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外伝
再会のために (3)
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「友親、頼みがある。“花丸ハンバーグ”を作るための、卵用の金属の型を作ってくれないか!!!!」
突然、竜騎兵団のアルバート王子からの連絡が、遠話魔道具を通じて入った。慌ててカルフィー魔道具店の主人三橋友親が、席について聞いた、ルーシェからの開口一番の言葉がそれだった。
何事だと遠話魔道具の前に着いたら、そんなことを言われたので友親は呆気にとられている。
遠話魔道具からは声しか聞こえない。
だから、魔道具の向こうで、ルーシェは一生懸命に話していた。
「この世界にはシリコンとかないから、金属の型で作るしかないんだ。型の形はわかるよね。こう可愛い花型なんだ。あああ、紙があったら絵を描いてやりたいんだけど」
「なんとなく分かる」
「そうだよな。あっちの世界にいた時に、お前にも“花丸ハンバーグ”を作ってやったもんな!!」
その時は、シリコンの型に卵を落として作ったのだ。そして花の形に焼けた目玉焼きをハンバーグの上に載せる。熱々のハンバーグの上に、綺麗に花形に焼けた目玉焼き。肉汁の染みた卵焼き。最高に美味しい組み合わせなのだ。
友親は「分かった。すぐに作ってやるから待っていろ」と言う。
魔道具店の金属加工をしてくれる職人に言えば、すぐに作ってくれるだろう。しかし、魔道具店なのに、主人の三橋友親が、魔道具ですらない道具を作らせることに、いつもカルフィーは苦虫を潰した顔をしていた。
きっと、ハンバーグが好きだというアルバート王子のために、ルーシェは“花丸ハンバーグ”を作ろうとしているのだろうと、友親は考えていた。ルーシェは、傍から見てもアルバート王子のことが大好きなように見えたからだ。
「お前達はいつも熱々だな」
「ん?」
「王子のために、“花丸ハンバーグ”を作ってやろうとしているんだろう?」
その指摘に、ルーシェはあたふたとした声で言う。
「そ、そりゃ、王子もハンバーグが好きだから、作ってやるつもりだけど。でもそれだけじゃないんだよ!!」
「はいはい」
ルーシェが照れを誤魔化しているのだろうと思った友親が、適当に生返事を返してくるので、遠話魔道具の向こうでルーシェは言っていた。
「それだけじゃないんだから。おい、友親、人の話を聞けよ!!」
「ついでに可愛いクッキーの型も作って送ってやろう。いつまでも仲良くお幸せにな」
友親はそう言うと、遠話魔道具の通信はプツンと切れ、ルーシェはなんとなしに恥ずかしさに顔を真っ赤にしてぶるぶると震えていた。そしてそのルーシェのそばで、アルバート王子は笑い声を上げていた。
「……友親が誤解していた。俺、シェーラのために作るのに」
今、ルーシェとアルバート王子は、竜騎兵団内に設置されている遠話魔道具のための小部屋にいる。
竜騎兵団が遠話魔道具を使って、機密情報のやりとりすることもあるため、外部から侵入されないように出入口となる扉には鍵がかかるようになっており、かつ、部屋の中の防音性能も完璧だった。
それだから今、ルーシェはアルバート王子のそばに人の姿で現れていた。
だいたい小さな竜の姿では、三橋友親とまともに話をすることも出来ないのだから、話をするためには人の姿であることが必須だった(アルバート王子に竜の言葉を通訳してもらう方法もあるが、正直まどろっこしかった)。
アルバート王子はルーシェの腕を掴み、どこか寂しそうな様子で「ではお前は、私のためには作ってくれないのか」と言うと、ルーシェは「作るに決まっているだろう!!」と何故か逆切れするかのように叫んで、アルバート王子をなおも笑わせることになったのだった。
突然、竜騎兵団のアルバート王子からの連絡が、遠話魔道具を通じて入った。慌ててカルフィー魔道具店の主人三橋友親が、席について聞いた、ルーシェからの開口一番の言葉がそれだった。
何事だと遠話魔道具の前に着いたら、そんなことを言われたので友親は呆気にとられている。
遠話魔道具からは声しか聞こえない。
だから、魔道具の向こうで、ルーシェは一生懸命に話していた。
「この世界にはシリコンとかないから、金属の型で作るしかないんだ。型の形はわかるよね。こう可愛い花型なんだ。あああ、紙があったら絵を描いてやりたいんだけど」
「なんとなく分かる」
「そうだよな。あっちの世界にいた時に、お前にも“花丸ハンバーグ”を作ってやったもんな!!」
その時は、シリコンの型に卵を落として作ったのだ。そして花の形に焼けた目玉焼きをハンバーグの上に載せる。熱々のハンバーグの上に、綺麗に花形に焼けた目玉焼き。肉汁の染みた卵焼き。最高に美味しい組み合わせなのだ。
友親は「分かった。すぐに作ってやるから待っていろ」と言う。
魔道具店の金属加工をしてくれる職人に言えば、すぐに作ってくれるだろう。しかし、魔道具店なのに、主人の三橋友親が、魔道具ですらない道具を作らせることに、いつもカルフィーは苦虫を潰した顔をしていた。
きっと、ハンバーグが好きだというアルバート王子のために、ルーシェは“花丸ハンバーグ”を作ろうとしているのだろうと、友親は考えていた。ルーシェは、傍から見てもアルバート王子のことが大好きなように見えたからだ。
「お前達はいつも熱々だな」
「ん?」
「王子のために、“花丸ハンバーグ”を作ってやろうとしているんだろう?」
その指摘に、ルーシェはあたふたとした声で言う。
「そ、そりゃ、王子もハンバーグが好きだから、作ってやるつもりだけど。でもそれだけじゃないんだよ!!」
「はいはい」
ルーシェが照れを誤魔化しているのだろうと思った友親が、適当に生返事を返してくるので、遠話魔道具の向こうでルーシェは言っていた。
「それだけじゃないんだから。おい、友親、人の話を聞けよ!!」
「ついでに可愛いクッキーの型も作って送ってやろう。いつまでも仲良くお幸せにな」
友親はそう言うと、遠話魔道具の通信はプツンと切れ、ルーシェはなんとなしに恥ずかしさに顔を真っ赤にしてぶるぶると震えていた。そしてそのルーシェのそばで、アルバート王子は笑い声を上げていた。
「……友親が誤解していた。俺、シェーラのために作るのに」
今、ルーシェとアルバート王子は、竜騎兵団内に設置されている遠話魔道具のための小部屋にいる。
竜騎兵団が遠話魔道具を使って、機密情報のやりとりすることもあるため、外部から侵入されないように出入口となる扉には鍵がかかるようになっており、かつ、部屋の中の防音性能も完璧だった。
それだから今、ルーシェはアルバート王子のそばに人の姿で現れていた。
だいたい小さな竜の姿では、三橋友親とまともに話をすることも出来ないのだから、話をするためには人の姿であることが必須だった(アルバート王子に竜の言葉を通訳してもらう方法もあるが、正直まどろっこしかった)。
アルバート王子はルーシェの腕を掴み、どこか寂しそうな様子で「ではお前は、私のためには作ってくれないのか」と言うと、ルーシェは「作るに決まっているだろう!!」と何故か逆切れするかのように叫んで、アルバート王子をなおも笑わせることになったのだった。
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