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第十四章 招かれざる客人
第十五話 素朴な疑問(上)
「友親に頼むと言っても、“転移魔法”を実際に使うのは、カルフィーなんだろう? あいつに頼むなんて絶対に絶対に絶対に嫌だ!!!!」
ルーシェは怒った顔でそう言い放った。
「貴方、よほどカルフィーさんが嫌いなのね」
「あいつは友親を束縛している。リン妃殿下だって前に心配してたじゃないか!!」
「まぁ、確かにそうね。でもカルフィーさんが“転移魔法”が使える優秀な魔術師であるのは確かなのよ」
「………………あいつは、友親を」
友親を吸血鬼にしたんだ。
そのことをルーシェは、リン王太子妃に伝えることは出来なかった。
だから子供姿のルーシェは唇を噛み締めて、不満顔でうつむいて黙り込んでいる。
「友親だって本当に嫌なら、二人から逃げ出す機会はあったと思うわ。私の国へ逃げ込むことだって出来たはずなのに、それをしなかった。だから、ある程度は納得して二人の元にいるのだと思う」
「…………」
「心配なのは分かるけど」
「すごく心配だ!! 友親はカルフィーなんかとはさっさと離婚すればいいのに!!」
その剣幕に、リン王太子妃はため息をつく。
「私達は彼の逃げ場でありましょう。何かあったら頼れるような存在であるように。それしか今は出来ないわ。離婚する、しないは友親の判断でしょう?」
「ぐぬぬぬぬぬぬ、カルフィーと離婚させたい!!!!!!」
何故か歯ぎしりして悔しがるような様子のルーシェ。リン王太子妃は肩をすくめるような素振りを見せ、アルバート王子に言った。
「友親に“転移魔法”を使ってくれるように、頼めばいいわ。カルフィーさんに私達が直接言わなくても友親の方で何とかしてくれるはずだから」
「そう頼んでいいのだろうか」
「いいのよ。貴方に頼まれることを友親もきっと嬉しく思うでしょうし」
「?」
その言葉に、不思議そうな表情をみせるアルバート王子に、リン王太子妃は微笑んでいた。
リン王太子妃はアルバート王子が、勇者鈴木の転生体であろうと考えていた。
三橋友親はそのことを知っているかどうかは分からない。
だが、アルバート王子の真面目な人となりを知れば知るほど、勇者鈴木陸の記憶が蘇ってくる。そしてアルバート王子の姿と鈴木陸の姿が重なるのだ。
不思議なことに、紫竜ルーシェを中心に、過去の仲間達が再び集まろうとしている。
沢谷雪也
三橋友親
石野凛
そして鈴木陸
アルバート王子は、神からサトー王国のサトー、以前の同級生で自分を殺したであろう佐藤優斗を倒すことを啓示として受け取っている。
かつて、共に現世から転移してきた仲間を殺せという神の啓示。
だが、アルバート王子がそれをしなければ、早晩サトーはアルバート王子の前に立ち塞がる存在になるだろう。大陸の統一を目指す佐藤優斗。北の果ての国の七番目の王子アルバート。二人は相容れない存在なのだ。
なんとなしに、神の掌の上で、自分達は踊らされているような気もしないでもない。
自由に自分の判断で選んで為したことであるはずなのに、選んだ道は全てどこかの方向へ向かって収束していく。
(今度こそはなんとか、佐藤君を倒したい)
石野凛はそう思っていた。
十八年前、沢谷雪也と鈴木陸が殺され、石野凛と三橋友親は逃げるしか選択肢はなかった。遠く遠く、佐藤の手が届かない場所まで逃げるしかなかった。復讐なんてする力もなかった。尻尾を巻いて逃げ出したことに近い状態だった。あの苦い敗北。友人を殺されても、何も出来ない無力さ。
再びアルバート王子の手に、“勇者の剣”が渡ったことには意味があるのだ。
今は爪を研ぎ、仲間達と力を蓄える時期なのだと思う。
アルバート王子とルーシェがハルヴェラ王国に滞在して数日経った時、ある報告が入った。
「サトー王国についている魔族が、旧カリン王国に全面侵攻しているらしいわ」
その報告を、リン王太子妃が教えてくれた。
「……先日までラウデシアに“星弾”を落としたり、魔族を侵攻させたりとしていたのに。今度は旧カリン王国ですか」
アルバート王子はテーブルの上に大きな地図を広げる。旧カリン王国はイスフェラ王国の真上にある国だ。
アルバート王子達の母国ラウデシア王国は、大陸の最北に位置する。
バーズワース王国、ザナルカンド王国と陥落させ、ラウデシア王国に“星弾”を落とした後は、取って返すように今度は西方地域にある旧カリン王国に侵攻とは。あちこちに攻撃を向けている。サトー王国は集中に欠けているような状態である。
