転生したら竜でした。が、マスターが性的に俺の上に乗っかろうとしています。

曙なつき

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外伝 その王子と恋に落ちたら大変です  第七章 新たなる黄金竜の誕生

第十一話 顔見せ(上)

 ルドガーが誕生してから半年が経った。
 半年経った今も、ルドガーは手乗りサイズのまま、ユーリスの胸元の袋の中にいて過ごしていた。
 最近ではルドガーは「キュルキュルキュルルルル(僕は望めば大きくもなれるから、ユーリスは心配しなくていいんだよ)」とわざわざユーリスにそう言って、自分が小さな雛の姿のままで成長を止めていても心配しなくて大丈夫だとユーリスにアピールを始めていた。

 ユーリスもシルヴェスター王子も困っていたが、ルドガーの行為を止めることは出来なかった。実際、黄金竜ウェイズリーが自由自在に大きくも小さくも成長できる様子を見ていたからだ。しかし、だからといっていつまでもユーリスの胸元に居ようとするのは不自然である。
 それでユーリスは「飛ぶ練習をしようか」とルドガーに優しく言って、雛を胸元の袋から取り出そうとするのだが、ルドガーは「キュイキュイキュルルル!!(僕はもう飛べる。寒いから袋から出さないで!!)」としがみつかれて、ユーリスは困ってしまうのだった。


 ある日、シルヴェスター王子の中の黄金竜ウェイズリーが言った。

(これは、ルドガーに番を見つけてもらわねば、ずっとユーリス離れしてもらえないだろう)

「しかし、生まれてまだ半年の雛だぞ!! さすがに番を見つけるのは早いのじゃないか」

(黄金竜には、その時の状態とか年齢とか関係がない)

 その言葉がどういう意味なのかシルヴェスターにはよく理解できなかった。
 それを察したウェイズリーが言葉を補足した。

(私などは、卵の状態の時に、ユーリスを見つけて、彼を番にしようと決めた。ユーリスに卵を温めてもらって孵してもらった。以来、ずっとそばにいる)

 「卵の状態の時にユーリスを見つけて」という言葉に、シルヴェスターは慄く。
 ユーリス一筋が、筋金入り過ぎる!!

(だから、ルドガーが番を見つけて、交尾したいと望んでも、それがいつであってもおかしくはないのだ)

「……分かった。ルドガーに番を見つけよう」

(ああ。しかし……)

「なんだ、ウェイズリー」

 黄金竜ウェイズリーはその後、なんでもないと言葉を濁したので、シルヴェスター王子はさらに問うことはなかったのだが、ウェイズリーが懸念していることが一つだけあった。

 ルドガーがあれだけ慕っている親のユーリス。
 誰よりも優しくて綺麗で賢くて可愛い番だった。
 黄金竜ウェイズリーの番で、シルヴェスター王子の伴侶。
 その彼と同じくらい美しく賢い、素晴らしい者でなければ、ルドガーが選ぶことはないのではないか。
 かなり、ルドガーの番へのハードルが上げられている。
 そう簡単にはルドガーの番は見つからないだろう。

 そんなことを、ウェイズリーはため息まじりで思っていたのだった。
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