騎士団長はスキル《ストーカー》を極めたい!

ミアキス

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第十三章 生えたのなら刈り取りましょう!

ブラックだ……

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[御影視点]

    ラフィンさんが落ち着いて話を聞いてくれてるので、こちらも大分落ち着いてきたのだけれど……。

   何だろう……。この同じ穴の狢的感覚は……。

    いや、そんなことより、要件を手早く済ませておかねば……。何せ相手はどちらも妊婦。ディーの初期設定のせいで、また【ギフト】が二つになるわけ…で……。

「あ………。詰んだ……」

    ふと気がついた事実に、思わず口から言葉が転がり出た。

「み、御影さん?」

    不安そうにこっちを見てくるアリスティリアさん。
    そして、見た感じは落ち着いてるけど、よく見れば目が死にかけてるラフィンさん。

    思い出してしまったのは、エヴァン氏が《浮遊フロート》と、《空間移動テレポート》を持っているということだ。
    アリスティリアさんのお腹の中の子が、【ギフト】にどちらかを選ぶかも知れない……。
    つい視線がラフィンさんに向いた。

「?……っ!?」

    視線が会った途端、首を傾げたラフィンさんは、その後にハッとした顔で私を見てる。

「み、御影様……。一つお伺いしたいのですが……」

「…はい、何でしょう……」

ラフィンさんはゴクリと息を飲み、こっちを見た。

「まさかとは思いますが、次のお子様の【ギフト】に《浮遊フロート》や《空間移動テレポート》が付くなんてことは……ないです…よね?」

「ーーっ!?」

    ラフィンさんの言葉に、アリスティリアさんの口元も引き攣ってます。

    どう答えたものかと思わず顔を覆ってしまった私は、絶対に悪くない!…はず…。

    ですが、その態度こそが答えと判断してらしく、二人共に頭を抱えてました。

「外す事はできないのでしょうか?」

    アリスティリアさんが、チラチラと隣のラフィンさんを見ながら聞いてきます。

……分かります。

浮遊フロート》ならまだしも、《空間移動テレポート》なんか取得された日には、ラフィンさん達使用人の皆さんに迷惑かかりますもんね。
    皆と覗いてたから知ってます。
    あれは子育てじゃありません。捕獲作業です。追い込み漁です……。

「…《祝福》を産まれる前に取得した者は、本人が望むスキルを両親から継承できることになってるんです……」

「…産まれる前に本人が選べるんですか?」

    ですよね。おかしいと思いますよね?私らも思ったんだから……。

「この世界が作られた時の取り決めで、そうなっているんです…」

「え?そうなの?」

    申し訳なく思いつつ、それを口にした私の隣で、そんな台詞をのほほんと言われて、腹を立てないでいられましょうか?

「そうなんです!初期設定のとこにそうあったんです!自分が決めたことくらい覚えておきなさい!!」

    怒りのあまり、ディーの胸倉掴んで、叫んだって仕方ないじゃないですか……。
    今回の一件が原因で、私達の担当している世界以外の設定を、改めて再確認するという作業に追われているんです。
    過去には設定をコロコロ、追加や変更したために、矛盾によってバランスを保てなくなって、崩壊間近になった世界もあるのです。

    眷属とはなりましたが、元々私達、人間なんです!

    神様の眷属になった途端、ブラック企業に就職したかのような現況は、断じて望んでなかった…………。

    ガイア様………。神様にも教育機関は必要じゃないんでしょうか?

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