花想う空の青よ

Gamu

文字の大きさ
1 / 1

死の果て

しおりを挟む
私はこの世界からいなくなった。


遡ること10日前、私は壮絶な虐めに遭っていた。共学の高校に通う私は男女共に虐めを受けていた。その原因は何か分からないまま。



「お前なんて死ねよ。」

「消えろ。」


なんて、罵声を浴びながら虐めに闘い懸命に生きていた。だけどもう疲れた。


助けを求める教師もいないし助けてくれる友達もいなかった。みんな見て見に降り。これが今の学校の現状だ。家は貧しく両親は離婚して母親に育ててもらいながら生きていた。



「ただいま...」



明かりのない家にポツンと1人。
寂しさと苦しみをぶつける人がいなかった。


どうして私が虐められるの?
何か悪いことでもした??


私は何もしてない...


翌日、学校に行くと裏校舎に呼び出されて酷い目にあった。虐めの主犯格の篠山花鈴が私に、


「あんた目障りなんだよ。なに調子乗ってんだよ。あんたみたいなお荷物死ねよ。」


頭の上には冷たい水をかけられて持っている牛乳をかけ生卵を当てて制服も髪も顔もベトベトだった。


「どうして私を虐めるの?」

と、聞くと、



「あんたを虐めるのが楽しいんだよ。」

笑みを浮かべながら私に言う。



「それだけ...」


「ならなに?目障りなんだよ。葉山先輩に気に入られようとしてる姿キモいし葉山先輩全く相手にしてないから。」


葉山先輩は1学年上の先輩。誰にでも優しくて頼り甲斐のある先輩。
それだけで虐められた私はある決意をする。


そしてその日になった。


「藍沢は?」


無言のクラスメイト。

「欠席か...」


その頃、屋上で空を眺めていた。あの雲もこの雲もどこに行くんだろ?果てしない空に浮かぶ雲みたいにゆっくり過ごしたいなぁ。もう一度生まれ変われるなら誰にも見つからずに生きたい。
屋上の淵に立ちそのまま飛び降りた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

幼馴染の許嫁

山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

貴方の幸せの為ならば

缶詰め精霊王
恋愛
主人公たちは幸せだった……あんなことが起きるまでは。 いつも通りに待ち合わせ場所にしていた所に行かなければ……彼を迎えに行ってれば。 後悔しても遅い。だって、もう過ぎたこと……

悪意には悪意で

12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。 私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。 ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。

この離婚は契約違反です【一話完結】

鏑木 うりこ
恋愛
突然離婚を言い渡されたディーネは静かに消えるのでした。

処理中です...