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牛は精液を休み無く搾り取られる

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「んぅぅぅーっ!! んっ、んぐっ! ぶもぉぉぉぉーっ!!」

淫らに濡れた絶叫を発しながら、牛獣人の男が絶頂に達した。逞しい筋肉と薄茶色の体毛に覆われた裸体が激しく痙攣し、両手首と足首を床の金具に繋ぐ枷の鎖と、両肘と膝を壁の金具に繋ぐ枷の鎖を甲高く鳴らしながら悶え狂う。
そんな苦悶に満ちた絶頂の最中にも、牛獣人を嬲る機械は無慈悲に駆動を続けて次の絶頂を牛に強いる。
口に取り付けられた開口具に繋げられているチューブは牛の口内に休み無く強力な媚薬と精液の生成を促進する薬品を混ぜた液体を流し込み、望まぬ発情と途切れない射精を牛に与える。四つん這いで自由を奪われた牛の尻穴を狙い撃つ形で固定された極太のアナルバイブは容赦の無い前後運動で尻穴を掘削し、牛に腸内を掻き毟られる禁忌の快楽を叩き込み続ける。そして、牛の男根を包み込むようにして装着された透明なビニール管は包み込んだ男根を絶え間無く吸引し、精液の放出を常に要求しつつ、絶頂に至って溢れ出した精液を即座に吸入して集めていく。

気を失う余裕すら認められない、残酷な絶頂地獄。精液を搾取するためだけに嬲られる、屈辱と恥辱に満ちた仕打ち。拷問に近いそんな責め苦に長時間晒され、心と身体を憔悴させられた牛獣人の男はもはや、戦士としての誇りはおろか、最低限のプライドを守る気力さえ無い。
自分を騙して捕らえ、精液を搾り取る機械に掛けて放置した灰色の体毛を持つ狼族の男が白衣を揺らしながら自分の元に戻ってきても、牛は背後に立つ狼にうつろな目を向けながら、悲痛極まりない声で絶え間無い連続絶頂からの解放を求めた。

「んむぅぅぅぅーっ! もっ、もぉぉぉっ! ぐぶっ、ぶむぉぉぉぉっ!!」

拘束を解いて欲しい。機械をとめて欲しい。せめて、休息を与えて欲しい。精液を搾取される前からは想像も付かないほどに弱り切った牛の戦士は、甘い苦痛から逃れたい一心で必死に哀願を放つ。
しかし、狼の男はその哀願を全く聞き入れない。それどころか、狼はよがり狂う牛の裸体には目もくれず、満杯近くまで精液が溜まったビンを回収して空っぽのビンに手早く取り替えると、牛の精液で満たされたビンを持ってさっさと部屋の出口に向かってしまう。
その様子を快楽に翻弄されながら眺めていた牛は、心の底から戦慄し、絶望を抱いた。この狼は、自分を精液を放出する存在としてしか見ていない。たとえ自分が快楽に壊れようと、淫欲に溺れた色狂いになろうと、この狼は精液を放出出来れば一向に頓着しないだろう。自分の精液にしか興味を示さない狼の態度でそれを察した牛は、恐怖に表情を歪ませると一層激しく哀願を叫んだ。部屋を去ろうとする狼に対してではなく、この苦しみから救い出してくれる誰かに対して。

「むもぉぉぉっ!! うぐぅぅぅっ! うぶっ、ぶふっ!! もぼぁぁぁぁーっ!!」

痛々しく部屋を満たす牛の絶叫を聞きながら、狼は淡々と扉を閉めて鍵を掛けるとビンに溜まった牛の精液を眺めて研究に関する思案を巡らせつつ、機械に任せて射精をさせ続けている牛の淫らな鳴き声が響き渡る部屋の前を足早に離れていくのだった。
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