無様なメインディッシュは何も分からぬまま絶頂を強いられる

五月雨時雨

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無様なメインディッシュは何も分からぬまま絶頂を強いられる

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「あぁっ! もぉやらぁぁっ! おぢりりゃめぇっ! ゆるじで、ゆりゅじでぇぇぇっ!!」
「あっあ、んひぁぁぁっ! イぐの、まりゃイぐのぉっ! もぅらめ、たひゅけっ、ふぎいぃ!? いやぁぁぁぁぁぁーっ!?」

雄の誇りを意識して、容赦無く注がれる雌の快楽に抗おうと試みる気力も無い。左右の手首と足首を背にした壁へと縫い付ける金属製の拘束によって四肢を無様に高く持ち上げた体勢へと追いやられた男達はもう、視界を閉ざす黒革製の目隠しの隙間から頬に涙を伝わせつつ矜持など一切感じさせない屈服色の哀願を叫ぶことしか出来ない。
どんなに言葉を紡いでも、自分達を生きたまま捕らえ淫らな開発を加えた尻穴を機械仕掛けの偽の男根で掻き毟っている敵達は責めの手を全く緩めなどしない。それを知っていたとしても生身ではどうにもならない頑丈な拘束によって抵抗と逃走を不可能にされた哀れな男達はもはや、尻穴のみで絶え間無く強要される異常な絶頂に悶え苦しみつつ、憎んでいた敵達へと惨めに縋り付くしか無いのだ。

「じゅっどイっでりゅのぉぉぉっ!! もぉイぎだぐにゃいのぉぉぉぉっ!!」
「もぉやら! もっ、やりゃぁぁぁぁんっ!! おぢり、ごわれりゅ! もぉやべでぐらじゃいぃぃぃっ!!」

逞しく鍛え上げられた筋肉質な裸体とは裏腹な痛々しい声で許しを請いつつ、男達は無防備に露出させられた男根から白の薄まった精液を次々と迸らせていく。荒々しく首を振る作り物の男根で尻穴を蹂躙している目隠しの向こうの敵達に快楽への恐怖を露わにした声音で慈悲をねだりながら、男達は手足を壁に固定され腰のみを床に預けさせられた裸体をとても生物とは思えない勢いで痙攣させつつ、終わりの見えない絶頂の連続にただただよがり狂わされ続けていく。
イってもイっても、またイかされる甘い拷問。喉が破れんばかりに懇願を口にしても、延々と尻穴だけで快楽を極めさせられるイき地獄。そんな非道な責め苦は、嬲られる側の男達が尻穴の掘削を受けても、仲間達の絶叫を耳にしても目を覚ませない程の失神に至るにつれてその激しさを弱めていき、最後の一人が敵達全員に観察されながらの一際大きな絶頂に達し意識を手放すと同時にとうとう終わりを迎えた。
しかしそれは残酷の終了と同じ意味では無い。むしろ、凌辱の現場となっていた地下室の中央にいる一人だけ違う拘束姿を与えられていた男にとっては、ここからが苦悶の始まりだ。
仲間達と一致しているのは、視界を覆う黒革だけ。そんな男に、無慈悲な敵達は腸液と精液に汚れた偽の男根達を携えて歩み寄っていく。聴覚を遮る黒い耳当てと口を開ききった状態に維持させる金属製の枷を装着され、頭部の後ろで足首を交差させ己の太ももを腕で押さえ付ける無様な格好を取らせた男へと、敵達は笑みの黒さを引き上げつつ迫っていく。

「あぁ、あぉ、おあぁ」

自らのしなやかさを利用した異常な拘束をもたらされた裸体をくねくねとよじらせながら、ありとあらゆる情報を遮断された男は自由を取り戻そうと頑張っている。見えずとも、聞こえずとも、淫臭の加速だけは分かる。呼吸の度に鼻腔を責め立てる香りに苦しみながら、男は己の手足を縛める拘束達を、身動きを封じた上で地下室中央に設置された台に自身を仰向けに固定させる拘束達を振り払おうと試行錯誤を積み重ねている。
その最高に愉快な努力の様を眺めながら男を取り囲んだ敵達は、これから始まる真の淫蕩な娯楽に胸を躍らせつつ自身が手にした偽の男根のスイッチを入れると、壁際で眠る男達に意識を保てなくなる程の悦楽を味わわせたそれを用いて、逃れられぬ男の全身を嬉々としていたぶり始めた。
より苛烈でより容赦の無い失神すらも容易には認めない快楽の波状攻撃を、敵達は支配下に置いた男達のリーダー格であった男に叩き込み始めてしまったのだ。

「おもあぁ!? おぶっ、ぼあぁぁっ!」

無理矢理に開かされていた口に、偽の男根が潜り込む。隠す物を失い他の男達と同じように異物を拒む手段を忘却させられた尻穴に、凶悪なイボに塗れた男根達が荒々しく身をよじりつつねじ込まれていく。
それだけでも抗いがたい程の悦びが肉体に走る。そこに、乳首を捏ね男根を摩擦する偽の男根まで付け加えられた男はもう、仲間達以上の快感に狂わされながらイくしか無い。滑稽な凌辱のメインディッシュとして残されていた惨めな男はもはや、共に捕らわれた仲間達を弄んだ装置が生み出す淫らな至福に全身と思考を蝕まれながら、周囲に気を失った仲間達がいることも分からぬまま絶頂を強いられるしか無いのだ。

「んぶっ、ふぶっ! あぼっ、ぐむおぉ!!」

助けても、許しても紡げぬまま為す術無く射精へと上り詰めさせられ、慈悲を求める余裕があった仲間達とは違う本当の意味でのイきっぱなしを敵達を高揚させる娯楽として提供させられながら、男は己の悲鳴しか聞こえない暗闇と掻き乱される理性の中で仲間の身を案じ、絶対に助け出すという決意を改めて湧き上がらせつつ敗北を認めたがる陥落の思いを無意味に否定していくのだった。
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