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第三章 アーディル十六歳
嵐の夜①
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[フィルディア視点]
「今夜は空模様がよろしくないようですね…」
窓の外を見ながら呟くように言ったステリナの言葉に、視線を窓の外へと向けました。
まだ夕暮れとまでは届かぬ時間のはずなのに、空には黒雲が集まりつつありました。
「……そうね。今夜は荒れそうね…」
ぽつりとそう呟いて、手にしていたカップをソーサーに戻すと、思わず溜息が零れました。
嵐の夜にはいい思い出がありませんーー。
前世の記憶のあるワタクシと半身であるアル。
前世でも兄妹であったワタクシ達ですが、死んだ時も同じ場所で同じ時でした。
さらに、死因が長姉の暴走に巻き込まれての焼死です。
恨み言も叫ぶまもなく、一瞬でした。ええ、一瞬。痛くも痒くもなかった最期……。
まあ、すぐに長姉も亡くなって、同じ場所に来たから、少しだけ恨み言を言いましたけれどね。
嵐の夜に、怒り狂って暴走した長姉が原因で、兄と共に……。
ええ。誰とも付き合うことも無く、嫁ぐことも無く、独り身のまんまでしたわね。ワタクシだけ!
その事を思い出してしまうので、嵐の夜は大嫌いです!!
………でしたのに…………。
「…ん。…んぅ、ふ…ぅ…」
「んん……。フィル、キスに集中して…」
ベッドに入るなり、どうしてずーーーーっとキスをされていますのーーーーっ??
「ふぁ…、アーデ…ィ……」
「大丈夫。怖くありませんよ。フィルが眠れるまで、ずっとしましょうね…」
「ふ、うーーぅっ!!」
怖いんじゃありませんのよ!大嫌いなだけなんですのよ!!
唇が離れる度に、優しく微笑んで髪や頬を撫でては、アーディ様はキスを繰り返すのです。
おかげで唇の端から飲み込みきれなかった睡液が溢れているわ、唇も腫れぼったいわ、息苦しいわで休憩を求めたい!
「ん、ふ…、んんぅ……」
「ん。フィル…。フィル…」
気持ちいいし、息苦しいしで、意識が朦朧としかかっていますが、その…何と言いましょうか。体の奥が疼く?と言いましょうか。そんな状態のワタクシの体の下腹部に、恐らく無意識なのでしょう。アーディ様のその…堅くおなりになったモノが、押し当てられるのです。
嬉しいけど、恥ずかしいんですのよっ!!
トロンと蕩けた眼差しをワタクシに向けながら、ひたすらにキスを続けるアーディ様。とんでもないほどに色気がダダ漏れです。
何なんですの!?この方、どれだけワタクシを夢中にさせる気ですの!!
とっくの昔にアーディ様だけになってしまっているというのに気づかないまま、ワタクシを誘惑して下さって、こんなに夢中にさせて……。
………ええ、分かってますわ。素直に言えないワタクシが悪いのです。けれど仕方ないでは無いですか!前の時からを合わせても、こんな経験ないのですもの!
「んあっ!」
「…フィル?」
上体を動かしたアーディ様の動きで、胸の尖りが夜着に掠れた瞬間、思わず声が出ました。自分でも驚くくらいいやらしい声が。
「……フィル。今……」
驚いた顔のアーディ様の向けた視線の先。そこにはツンと夜着を持ち上げているワタクシの……。
「…ぃやぁぁ…」
恥ずかしさのあまり、両手で顔を覆ってしまいました。
だって、そこだけではないのです。反対側も同じように夜着を持ち上げ、存在を主張していたのです。
「……フィル…」
「ふっ…」
耳元でアーディ様が熱の籠った声でワタクシを呼びました。
「……フィル。まだ眠れないようですから、ここも解してあげますね…」
「今夜は空模様がよろしくないようですね…」
窓の外を見ながら呟くように言ったステリナの言葉に、視線を窓の外へと向けました。
まだ夕暮れとまでは届かぬ時間のはずなのに、空には黒雲が集まりつつありました。
「……そうね。今夜は荒れそうね…」
ぽつりとそう呟いて、手にしていたカップをソーサーに戻すと、思わず溜息が零れました。
嵐の夜にはいい思い出がありませんーー。
前世の記憶のあるワタクシと半身であるアル。
前世でも兄妹であったワタクシ達ですが、死んだ時も同じ場所で同じ時でした。
さらに、死因が長姉の暴走に巻き込まれての焼死です。
恨み言も叫ぶまもなく、一瞬でした。ええ、一瞬。痛くも痒くもなかった最期……。
まあ、すぐに長姉も亡くなって、同じ場所に来たから、少しだけ恨み言を言いましたけれどね。
嵐の夜に、怒り狂って暴走した長姉が原因で、兄と共に……。
ええ。誰とも付き合うことも無く、嫁ぐことも無く、独り身のまんまでしたわね。ワタクシだけ!
その事を思い出してしまうので、嵐の夜は大嫌いです!!
………でしたのに…………。
「…ん。…んぅ、ふ…ぅ…」
「んん……。フィル、キスに集中して…」
ベッドに入るなり、どうしてずーーーーっとキスをされていますのーーーーっ??
「ふぁ…、アーデ…ィ……」
「大丈夫。怖くありませんよ。フィルが眠れるまで、ずっとしましょうね…」
「ふ、うーーぅっ!!」
怖いんじゃありませんのよ!大嫌いなだけなんですのよ!!
唇が離れる度に、優しく微笑んで髪や頬を撫でては、アーディ様はキスを繰り返すのです。
おかげで唇の端から飲み込みきれなかった睡液が溢れているわ、唇も腫れぼったいわ、息苦しいわで休憩を求めたい!
「ん、ふ…、んんぅ……」
「ん。フィル…。フィル…」
気持ちいいし、息苦しいしで、意識が朦朧としかかっていますが、その…何と言いましょうか。体の奥が疼く?と言いましょうか。そんな状態のワタクシの体の下腹部に、恐らく無意識なのでしょう。アーディ様のその…堅くおなりになったモノが、押し当てられるのです。
嬉しいけど、恥ずかしいんですのよっ!!
トロンと蕩けた眼差しをワタクシに向けながら、ひたすらにキスを続けるアーディ様。とんでもないほどに色気がダダ漏れです。
何なんですの!?この方、どれだけワタクシを夢中にさせる気ですの!!
とっくの昔にアーディ様だけになってしまっているというのに気づかないまま、ワタクシを誘惑して下さって、こんなに夢中にさせて……。
………ええ、分かってますわ。素直に言えないワタクシが悪いのです。けれど仕方ないでは無いですか!前の時からを合わせても、こんな経験ないのですもの!
「んあっ!」
「…フィル?」
上体を動かしたアーディ様の動きで、胸の尖りが夜着に掠れた瞬間、思わず声が出ました。自分でも驚くくらいいやらしい声が。
「……フィル。今……」
驚いた顔のアーディ様の向けた視線の先。そこにはツンと夜着を持ち上げているワタクシの……。
「…ぃやぁぁ…」
恥ずかしさのあまり、両手で顔を覆ってしまいました。
だって、そこだけではないのです。反対側も同じように夜着を持ち上げ、存在を主張していたのです。
「……フィル…」
「ふっ…」
耳元でアーディ様が熱の籠った声でワタクシを呼びました。
「……フィル。まだ眠れないようですから、ここも解してあげますね…」
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