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☆緑の英雄 幼女を誘拐する
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「こ、これ……欲しい……。お客様に、売りたくない、です……」
「そんな気に入ったのか?」
「はいっ、これはすごい物ですっ! 売れば、後悔すると、思います……っ」
「ならタダでやるよ。楽しませてくれたお礼だ」
「えっ、ええええーっっ!?」
そんなに気に入ってもらえたら模型好き冥利に尽きる。
それに彼女の買い占めのおかげでこっちは制作に没頭できるので損がない。
今度お菓子でも奢ってやりたいくらい、俺はマルタに感謝していた。
「そういうわけにはいきませんっ! こんなに素敵な物、タダでは貰えないです!」
「んなの気にするな。タダでやった方が楽しいからそれでいいんだよ。俺はな、エンジョイ最優先で生きると決めているんだ」
いたいけな少女に見えるからか、ちょっといい顔をしたいというのも過分にある。
でもいいじゃないか、俺が作った物をこんなに喜んでくれているのだから!
それに俺は流れ者の怪しい露天商だ!
そんなやつに出せる金なんて、俺基準で【屋台の焼きそば500円】までだね!
客観的に見て、俺なら俺の店から買わないわ!
というわけで、マルタ様、様々だった!
「お、オケヤからだ。んー何々……『かわいい子だね! うちの妹もこのくらいの歳なんだ。はぁ……妹に会いたい……』」
オケヤは素直過ぎて時々つまらないな。『このロリコンが!』とかツッコミを入れてくれてもいいのに。
「あの、誰ですか、オケヤさんって……?」
「友達。またの名をお人好しのオケヤ・ミフウ。はは、コイツ、シスコンかもなー?」
家族をまっすぐに愛せるのは素晴らしいことだ。
その家族が元の世界でどうなっているのやらわからないのが、オケヤには超辛いところだな。
たまには友達らしく励ましとくか。
『心配ない、妹なら無事に決まってる』っと。
「わぁぁぁ……すごい……すごいすごい……!」
「おい、そんなにのぞき込むと大変なことになるぞ」
マルタはスマホに憧れるお子様のように、目を輝かせて高輝度の画面をのぞき込む。
しかし、そんなに身を乗り出すと、本当に大変なことになるのだが――
「わぁっっ?!!」
「うおっとっ、大丈夫か?」
「ふぁっ、ふにゃぁぁぁーっっ!?」
「いや、まあ、大丈夫じゃないよなぁ……」
既に手遅れだった。
前のめりになり過ぎてバランスを崩した彼女を、俺は膝を落として抱き留めた。
俺の力は誰であろうと関係ない。
身長140センチ未満のあどけない少女――のように見える成人女性は、器用さ9999の抱擁に身を震わせた。
「みゃぁぁっっ!? にゃ、にゃにこれぇぇ……っ、マ、マルタ……ッ、変な声出して、ごめんなさ……っ、んっ、んにゃぁぁーっっ♪♪」
「ちょ、ちょまっ、ここ野外っ、そのベビーフェイスと低身長でそういう声出すの止めてーっ!?」
家政婦――かはわからないオバちゃんは見た!
全身緑色の怪しい流れ者が、小学校高学年ほどに見える女の子にイタズラをしている現場を!
「ふにゃぁぁぁん♪ お兄ちゃんの手……気持ちいいよぉ……♪」
「あっ、違いますっ、誤解ですっ、ほらよく見て、俺はバランス崩したこの子を支えているだけです! や、止めてっ、ゴミクズを見るような目で俺を見ないでっ!?」
このままではここで商売できなくなってしまう!
俺は抱き留めた彼女を石畳に座らせて離れようとしたが、残念!
彼女の方が俺の首から両手を離さなかったのだった!
「くっ、かくなる上は……!」
ならば仕方ない。
抱っこして人気のない場所に運ぶのみ!
「んまっ、誘拐っ!?」
「あああんっっ、お兄ちゃーんっっ♪♪」
小さく身を震わせる少女(20歳)を抱えて、俺は暗く人気のない路地裏にダッシュ&エスケープした!
