいることも忘却して足を擬似的にくすぐられながらイき狂い始めた少年ヒーロー達を鑑賞しながら、悪達は早くも次の一時間後に起動する首輪に仕込んだ強制発情の仕掛けに思いを馳せながら、淫猥に壊れるだけの存在となった正義達が鳴き喚き悶え苦しむ光景を、壁に寄りかかったまま残忍な笑みを浮かべ悠然と味わっていた。
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