【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま

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アデライト  逆行復讐編

心臓の真実

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‥‥早く返り血を拭かなきゃいけない。着替えなきゃ。美しく身なりを整えて‥それから‥‥それから‥‥頭が真っ白だわ。

なのに‥‥私は体が動けなかった。そんな私をヒューゴ王子はそっと私の頬に軽くキスした後、満足げな顔をして笑った。

「あははっ!ほら!その顔!素敵だよ~!
やっぱり君は血がとても似合うよ。うんうん」

‥‥ルカの心臓は‥‥私が?お母様は‥‥最初からその目的だったから?確かに適合する心臓が必要だった。
でも今はルカが作ってくれた薬を飲んで、心臓の負担が抑えられている。

回帰前ルカが亡くなったあの日から、私の体調は良くなっていた‥

ならば‥‥私はずっと‥‥

「‥‥ウッ!!!」


気持ち悪い‥気持ち悪い‥‥知らなかった自分が一番‥‥気持ち悪い‥!!!

「アデライト大丈夫?吐き気かなー?ハッ!まさか、悪阻かな!?俺とのーー」

「‥‥‥貴方は何が目的なのよ!」

「声を荒げちゃう君もまたいいね。言っただろ?俺と君は似てるんだ。なのに‥‥」

「‥‥カハッ!」

ヒューゴ王子は私の首を締めた。私と貴方が似てる?ふざけないで‥不愉快だわ。

‥‥あぁ、以前私がアメリーに向けた言葉だわ。
あの子も私に似てると言われ、こんな不愉快な気持ちだったのでしょうね。

とは言え謝りはしないけれど。

「俺が聞きたいよ。君はあの軟弱な人間といるべきじゃない」

「‥‥ルカに手を出したら、誰であろうと許さないわ。全員殺すわよ」

「本当変わってるようで、変わってないねえ~。アデライト、君のそのあの軟弱な人間に対する気持ちは、ただの執着に過ぎない。愛でもなんでもない。でもさー、笑えるよねえー。心臓を探してたのに、実は君の体の中にいましたって!君が彼を殺したようなもんじゃないかなー?」

「‥‥っ!」

私はヒューゴ王子の手を振り払い、鞭を持ち顔に叩いた。ヒューゴ王子の頬から血が流れてもヒューゴ王子はただ笑うだけだった。

「君が殺したんだよ」

「‥‥ちが‥」

「君が、殺したんだよー?」

「五月蝿い!!!‥‥ゲホゲホッ!‥‥うっ」

私とヒューゴ王子が言い争っていた時、フォース国の旗を掲げた騎士達数人とフレデリック王子がやってきた。

「ヒューゴ!友好国となった国で一体何をしてくれたんだ!ここにいるやつ、全員殺したのか!!お前の罪はもう十分証拠が揃った!父上とも話し合いお前は王族ではなくなった!」

「‥‥あーあ。兄上は本当に、【前回】も邪魔するな。やっぱり早く殺すべきだった」

そうヒューゴ王子がパチンと指を鳴らした瞬間、ヒューゴ王子側についている衛兵達が出てきた。

ワァアとヒューゴ王子派とフレデリック王子派との戦いが始まる中、ルチータ王子達もやってきたところでヒューゴ王子は舌打ちをした。

「あのメンバーじゃ、勝てないなあ。アイラ嬢、少し時間稼いでねえー。あ、アデライト。また迎えにくるから」

「‥‥ゲホゲホッ、まちなーー」

アイラとオスカーはヒューゴ王子の側に側についているのを見たソフィアは眉を顰めた。

「オスカー様‥!我が国を裏切るつもりですか!」

「五月蝿い!お前は黙っててくれ!」

「ソフィアさん、五月蝿い女性は嫌われちゃいますよぉ?さあさあ、私のしもべたちは、あの人達を殺してねー。あ、ルチータ王子様は駄目よ。私のだから」

「‥‥いや、私は君の物じゃないけれどね」

そうアイラが薬漬け状態の男性達が、ソフィア達を襲いにかかるものの、ソフィア、アルフレッド、ジェイコブの三人があっというまに倒していった。その隙にヒューゴ王子とアイラは消えていき、オスカーだけは残ってアデライトの方へと近寄っていく。


「アディー!!!!アディ!!」

「‥‥‥ルカ」


ダメ。

今は返り血を浴びている姿を見られたくないのに。

私が貴方を殺してしまった事実を認めたくないのに。

私と出会った事で、ルカは不幸になったのに。

私がルカの方へと向かおうとした時、ルカの大きな声が響いた。

「アディーに触るな!!!アディー!!」

「‥‥え」

私の目の前には、いつ火を持ってきたのかオスカー様がブツブツと独り言を言っていた。

「アデライト、君には魔女が取り憑いているんだ。だから僕が君を救うんだ」

「貴方は何をーー??ッ」

オスカー様は私に油らしきものをかけた後、もっていた火を私に投げつけた。

その瞬間ーー

真っ赤に燃えてしまう自分と、ソフィアやジェイコブお兄様達の声が聞こえた。

「オスカーを捕らえろ!」

「‥‥離せ!僕は間違えてない!」

「よくも僕の妹に酷いことを!!」

「ジェイコブ!ここに倒れている貴族達はアデライトが殺したんだ!僕は見たんだから!おかしくなったんだ!!」

ジェイコブお兄様がオスカーを捕らえているわ‥‥。

 


やはり私は死ぬのね。そう思った瞬間

誰かが、すぐに水をかけてくれて、冷たいタオルを私に巻いてくれるルカが震えた手で、私を抱き寄せた。

なんだか全身が痛くて、力が入らないわ。意識が遠のくばかり‥‥。

「アディー!アディー!」

「‥‥ふふ。今だに泣き虫ね」

あぁ‥‥ルカの泣き顔は可愛いらしいわね。可愛いくて愛おしいけれど‥‥あまり見たくないわ。

アデライトはそっとルカの涙を拭った。



















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