「はぁ、はぁ……♪ なんだったのぉ……今のぉ……♪」
「悪い、先に説明しておけばよかった……」
「にゃぁんっ♪」
「とりま、離れろ……っ、俺は触れた相手が気持ちよくなってしまう体質なんだ……っ!」
「やだぁ……っ、お兄ちゃん気持ちいい……っ♪」
甘えたがりの子犬みたいになっている彼女を胸から引きはがして、俺はちょうどそこに積み重なっていた木箱の上に逃げた。
「お兄ちゃん、もっとギューとして♪」
「お兄ちゃんは憲兵さんのお世話になりたくない! 勘弁してくれ!」
「みゅぅぅ……。ごめんね……でもねっ、すごかったっ、すごかったの……っっ!」
なんか、すごい罪悪感がある……。
自称する年齢は合法でも、この外見だと、人として最低のことをしてしまったような……そういう感覚が拭えない。
「マルタリータ、さん。店はいいのか……?」
「あ……っ。あんまり、よくないかもしれないです……」
「だよな、一度戻った方がいい……! そしたらたぶん、その高ぶりも落ち着く……」
「お兄ちゃん……マルタのこと、嫌いになっちゃったの……?」
「そんなことはない! ただな、こういうことは、お外でやるのはまずいのだ……なっ?」
「しゅーん……。うん……わかった。でも帰る前に、また、ギュッとして……?」
「……おう、いいぞ。俺は金が集まるまであそこで商売する予定だから、落ち着いたらまたこい」
木箱から飛び降りて、身を屈めて少女マルタを抱きしめた。
「みゃぁぁんっっ♪ お兄ちゃん、しゅきぃ……♪」
「は、はは……はははは…………」
いつかガチで刺されるか、逮捕されてもおかしくないな、この力……。
俺はまだ物足りなそうな青い髪の少女に手を振って、作り笑いを浮かべながら恐怖した。
ロリキャラにまで手を出すハーレム主人公って、人間として、終わってね……?
越えちゃいけない一線を越えて平然としていられるその胆力。
まさにあいつら、ある意味で真の勇者だわな……。
少女マルタリータは好き好きオーラを放ちながら手を振って、上り坂の向こう側へと消えていった。
「そんな気に入ったのか?」
「はいっ、これはすごい物ですっ! 売れば、後悔すると、思います……っ」
「ならタダでやるよ。楽しませてくれたお礼だ」
「えっ、ええええーっっ!?」
そんなに気に入ってもらえたら模型好き冥利に尽きる。
それに彼女の買い占めのおかげでこっちは制作に没頭できるので損がない。
今度お菓子でも奢ってやりたいくらい、俺はマルタに感謝していた。
「そういうわけにはいきませんっ! こんなに素敵な物、タダでは貰えないです!」
「んなの気にするな。タダでやった方が楽しいからそれでいいんだよ。俺はな、エンジョイ最優先で生きると決めているんだ」
いたいけな少女に見えるからか、ちょっといい顔をしたいというのも過分にある。
でもいいじゃないか、俺が作った物をこんなに喜んでくれているのだから!
それに俺は流れ者の怪しい露天商だ!
そんなやつに出せる金なんて、俺基準で【屋台の焼きそば500円】までだね!
客観的に見て、俺なら俺の店から買わないわ!
というわけで、マルタ様、様々だった!
