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第一章 幼少期の王宮での暮らし
第二話 賢い紫竜
猫ほどの大きさの紫竜を、アルバートは王宮へ連れて帰ることを許された。
孵化の場に居合わせ、竜が主と認めた人間から、竜を引き離すことは許されなかった。
孵化交流会で、竜に主と認められた少年達はいずれもパートナーとなった小竜を連れて、竜騎兵の見習い達が暮らす寮に行くことになるのだが、アルバートがパートナーとした竜は紫竜であり、普通の竜達とはその性質が違っていた。更には、アルバートは王族であり、更に竜騎兵の見習いとして寮に入るにはその年齢に達していなかったのである。
とりあえず、竜騎兵団の団長と王家の話し合いが為されるまで、アルバートは紫竜を連れて、王宮の自室で過ごすことになった。
まだ猫ほどの大きさの小さな小さな竜であるからして、王子の部屋に入れることができる。
成長すれば、部屋の中にはとても納まりません。そう護衛騎士のバンナムは言った。
「そうなの? こんなにかわいいのに。一緒に寝られなくなるのは残念だな」
寝台の上で、アルバートは紫竜と戯れている。
小さな竜はすりすりとアルバートに身を寄せ、「ピルル、ピルルルル」と可愛らしく鳴いている。
孵化したばかりのせいか、紫色の鱗はまだ柔らかい。
長い首をアルバートは抱きしめ、竜のその手をにぎにぎとした。
小さいながらも手には鋭い爪が生えている。長い尻尾がふるふると揺れている。
「本当にかわいいや」
アルバートはちゅっと小竜の鼻の頭にキスを落とすと、竜は尻尾をぶんぶんと振った後、長い舌でべろりとアルバートの顔を舐めた。
「くすぐったいよ。ルー」
その言葉に、部屋にいた護衛騎士バンナムはハッとしたように、王子の顔を見つめた。
「もうお名前を決められたのですか」
「うん。ルーシェという名前にしようと思う。名前がないと呼んであげられないのは可哀想でしょう。ね、ルー」
そう名付けた名前を呼ぶと、ルーという名の紫竜はまた、アルバートの鼻先をペロリと舐めたのだった。
出会って数時間で、もう名付けまでしている。この仲睦まじさ。
竜と通じ合った人間は、その魂までもが共にあるかのように望む者も多い。
感応力で会話を交わし、常に寄り添い、戦いの場では深く信頼し、命を預ける。
竜と通じ合った竜騎兵は二種類の人間に分かれるらしい。
竜と常にべったりと共におり、人間の妻を迎えた後でさえも、妻よりも竜と共にいることを望む竜騎兵になるか。
または、仕事だけと割り切って竜との距離を保つ竜騎兵になるかのどちらかだ。
(アルバート様はそのどちらだろうか。このままだと、前者の、竜とはべったりと共にいるような竜騎兵になりそうだが……)
寝台の上、アルバートとルーは、共に抱き合いゴロゴロと転がって遊んでいる。
ルーを潰してしまうのではないかと少しばかりハラハラとしていたが、アルバートが気を付けているのだろう。
そうはならなかった。
そんな二人の様子を見て、(まぁ、先のことを今から考えてもしようがないか)と、護衛騎士バンナムは思って、考えるのをやめた。
それから、急遽時間を取って行われた竜騎兵団の団長と王家の話し合いの結果、紫竜は引き続き、王宮のアルバートの部屋で預ることになった。
来年、アルバートが竜騎兵達の正式な見習いとして、竜騎兵寮に入るまでの一年の間だけである。
だが、アルバートは大喜びだった。
もしかしたら、紫竜のルーが取り上げられてしまうのではないかと心配していたからだ。
(だが、二人を引き離すことはできないと竜騎兵達もよく分かっていたので、それは杞憂であった)
「これからずっと一緒にいられるね、ルー」
ぎゅっとルーを抱きしめ、アルバートが声を弾ませてそう言うと、ルーはまた高らかに「ピルルルルル、ピルルルルルル」と声を上げて鳴いたのだった。
それはどこか嬉しそうな響きがあった。
そんな紫竜を見て、バンナムは(……言葉がわかる? まさかな。まだ生まれて数日だ。そんなはずがない)と思ったのだが、その後も同様の思いを抱くようになる。
紫竜ルーは、生まれて数日のはずなのに、非常に賢かったのである。
