男達は素晴らしき椅子の一部として痴態を間抜けに披露する

五月雨時雨

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男達は素晴らしき椅子の一部として痴態を間抜けに披露する

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まともな思考回路を有する人間であれば、その椅子は絢爛かつこれ以上無い悪趣味な物体だと認識するだろう。
金色の本体の各所に色とりどりの希少な魔法石がちりばめられ、出会うことが難しく非常に臆病な為狩ることも容易ではない魔獣の体毛からこしらえた最高級の素材が座面と背もたれと肘掛けの内側にあてがわれ、その上で肘掛けの端の部分に男根を模した太く長い魔術製の張型が取り付けられている椅子は、正常な人間が見たならば豪華と異常を同時に抱かせる狂った存在だと感じるだろう。
しかしそれは、あくまで人間の感性を基準とした評価だ。椅子を作った魔族達、ひいては魔王に忠誠を誓う配下達の目と感性にとってその椅子は、偉大なる魔王に相応しい物体以外の何物でもない。
魔王の素晴らしさを引き立てる美しき外観と価値を持ち、敬愛する魔王に楯突いた愚かな人間を絶え間無く辱める機構を備えた椅子は、思わず全身の魔力が跳ね回る程に洗練された魔王専用の家具としか思えない。肘掛けの端に配置された張型を尻穴で飲み込まされた無様極まりない人間の英雄達が視界を閉ざす黒い魔力で形作られた目隠しの下で悔しげに眉根を寄せ口を塞ぐ魔力越しに言葉にならぬ呻きを漏らしながら魔力製の縄に縛められた裸体をよじらせようとも、その滑稽な状態を生み出した魔王に仕える配下の魔族達の思考回路からしたらそれは心酔を寄せる魔王の非道さを視覚でも教えてくれる最高の光景でしか無いのだ。

「んぐっ……むうぅ、ふぅっ」
「あもっ、もぉ……んぐぅ」

魔王軍から民を守る為にと捕らわれる直前まで剣を振るっていた腕に力を込めても、男達は逃れられない。魔王軍の手で無理矢理に剥ぎ取られた堅牢な鎧の重量を支えていた足を必死でもがかせても、二人は魔王の支配下から抜け出せない。
雄々しき筋肉で膨れ上がった裸体をどんなに暴れさせても、男達は希望を手繰り寄せられない。尻穴を真下から串刺しにする椅子の肘掛けと一体化した張型が腸壁全体をめちゃくちゃに掻き毟ってくることを承知で二の腕と胴体を繋がれ左右の手首を背中で縛られた上半身をよじらせ、足首同士とすね同士、そして太もも同士を魔力できつく括られたつま先立ちの足での試行錯誤を積み重ねても、英雄と呼ばれ親しまれていた気高き騎士の男達は真横にいる仲間と斜め後ろで椅子に腰掛けている魔王の気配を感じながら魔王にあらゆる事象を報告する魔族達の声を聞き続けるしか無い。
そんな、恥辱と屈辱に塗れさせられながら報告の場に同席させられる時間がどれくらい経った頃だろう。最後の一人の魔族が報告を済ませたのを確認した魔王は、余裕に満ちた表情をほんのわずかに愉悦で歪ませながら左右の肘掛けに乗せた腕に意識を集中させつつ、無意味な脱出を一生懸命に欲した愉快な騎士達と従順な配下達に残酷な淫獄の開始を宣言した。

「皆の者、ご苦労だった。ここからは、時間が許すまでこの愚か者達が情けなく悶え苦しむ姿を堪能すると良い」

低く冷酷な声音に男達が絶望する暇も無かった。宣言を発すると同時に腕から送り込んだ魔力を用いて張型から強烈な快楽を腸壁全体にもたらされ出した哀れな男達は、目隠しの下で恐怖に目を見開きつつ口に噛まされた魔力に強く噛み付いて淫猥に絶叫し、本当の地獄を叩き込み始めた魔王とその配下達に痴態を鑑賞されている事実も意識出来ぬまま、我慢さえ間に合わぬ速度で尻穴のみでの休み無い絶頂へと為す術無く突き上げられてしまった。
もう、魔王に気に入られ直接弄ばれる淫らな奴隷の立場へと貶められた騎士達は、ただただ促されるがままに快楽を極め射精に至るだけの生物でしか無い。まるで椅子の一部であるかのように飾られ、悶絶の様子を見世物にされている惨めな男達はもはや、椅子と共に自分達を所有する魔王という絶対の主の意に沿って精液を迸らせるだけの尊厳を奪われた肉奴隷でしか無いのだ。

「あぉっ、んもっ、もごぉぉぉんっ!」
「ふぶっ、うむぁぁ!! ふーっ、ふーっ! んふぅぅぅぅーっ!!」
「その調子で果て続けろ。私と配下達を存分に悦ばせろ。それが今のお前達の唯一の存在意義なのだからな……!」

あまりにも尊大な言葉と、その尊大を裏付けるだけの実力を身に付けた魔王の穏やかな威圧を背面に浴びながら、騎士達は嫌がる意思も虚しく早くも数度目の射精へと上り詰めさせられ、逆らえぬ裸体が尻穴の張型を締め上げながら踊り狂う光景を無慈悲な魔の者達に捧げさせられていくのだった。
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