「北のラウデシア王国はサトー王国から距離もあるし、併合したザナルカンドから攻めるとしても、南側に位置するうちの国とか、相手をするのは正直大変よね。兵站だって伸びていくだろうし。普通なら、旧カリン王国を制圧して、イスフェラ皇国を続けて落とし、大陸中央部に出て一つずつ潰していくのが正解だと思うわ」
「そうですね」
「佐藤君一人の戦力が馬鹿みたいに強いことからの弊害でしょうね。一人で勝手に攻め込んで帰って来られる“歩く大量破壊兵器”みたいなものだもの。佐藤君だけの一存で好きなように攻められるから、こうバラけているような、まとまりのない攻め方になるのでしょう。佐藤君の“星弾”をきちんと防御出来る国は、この大陸でも限られた国しかない。アレドリア王国、イスフェラ皇国ね。そして今回、ラウデシア王国も“黄金竜の守護”とやらで“星弾”から防御できたので、これで仲間入りだわ」
「…………」
そのラウデシア王国の“黄金竜の守護”を消すために、サトー王国は大森林地帯もろとも竜騎兵団を“消失”させるという暴挙に出たのだ。今はその“消失”状態も解消されたから、“黄金竜の守護”の力も回復しているだろう。だが、実際に攻撃を受けて発動するまで、王国の“黄金竜の守護”の力の有無を確認することは出来ない。それが難点である。
「旧カリン王国には、アルバート殿下の兄君だという噂のシルヴェスター殿下がいると聞いているわ。サトー王国の魔族の大攻勢で今は大変でしょう」
リン王太子妃の言葉に、アルバート王子は頷く。
“竜の牙”というクランの冒険者達と共に、戦いに参加している王家の五番目の王子シルヴェスター。
彼は攻撃魔法をはね返すという“黄金竜の加護”持ちである。魔法を攻撃の中で多用する魔族にとっては戦いにくい相手だろう。
「きっと兄上は大丈夫です」
戦うことに関して強い目的意識を持っていた王子だった。
そして戦いから戻り、必ず手に入れたいものがあるからこそ、生き抜くことに彼は貪欲だろうと思った。
だからきっと彼は大丈夫だ。
「そう言えば」
アルバート王子の膝の上に座っていた小さな子供姿のルーシェが、素朴な疑問をリン王太子妃にぶつけた。
「この国ではどうやって“星弾”から国を守るの?」
イスフェラ皇国は、筆頭魔術師イーサン=クレイラの魔法で守られている。
アレドリア王国は、大勢の魔術師の多重防御魔法で守られている。
では、リン王太子妃のいるハルヴェラ王国はどうやって“星弾”から国を守るのだろうか。
素朴な疑問だった。
ルーシェは怒った顔でそう言い放った。
「貴方、よほどカルフィーさんが嫌いなのね」
「あいつは友親を束縛している。リン妃殿下だって前に心配してたじゃないか!!」
「まぁ、確かにそうね。でもカルフィーさんが“転移魔法”が使える優秀な魔術師であるのは確かなのよ」
「………………あいつは、友親を」
友親を吸血鬼にしたんだ。
そのことをルーシェは、リン王太子妃に伝えることは出来なかった。
だから子供姿のルーシェは唇を噛み締めて、不満顔でうつむいて黙り込んでいる。
「友親だって本当に嫌なら、二人から逃げ出す機会はあったと思うわ。私の国へ逃げ込むことだって出来たはずなのに、それをしなかった。だから、ある程度は納得して二人の元にいるのだと思う」
「…………」
「心配なのは分かるけど」
「すごく心配だ!! 友親はカルフィーなんかとはさっさと離婚すればいいのに!!」
その剣幕に、リン王太子妃はため息をつく。
「私達は彼の逃げ場でありましょう。何かあったら頼れるような存在であるように。それしか今は出来ないわ。離婚する、しないは友親の判断でしょう?」
「ぐぬぬぬぬぬぬ、カルフィーと離婚させたい!!!!!!」
何故か歯ぎしりして悔しがるような様子のルーシェ。リン王太子妃は肩をすくめるような素振りを見せ、アルバート王子に言った。
「友親に“転移魔法”を使ってくれるように、頼めばいいわ。カルフィーさんに私達が直接言わなくても友親の方で何とかしてくれるはずだから」
「そう頼んでいいのだろうか」
「いいのよ。貴方に頼まれることを友親もきっと嬉しく思うでしょうし」
「?」
その言葉に、不思議そうな表情をみせるアルバート王子に、リン王太子妃は微笑んでいた。
リン王太子妃はアルバート王子が、勇者鈴木の転生体であろうと考えていた。
三橋友親はそのことを知っているかどうかは分からない。
だが、アルバート王子の真面目な人となりを知れば知るほど、勇者鈴木陸の記憶が蘇ってくる。そしてアルバート王子の姿と鈴木陸の姿が重なるのだ。
不思議なことに、紫竜ルーシェを中心に、過去の仲間達が再び集まろうとしている。
沢谷雪也
三橋友親
石野凛
そして鈴木陸
