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其の51 快楽*絶頂

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 その中途半端な快楽に。
「ぅあ゛……ぶぉ゛、ぅぶぉ!」
 口許の拘束具らはくぐもった声が漏れる。

 ――凄いねーまだイケそうかな~~??

 濱路の声が室内に響く。
 三好も抗議の声を上げたくても、どうにもならない。
 
 ぱちゅ! ぱちゅ!

 ぱちゅ♡

 すでに三好のアナルの中は、怪人の精子が溢れ返っていた。
 それに対して。
 三好自身のペニスからは射精った形跡が見られない。
 零れている程度の精液が、お腹の上に溜まり。滴り落ちていく。

「ぉ゛、あぁんん! ゃ、らめェ♡ やぅんん‼♡」
(いつまで、こ、んな真似、しな、ゃ、ぉあん♡)

 怪人のピストン運動に、三好の腰が合わせて動く。
 なのに。

 全く、三好の気持ちのいい場所に。
 一向に当たらない。
 そのことが一番。腹正しいことだ。

 射精きたいのに。
 堪らなく。
 射精きたいのに。

 挿入れただけでは放たれない熱だってある。
 欲求不満も解消されない。
 一方的に。

 怪人だけが気持ちのいい思いをしている。

 びゅるるるるる!

「ひあ゛♡ ふぁ゛ンンン゛♡ ひゃーー……♡♡♡」
(出て、るぅ……中、も……無理らよぉ~~う゛♡♡♡)

 ピクピク。
 目のくらむ快楽に、三好の身体も震えた。
「あ゛、ぁ゛♡♡♡」

 真っ暗な視界は余計に五感を鋭くさせている。
 機敏になっている。
 
 ――その怪人の試験体には《五百体以上の怪人の精子サンプル》が入っているからーどんなに射精しても収まらないようになっているんだー

 その台詞に。
 三好の熱い身体に、冷たいものが伝う。
 それじゃあ、いくら経っても、っても。

 解放されない。

 それでも怪人の腰を振る。
 その都度、嬌声が漏れてしまう。

 浅ましくも。

「お゛、や゛ぁ゛、も゛、お゛ぶっ、ばァ゛‼」
(も、やだよぉう♡ 抜いてよぉう♡♡)

 かちゃ!
 突然、口許の枷が外された。

「あ゛――ぶぉ゛‼」

 そして。
 突然として大きな茎が、口腔に挿入れられてしまう。
 激しく脈打つ、張った茎が。
 口腔の中を、出し入れされる。

「お゛♡ ぉあ゛♡ む゛む゛む゛♡♡♡」

 苦い味が口腔内に広がっていく。
 しかし、困ったことに。
 吐き気もしない。

 嫌な味でもない。
 どこかで。

 もっと――……などと。

 茎に舌を這わせ、味わっている。
 いつの間にか。

 じゅぷ♡ じゅぷ♡

「ん゛あ゛、んむぅ゛♡ は、ァ……♡♡♡」

 ――まだ。大樹君にも余裕があるみたいだねーw じゃあーそうだなぁ♡

 怪人の感触が増えた。
 その気配に顔を上げようとしたが、叶わなかった。
 頭を押さられたからだ。

 ぐに――……。

 三好の穴かが拡げられた。
 恐らく指で。
 細いものが穴周りに触れていた。

「んあ゛♡??」

 一つの茎。
 さらにーーもう一つの茎の感触。

「??‼」

 三好が抗う前に、その二本の茎が。
 同時に挿入れられてしまう。

 チカチカチカ‼‼

 目の前に火花が散った。
 声も出せない。
 口許からは大量の唾液と、怪人の精液がだだ漏れていた。

 同時に動かされる。
 ただ。
 リズム感は、また違う。
 交互に、同時に。

 すでに身体の拘束も外されていた、三好の身体が床に崩れ落ちた。
 だが、それを怪人が支えている恰好になっていた。

 三体の怪人に、されるがままになってしまった三好の意識も絶え絶えになったとき。

 ようやく三好の絶頂が訪れた。
 一体の怪人の茎が。
 三好の欲しいところを突いたからだ。

 瞬間。

 三好の身体から閃光が奔った。

 じゅ。

 じゅ。

 ジュ、ジュウ‼
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