朝、アルバートを決まった時間に起こすのはルーの役目になった。
彼はアルバートの傍らで丸くなって眠り、起きる時はペロペロとその舌でアルバートの顔を舐める。
アルバート付きの女官が「朝のこの時間に起きてくれれば助かる」ということを、ルーに言ったらしい。
それ以来、アルバートは毎朝ルーに起されるようになった。
アルバートは寝ぼけまなこを擦りながら着替えると、ルーが王子の前に座ってちゃんと着替えができているかチェックするらしい。
ボタンが掛け違えていたら、ルーが教えてくれるとアルバートが言っていた。
最も驚かされたのがルーの食事である。
同じ孵化交流会で孵化した小竜達が、新鮮な生肉を頬張って食べていたところ、ルーはそれを嫌った。
ドンとルーの前に置かれた、血塗れの肉塊を見て、ルーは目を大きく見開き、ガクガクと震えていたらしい。
「ご飯食べないと大きくなれないよ」
とアルバートがそう言うと、ルーは涙目でぶんぶんと尻尾を振り、「ピルル、ピルル、ピルルルルル!!」と大声で鳴いて猛烈に抗議した。
それはまるで「こんなもの食べられない!!」と訴えているかのようであった。
そこでアルバートが、自分のために調理された料理を少し差し出すと、ルーは大喜びだった。
パクパクと調理された料理を口にする紫竜を見て、護衛騎士バンナムはなんともいえない表情をした。
(普通の竜とは違う、紫竜だからこそ、こういう状態なのか? これが正常なのか?)
今や、ルーはアルバートの膝の上にちょこんと座り、アルバートが手ずから渡す人間のために調理された食べ物を、喜んで口を開けて食べている。
食べこぼすこともなく、騒ぎ立てることもなく、大人しく食べ物を咀嚼しているルーを見て、アルバートは「賢いなー、ルーは」と絶賛している。
アルバート付きの侍従達の評判も良い。
普通の小竜と違って、紫竜のルーは全く手がかからない。
いや、手がかからないどころではない。ちょっとした仕事を手伝ってくれることさえある。
(まだ生まれて一月も経っていない。それなのに、ちょっとこの紫竜はおかしいんじゃないか)
さすがにバンナムもそう思い始めていた。
孵化の場に居合わせ、竜が主と認めた人間から、竜を引き離すことは許されなかった。
孵化交流会で、竜に主と認められた少年達はいずれもパートナーとなった小竜を連れて、竜騎兵の見習い達が暮らす寮に行くことになるのだが、アルバートがパートナーとした竜は紫竜であり、普通の竜達とはその性質が違っていた。更には、アルバートは王族であり、更に竜騎兵の見習いとして寮に入るにはその年齢に達していなかったのである。
とりあえず、竜騎兵団の団長と王家の話し合いが為されるまで、アルバートは紫竜を連れて、王宮の自室で過ごすことになった。
まだ猫ほどの大きさの小さな小さな竜であるからして、王子の部屋に入れることができる。
成長すれば、部屋の中にはとても納まりません。そう護衛騎士のバンナムは言った。
「そうなの? こんなにかわいいのに。一緒に寝られなくなるのは残念だな」
寝台の上で、アルバートは紫竜と戯れている。
小さな竜はすりすりとアルバートに身を寄せ、「ピルル、ピルルルル」と可愛らしく鳴いている。
孵化したばかりのせいか、紫色の鱗はまだ柔らかい。
長い首をアルバートは抱きしめ、竜のその手をにぎにぎとした。
小さいながらも手には鋭い爪が生えている。長い尻尾がふるふると揺れている。
「本当にかわいいや」
アルバートはちゅっと小竜の鼻の頭にキスを落とすと、竜は尻尾をぶんぶんと振った後、長い舌でべろりとアルバートの顔を舐めた。
「くすぐったいよ。ルー」
その言葉に、部屋にいた護衛騎士バンナムはハッとしたように、王子の顔を見つめた。
「もうお名前を決められたのですか」
「うん。ルーシェという名前にしようと思う。名前がないと呼んであげられないのは可哀想でしょう。ね、ルー」
そう名付けた名前を呼ぶと、ルーという名の紫竜はまた、アルバートの鼻先をペロリと舐めたのだった。
出会って数時間で、もう名付けまでしている。この仲睦まじさ。
竜と通じ合った人間は、その魂までもが共にあるかのように望む者も多い。
