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青年達は口を精液便所として扱われる

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「んぅ……むぅ、んぐぅぅ」
「ふぅ、うむっ、むぐ、ふぅ……」

口に噛まされた黒い棒状の枷の隙間から飲み込めない唾液とくぐもった唸りを漏らし、視界を塞ぐ黒革の目隠しの下で眉根を寄せながら、二人の青年が自身に与えられた拘束を解こうと床に敷かれた黒いマットの上で裸体をよじらせている。
隷属の証である赤と青の首輪の金具を鳴らし、丸出しの男根を情けなく揺らしながら、拘束からの脱出を求めてのたうち回る青年達。だが、拘束は全く外れない。手首と足首を短い鎖で繋ぐ黒革の枷はどんなに力を込めてもビクともせず、二人の手足の自由は大きく制限された状態のままだ。
左右を遊び無く結合された足では、歩くことはおろか立ち上がることも出来ない。背中で短く繋がれた手では、視界と言葉を塞ぐ拘束具に触れることすら叶わず、すぐ近くで同じ拘束を与えられているもう一人と協力して自由を取り戻そうとすることもままならない。

「んー……んぅ、んぐぅぅ」
「ふっ、ふぅぅ……んま、むぁぁ……っ」

必死になって足掻いても、状況を一切変えられない事実に絶望を抱きながらも、青年達は休むこと無く裸体をもがかせ続ける。
そうして淡い希望を持ちながら無意味に試行錯誤を繰り返して、どれくらいの時間が経っただろうか。不意に、二人が置き去りにされていた部屋の扉が開いた。

「っ……!」
「う、むぅ……っ!」

二人は扉の音が聞こえた瞬間、裸体を動かすことをやめて音の方に顔を向けた。目隠しの下で瞳の色を怯えに濁らせながら、よじり続けたことで汗に濡れた裸体を恐怖に強ばらせながら、二人の青年は開いた扉から近付いてくる靴音を聞いて裸体を小刻みに震わせる。
靴音の主は震える二人の前に立ち、惨めな拘束姿を改めて堪能してほくそ笑むと、一人の青年の口枷を外した。
それは、口を解放する許しの行動ではない。青年の心と身体を凌辱する責めの合図だ。
その責めを拒みたくても、青年は拒めない。手足の自由を奪われていては選択権など無く、下手に拒否を示せばもう一人に苛烈な罰が加えられてしまうからだ。
故に、青年は枷を外された口を大きく開き、目隠しの中で怯えに染まった瞳に屈辱の涙を浮かべながら、教え込まれた言葉を放つ。従順な肉便器の立場を思い知らされる、屈服の言葉を、だ。

「俺を使いに来て下さり、ありがとうございます……。どうか、無様なヒーローの俺の口を好きなだけオナホ扱いして、精液専用の便所として、ぷりぷりの精液をたくさん排泄してください……っ」

望まぬ言葉を発しながら屈辱に打ちひしがれる青年ヒーローに黒く笑った男は、硬く張り詰めた男根を取り出すと大きく開かれた青年の口にその男根を突き入れ、髪を鷲掴みにして容赦無く腰を前後させながら男根を青年の口で刺激し始めた。

「んむっ、むぶぅぅ! もっ、ごっ、おぶぅぅ!」

喉を男根で容赦無く抉られる感覚にえづきながらも、青年は男の機嫌を損ねないよう口をすぼめ舌を懸命に動かして男根に伝わる刺激の量を強め。もう一人の青年は仲間の口が犯される音を耳にしながら、助けたくても助けられない悔しさと、次は自分の番だという恐れを高めていた。
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