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発情兎は主の為に腰を動かし鳴き喚く

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指先から二の腕までを包む黒いラバー製の手袋と、爪先から太ももまでを覆う手袋と同じ材質のニーハイソックスは、肌を隠しつつも衣服としての役割は何一つとして果たしていない。ぷっくりと尖った乳首によって内側から押し上げられているハート型のニップレスと、可愛らしく上を向いた男根に巻き付けられ小さなベルトにあしらわれた亀頭の真下で裏筋を彩っているハートの飾りと合わせて、手足の衣服は欲情を掻き立てる効果のみを有した物体へと成り下がっている。
恥部を余計に際立てるだけの衣装を纏い、全裸よりも情けない姿を迷い無く晒す青年はもう、羞恥などという下らない感情を抱く余裕さえ無い。主から命令を与えられたという理由以上に自らの意思で全身を淫らに仕立て、命令を待つこと無く兎の耳飾りと尻尾飾りを頭部と、主に幾度と無く愛でられた尻穴に取り付けた青年はもはや、恥を感じる時間がもったいなく思える程の至福に溺れることで精一杯だ。
本来布に遮られているべき部分のほとんどを露出させた無様で惨めなバニーの格好を取り、本物の兎のように発情を膨らませて薄桃色のハートを携えた乳首と男根を限界まで張り詰めさせている。そんな青年を作り出し荒く息を乱しつつ足を大きく開いて恥部を自己主張する様子を存分に堪能した主の男は、従順に振る舞う自分に快楽のご褒美を注いで欲しいと潤んだ瞳でねだる青年に対して、ソファーに腰掛けたままで新たな命令を口にした。

「エッチな兎君。足を大きく開いたままで、私の右手の上に移動しなさい」
「ぴょん、ぴょぉん……っ」

蕩けきった声音で衣装に合わせた返事を放ちながら、青年が開ききった足を動かして主との距離を詰めていく。
手の平を上にした状態で右の太ももに乗せられた主の右手をまたぐ形となるよう、青年が乳首を包み男根を飾るハートを揺らしながら、尻穴にくわえ込んだ異物と繋がっている尻尾を跳ねさせつつ足を動かしていく。
そうして自身の右手の上に恥部を移動させ、これから始まる甘い責めに期待を寄せて更に息を荒げつつ全身から立ち上る発情の香りを濃くさせていく青年を優しくも意地悪く眺めた主は、無意識に腰を振って恥辱を急かす自分専用の淫乱兎を悦ばせる為に右手を動かし、尻尾飾りと共に尻穴からはみ出ていた極太の張型を指先で摘まみながら指示を出した。
突然に張型を摘ままれた青年が上げる困惑と愉悦の悲鳴を味わいつつ、主は青年自身の動きで悦楽を追いかけさせることを目的とした指示を嬉々として浴びせたのだ。

「んひっ、はぁぁぁんっ!?」
「良い鳴き声だ。その鳴き声を、もっともっと私に聞かせなさい。尻尾を持っててあげるから、腰を上下に往復させて自分でお尻を一生懸命苛めなさい。上手に気持ち良くなれたらもっと嬉しいご褒美をあげよう……もちろん、良い子の兎君なら出来るよね?」
「ひゃ、ひゃいぃっ! いっぱい、おひり苛めますぴょんっ! みっともなく気持ち良くなって……ご主人様の期待通りに鳴き喚きますっ、ぴょぉぉぉんっ!!」

衣装を着た時から蓄積されていた淫欲によって焦らされていた肉体をあっという間に絶頂へと押し上げられながら、青年兎は大好きな主を愉しませたい一心で左右の手を後頭部に重ね足を広げた体勢で腰に上下運動を行わせ、幸せそうに踊り狂う男根が尻穴のみで射精を繰り返す様を主に捧げつつ喘ぎ混じりの声で鳴き喚き続けていた。
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