感応力で会話を交わし、常に寄り添い、戦いの場では深く信頼し、命を預ける。
竜と通じ合った竜騎兵は二種類の人間に分かれるらしい。
竜と常にべったりと共におり、人間の妻を迎えた後でさえも、妻よりも竜と共にいることを望む竜騎兵になるか。
または、仕事だけと割り切って竜との距離を保つ竜騎兵になるかのどちらかだ。
(アルバート様はそのどちらだろうか。このままだと、前者の、竜とはべったりと共にいるような竜騎兵になりそうだが……)
寝台の上、アルバートとルーは、共に抱き合いゴロゴロと転がって遊んでいる。
ルーを潰してしまうのではないかと少しばかりハラハラとしていたが、アルバートが気を付けているのだろう。
そうはならなかった。
そんな二人の様子を見て、(まぁ、先のことを今から考えてもしようがないか)と、護衛騎士バンナムは思って、考えるのをやめた。
それから、急遽時間を取って行われた竜騎兵団の団長と王家の話し合いの結果、紫竜は引き続き、王宮のアルバートの部屋で預ることになった。
来年、アルバートが竜騎兵達の正式な見習いとして、竜騎兵寮に入るまでの一年の間だけである。
だが、アルバートは大喜びだった。
もしかしたら、紫竜のルーが取り上げられてしまうのではないかと心配していたからだ。
(だが、二人を引き離すことはできないと竜騎兵達もよく分かっていたので、それは杞憂であった)
「これからずっと一緒にいられるね、ルー」
ぎゅっとルーを抱きしめ、アルバートが声を弾ませてそう言うと、ルーはまた高らかに「ピルルルルル、ピルルルルルル」と声を上げて鳴いたのだった。
それはどこか嬉しそうな響きがあった。
そんな紫竜を見て、バンナムは(……言葉がわかる? まさかな。まだ生まれて数日だ。そんなはずがない)と思ったのだが、その後も同様の思いを抱くようになる。
紫竜ルーは、生まれて数日のはずなのに、非常に賢かったのである。
朝、アルバートを決まった時間に起こすのはルーの役目になった。
彼はアルバートの傍らで丸くなって眠り、起きる時はペロペロとその舌でアルバートの顔を舐める。
アルバート付きの女官が「朝のこの時間に起きてくれれば助かる」ということを、ルーに言ったらしい。
それ以来、アルバートは毎朝ルーに起されるようになった。
アルバートは寝ぼけまなこを擦りながら着替えると、ルーが王子の前に座ってちゃんと着替えができているかチェックするらしい。
ボタンが掛け違えていたら、ルーが教えてくれるとアルバートが言っていた。
最も驚かされたのがルーの食事である。
同じ孵化交流会で孵化した小竜達が、新鮮な生肉を頬張って食べていたところ、ルーはそれを嫌った。
ドンとルーの前に置かれた、血塗れの肉塊を見て、ルーは目を大きく見開き、ガクガクと震えていたらしい。
「ご飯食べないと大きくなれないよ」
とアルバートがそう言うと、ルーは涙目でぶんぶんと尻尾を振り、「ピルル、ピルル、ピルルルルル!!」と大声で鳴いて猛烈に抗議した。
それはまるで「こんなもの食べられない!!」と訴えているかのようであった。
そこでアルバートが、自分のために調理された料理を少し差し出すと、ルーは大喜びだった。
パクパクと調理された料理を口にする紫竜を見て、護衛騎士バンナムはなんともいえない表情をした。
(普通の竜とは違う、紫竜だからこそ、こういう状態なのか? これが正常なのか?)
今や、ルーはアルバートの膝の上にちょこんと座り、アルバートが手ずから渡す人間のために調理された食べ物を、喜んで口を開けて食べている。
食べこぼすこともなく、騒ぎ立てることもなく、大人しく食べ物を咀嚼しているルーを見て、アルバートは「賢いなー、ルーは」と絶賛している。
アルバート付きの侍従達の評判も良い。
普通の小竜と違って、紫竜のルーは全く手がかからない。
いや、手がかからないどころではない。ちょっとした仕事を手伝ってくれることさえある。
(まだ生まれて一月も経っていない。それなのに、ちょっとこの紫竜はおかしいんじゃないか)
さすがにバンナムもそう思い始めていた。
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