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閑話 3
よし、そこに座れ♪
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ほんのちょっと。
ホントのホントにほんのちょっとだけのつもりで目を離していたら、現存するスキルのほとんどを、たった一人の人間に与えてしまっていたーー。
「うぇぇ……。状態のとこに[人間不信]とか付いちゃってるんだけどぉ…。これ、どうしたらいいんだろ?このままだと、ストレス溜まって暴走しちゃうかもだよね?」
ほとんどのスキルがレベルが高いため、スキルが暴走したらどれだけの被害が出るかも見当が付かなくなっていた。
「…………うん。僕だけじゃもう無理……」
ディアルはとうとう最後の手段を選んだ。
ーーそして、現在にいたる……。
※※※※※※※※
「つまり、このままだとたった一人のせいで、世界的な闘いが起きるかもしれないからとフォローしたら、さらにヤバくなってたので連絡した…って事でいいのかな?」
目の前にいる黒髪黒目の女性は、ニッコリと微笑んでディアルを見た。
その背後には、ディアルと視線を合わせないようにして立つ男性二人と、やっちゃったねぇ…と言わんばかりに気の毒そうに彼を見ている女性がいた。
「……………はい、おっしゃる通りです……」
創造神ディアル・マディルは、自分の配下と言ってもおかしくない立場の彼女に低姿勢で答えた。
「よし、そこに座れ♪」
「はいっ!」
パッと女性の目の前に正座をする姿は、神としての威厳などどこにも見られない。
寧ろ、どっちが創造神だ?と言われてもおかしくない状況である。
「私、言ったよね?出来ないことは自分一人でしないことって…。知ってる?私らの世界にはね、『仏の顔も三度まで』っていう言葉があってね…」
ディアルの目線に合うようにしゃがみこみ、ニコニコ笑いながら話しているのに、目は全然笑っていない。
「はい!よく存じております!」
「そっか。知ってるんだぁ。…で?これ何回目だっけ?」
「………二回目でございます……」
平凡な容姿の女性の前に土下座する銀髪銀目の美形創造神。
どう頑張っても残念な光景であるーー。
「あー。御影さん?とりあえずオレらはどうしようか?」
「問題のスキルの確認しときゃいいのか?」
ポンバドールでプリン頭な男ー小鳥遊奏太が恐る恐る訊ね、ショートマッシュの黒髪ー高遠明生は黙々とプリントアウトされていく紙を手にしていく。
「ゆーのマーカー使う?」
ショートボブの茶髪の女ー五月夢乃は、指に挟んだ三色の蛍光マーカーをブンブンと振って見せている。
肩より少し長めの髪をゆるくハーフアップにしていた女ー御影七桜は、ディアルからチラリと視線をそちらに向けた。
「ん、アッキーが打ち出し、チュンタがチェック。まとめがユメでお願い……」
「「「了解ー!」」」
三人がそれぞれの作業を始めると、再び彼女の視線はディアルに戻った。
「そんじゃ、まあ…。ディーはこれから、みっちりと報連相についておさらいしましょうねーぇー?」
パシンと音がすると、御影の手には一つのハリセンがあった。
「……おぅふ……」
顔を上げたディアルは、自分に残されていた神としての威厳は欠片もないと自覚した瞬間だったーーーー。
ホントのホントにほんのちょっとだけのつもりで目を離していたら、現存するスキルのほとんどを、たった一人の人間に与えてしまっていたーー。
「うぇぇ……。状態のとこに[人間不信]とか付いちゃってるんだけどぉ…。これ、どうしたらいいんだろ?このままだと、ストレス溜まって暴走しちゃうかもだよね?」
ほとんどのスキルがレベルが高いため、スキルが暴走したらどれだけの被害が出るかも見当が付かなくなっていた。
「…………うん。僕だけじゃもう無理……」
ディアルはとうとう最後の手段を選んだ。
ーーそして、現在にいたる……。
※※※※※※※※
「つまり、このままだとたった一人のせいで、世界的な闘いが起きるかもしれないからとフォローしたら、さらにヤバくなってたので連絡した…って事でいいのかな?」
目の前にいる黒髪黒目の女性は、ニッコリと微笑んでディアルを見た。
その背後には、ディアルと視線を合わせないようにして立つ男性二人と、やっちゃったねぇ…と言わんばかりに気の毒そうに彼を見ている女性がいた。
「……………はい、おっしゃる通りです……」
創造神ディアル・マディルは、自分の配下と言ってもおかしくない立場の彼女に低姿勢で答えた。
「よし、そこに座れ♪」
「はいっ!」
パッと女性の目の前に正座をする姿は、神としての威厳などどこにも見られない。
寧ろ、どっちが創造神だ?と言われてもおかしくない状況である。
「私、言ったよね?出来ないことは自分一人でしないことって…。知ってる?私らの世界にはね、『仏の顔も三度まで』っていう言葉があってね…」
ディアルの目線に合うようにしゃがみこみ、ニコニコ笑いながら話しているのに、目は全然笑っていない。
「はい!よく存じております!」
「そっか。知ってるんだぁ。…で?これ何回目だっけ?」
「………二回目でございます……」
平凡な容姿の女性の前に土下座する銀髪銀目の美形創造神。
どう頑張っても残念な光景であるーー。
「あー。御影さん?とりあえずオレらはどうしようか?」
「問題のスキルの確認しときゃいいのか?」
ポンバドールでプリン頭な男ー小鳥遊奏太が恐る恐る訊ね、ショートマッシュの黒髪ー高遠明生は黙々とプリントアウトされていく紙を手にしていく。
「ゆーのマーカー使う?」
ショートボブの茶髪の女ー五月夢乃は、指に挟んだ三色の蛍光マーカーをブンブンと振って見せている。
肩より少し長めの髪をゆるくハーフアップにしていた女ー御影七桜は、ディアルからチラリと視線をそちらに向けた。
「ん、アッキーが打ち出し、チュンタがチェック。まとめがユメでお願い……」
「「「了解ー!」」」
三人がそれぞれの作業を始めると、再び彼女の視線はディアルに戻った。
「そんじゃ、まあ…。ディーはこれから、みっちりと報連相についておさらいしましょうねーぇー?」
パシンと音がすると、御影の手には一つのハリセンがあった。
「……おぅふ……」
顔を上げたディアルは、自分に残されていた神としての威厳は欠片もないと自覚した瞬間だったーーーー。
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