アルバート王子は、神からサトー王国のサトー、以前の同級生で自分を殺したであろう佐藤優斗を倒すことを啓示として受け取っている。
かつて、共に現世から転移してきた仲間を殺せという神の啓示。
だが、アルバート王子がそれをしなければ、早晩サトーはアルバート王子の前に立ち塞がる存在になるだろう。大陸の統一を目指す佐藤優斗。北の果ての国の七番目の王子アルバート。二人は相容れない存在なのだ。
なんとなしに、神の掌の上で、自分達は踊らされているような気もしないでもない。
自由に自分の判断で選んで為したことであるはずなのに、選んだ道は全てどこかの方向へ向かって収束していく。
(今度こそはなんとか、佐藤君を倒したい)
石野凛はそう思っていた。
十八年前、沢谷雪也と鈴木陸が殺され、石野凛と三橋友親は逃げるしか選択肢はなかった。遠く遠く、佐藤の手が届かない場所まで逃げるしかなかった。復讐なんてする力もなかった。尻尾を巻いて逃げ出したことに近い状態だった。あの苦い敗北。友人を殺されても、何も出来ない無力さ。
再びアルバート王子の手に、“勇者の剣”が渡ったことには意味があるのだ。
今は爪を研ぎ、仲間達と力を蓄える時期なのだと思う。
アルバート王子とルーシェがハルヴェラ王国に滞在して数日経った時、ある報告が入った。
「サトー王国についている魔族が、旧カリン王国に全面侵攻しているらしいわ」
その報告を、リン王太子妃が教えてくれた。
「……先日までラウデシアに“星弾”を落としたり、魔族を侵攻させたりとしていたのに。今度は旧カリン王国ですか」
アルバート王子はテーブルの上に大きな地図を広げる。旧カリン王国はイスフェラ王国の真上にある国だ。
アルバート王子達の母国ラウデシア王国は、大陸の最北に位置する。
バーズワース王国、ザナルカンド王国と陥落させ、ラウデシア王国に“星弾”を落とした後は、取って返すように今度は西方地域にある旧カリン王国に侵攻とは。あちこちに攻撃を向けている。サトー王国は集中に欠けているような状態である。
「北のラウデシア王国はサトー王国から距離もあるし、併合したザナルカンドから攻めるとしても、南側に位置するうちの国とか、相手をするのは正直大変よね。兵站だって伸びていくだろうし。普通なら、旧カリン王国を制圧して、イスフェラ皇国を続けて落とし、大陸中央部に出て一つずつ潰していくのが正解だと思うわ」
「そうですね」
「佐藤君一人の戦力が馬鹿みたいに強いことからの弊害でしょうね。一人で勝手に攻め込んで帰って来られる“歩く大量破壊兵器”みたいなものだもの。佐藤君だけの一存で好きなように攻められるから、こうバラけているような、まとまりのない攻め方になるのでしょう。佐藤君の“星弾”をきちんと防御出来る国は、この大陸でも限られた国しかない。アレドリア王国、イスフェラ皇国ね。そして今回、ラウデシア王国も“黄金竜の守護”とやらで“星弾”から防御できたので、これで仲間入りだわ」
「…………」
そのラウデシア王国の“黄金竜の守護”を消すために、サトー王国は大森林地帯もろとも竜騎兵団を“消失”させるという暴挙に出たのだ。今はその“消失”状態も解消されたから、“黄金竜の守護”の力も回復しているだろう。だが、実際に攻撃を受けて発動するまで、王国の“黄金竜の守護”の力の有無を確認することは出来ない。それが難点である。
「旧カリン王国には、アルバート殿下の兄君だという噂のシルヴェスター殿下がいると聞いているわ。サトー王国の魔族の大攻勢で今は大変でしょう」
リン王太子妃の言葉に、アルバート王子は頷く。
“竜の牙”というクランの冒険者達と共に、戦いに参加している王家の五番目の王子シルヴェスター。
彼は攻撃魔法をはね返すという“黄金竜の加護”持ちである。魔法を攻撃の中で多用する魔族にとっては戦いにくい相手だろう。
「きっと兄上は大丈夫です」
戦うことに関して強い目的意識を持っていた王子だった。
そして戦いから戻り、必ず手に入れたいものがあるからこそ、生き抜くことに彼は貪欲だろうと思った。
だからきっと彼は大丈夫だ。
「そう言えば」
アルバート王子の膝の上に座っていた小さな子供姿のルーシェが、素朴な疑問をリン王太子妃にぶつけた。
「この国ではどうやって“星弾”から国を守るの?」
イスフェラ皇国は、筆頭魔術師イーサン=クレイラの魔法で守られている。
アレドリア王国は、大勢の魔術師の多重防御魔法で守られている。
では、リン王太子妃のいるハルヴェラ王国はどうやって“星弾”から国を守るのだろうか。
素朴な疑問だった。
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