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陥落した淫獣達は幸せな乱交で仲間達を誘惑する

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どんなに気高く誇りに満ちた戦士であろうとも、己の内側から攻撃を加えられれば脆い。
どんな傷を受けても怯まず戦いを継続し、敵の手に堕ちても屈服するくらいならば死を選ぶ。そんな思考を有している騎士達であっても、その思考を溶かし尽くす自らの欲望に苛まれれば陥落に至るしか無い。
自身の種が生まれつき抱えている厄介な衝動を強制的に引き起こさせ肥大化させる魔術が施された部屋に監禁された虎獣人の騎士達はもう、本能が求めるままに快楽を貪るだけの淫獣だ。
金属製の棒を噛ませた上でわずかに尖った口を上下から黒革製のカバーを用いて締め付ける枷を振り払う意思を忘れ、指と爪の使用を禁じる機構を備えた鍵付きの黒革手袋と一体になっている手首同士と足首同士を短い鎖で結合する黒革の枷と戦う発想を跡形も無く失った虎獣人の騎士達はもはや、自由の奪還ではなく淫らな至福を追求する色狂いでしかないのだ。

欲望に耐えきれなくなったら、同じ部屋に用意した器具を使って好きなように解消すると良い。
そう告げた敵達への憎悪を思い出すことも不可能となった今の虎達が、元は騎士であったと信じる者はいないだろう。背中で腕を縛められ左右の足首を遊び無く繋がれた裸体を一生懸命に動かしながら監禁部屋に設置された醜悪な性処理道具を嬉しそうに使う無様な虎達は、くぐもった声で幸せ色の咆哮を上げつつ精液を撒き散らすだけの理性をかなぐり捨てた淫猥な生物なのだ。

「んもっ、あもぉぉんっ!」
「ふぶっ、もほぉぉっ!」

魔術で宙に固定された薄桃色の柔らかな筒に男根を突き入れた虎達は、涙を流して悦びながら腰を休み無く前後に振り続けている。自分を求めて接近した相手の肉体に合わせて高さを自動で調節するよう魔術によって設定された筒に己の男根を収めた虎達は、筒が男根にもたらす感度の上昇の力も受けながら夢中になってイき狂い、イき狂いつつ腰を往復させ続けている。

「おもっ、もごぉんっ!」
「あぉ、はごおぉんっ!!」

床から直接生えるような形で用意された男根型の器具に迷い無く跨がり、自らの意思で尻穴を串刺しにさせた虎達は震える足で裸体を上下に動かしながら己の腸壁を甘く嬲り続けている。敵の手に堕ちるまで知らなかった肛虐の幸福に溺れながら、異物を難無く受け入れられるようになった尻穴を一生懸命に偽の男根で蹂躙しながら、虎達は濡れた体毛から汗と淫液を撒き散らし心地良さげに踊る男根から精液を周囲に飛ばしつつ尻穴のみでの絶頂を何度も何度も繰り返している。

「んぐっ、むぐぅ! あぉ、はもおぉ……っ!」
「んっ、んむっ、ふむっ、うみゅぅぅ!!」

だが、一番無様で幸せなのはかつての仲間同士で交尾に耽り絶頂を仲良く極め合っている虎達だろう。
不自由な裸体を絡め合わせ、交互に、順番に尻穴を犯し合っている虎達は抵抗の意思の無い道具を使って快感を貪っている他の虎達よりも深く理性を失い、より濃い愉悦に浸っている。
仲間の腸液に汚れた男根を別の仲間の尻穴に突き入れ、仲間が吐き出した精液が残っている尻穴を別の仲間の男根で甘く掘削され精液を注ぎ込まれる。
そんな爛れた幸せの光景を無自覚に募らせた羨望の眼差しで見つめながら自慰に耽る虎達は理性を消滅へと追い込まれ、すでに理性を飛ばした虎達はまだ本能に忠実になれずにいる仲間達を恥を捨てた乱交の様で誘惑し、そんな陥落に達した虎獣人の騎士達の様子を透視の魔術を使って隣接した部屋から堪能する非道な人間達は、幼子のように尾を揺らしながら悦楽に心と身体を浸す雄々しき虎達が計画で予定していた以上の淫乱へと育っている事実に興奮と充足の感情を膨らませつつ、さぞかし高値で売れるであろう肉奴隷達に残忍な笑みを見えない位置から寄せていくのだった。
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