「お、オケヤからだ。んー何々……『かわいい子だね! うちの妹もこのくらいの歳なんだ。はぁ……妹に会いたい……』」
オケヤは素直過ぎて時々つまらないな。『このロリコンが!』とかツッコミを入れてくれてもいいのに。
「あの、誰ですか、オケヤさんって……?」
「友達。またの名をお人好しのオケヤ・ミフウ。はは、コイツ、シスコンかもなー?」
家族をまっすぐに愛せるのは素晴らしいことだ。
その家族が元の世界でどうなっているのやらわからないのが、オケヤには超辛いところだな。
たまには友達らしく励ましとくか。
『心配ない、妹なら無事に決まってる』っと。
「わぁぁぁ……すごい……すごいすごい……!」
「おい、そんなにのぞき込むと大変なことになるぞ」
マルタはスマホに憧れるお子様のように、目を輝かせて高輝度の画面をのぞき込む。
しかし、そんなに身を乗り出すと、本当に大変なことになるのだが――
「わぁっっ?!!」
「うおっとっ、大丈夫か?」
「ふぁっ、ふにゃぁぁぁーっっ!?」
「いや、まあ、大丈夫じゃないよなぁ……」
既に手遅れだった。
前のめりになり過ぎてバランスを崩した彼女を、俺は膝を落として抱き留めた。
俺の力は誰であろうと関係ない。
身長140センチ未満のあどけない少女――のように見える成人女性は、器用さ9999の抱擁に身を震わせた。
「みゃぁぁっっ!? にゃ、にゃにこれぇぇ……っ、マ、マルタ……ッ、変な声出して、ごめんなさ……っ、んっ、んにゃぁぁーっっ♪♪」
「ちょ、ちょまっ、ここ野外っ、そのベビーフェイスと低身長でそういう声出すの止めてーっ!?」
家政婦――かはわからないオバちゃんは見た!
全身緑色の怪しい流れ者が、小学校高学年ほどに見える女の子にイタズラをしている現場を!
「ふにゃぁぁぁん♪ お兄ちゃんの手……気持ちいいよぉ……♪」
「あっ、違いますっ、誤解ですっ、ほらよく見て、俺はバランス崩したこの子を支えているだけです! や、止めてっ、ゴミクズを見るような目で俺を見ないでっ!?」
このままではここで商売できなくなってしまう!
俺は抱き留めた彼女を石畳に座らせて離れようとしたが、残念!
彼女の方が俺の首から両手を離さなかったのだった!
「くっ、かくなる上は……!」
ならば仕方ない。
抱っこして人気のない場所に運ぶのみ!
「んまっ、誘拐っ!?」
「あああんっっ、お兄ちゃーんっっ♪♪」
小さく身を震わせる少女(20歳)を抱えて、俺は暗く人気のない路地裏にダッシュ&エスケープした!
「はぁ、はぁ……♪ なんだったのぉ……今のぉ……♪」
「悪い、先に説明しておけばよかった……」
「にゃぁんっ♪」
「とりま、離れろ……っ、俺は触れた相手が気持ちよくなってしまう体質なんだ……っ!」
「やだぁ……っ、お兄ちゃん気持ちいい……っ♪」
甘えたがりの子犬みたいになっている彼女を胸から引きはがして、俺はちょうどそこに積み重なっていた木箱の上に逃げた。
「お兄ちゃん、もっとギューとして♪」
「お兄ちゃんは憲兵さんのお世話になりたくない! 勘弁してくれ!」
「みゅぅぅ……。ごめんね……でもねっ、すごかったっ、すごかったの……っっ!」
なんか、すごい罪悪感がある……。
自称する年齢は合法でも、この外見だと、人として最低のことをしてしまったような……そういう感覚が拭えない。
「マルタリータ、さん。店はいいのか……?」
「あ……っ。あんまり、よくないかもしれないです……」
「だよな、一度戻った方がいい……! そしたらたぶん、その高ぶりも落ち着く……」
「お兄ちゃん……マルタのこと、嫌いになっちゃったの……?」
「そんなことはない! ただな、こういうことは、お外でやるのはまずいのだ……なっ?」
「しゅーん……。うん……わかった。でも帰る前に、また、ギュッとして……?」
「……おう、いいぞ。俺は金が集まるまであそこで商売する予定だから、落ち着いたらまたこい」
木箱から飛び降りて、身を屈めて少女マルタを抱きしめた。
「みゃぁぁんっっ♪ お兄ちゃん、しゅきぃ……♪」
「は、はは……はははは…………」
いつかガチで刺されるか、逮捕されてもおかしくないな、この力……。
俺はまだ物足りなそうな青い髪の少女に手を振って、作り笑いを浮かべながら恐怖した。
ロリキャラにまで手を出すハーレム主人公って、人間として、終わってね……?
越えちゃいけない一線を越えて平然としていられるその胆力。
まさにあいつら、ある意味で真の勇者だわな……。
少女マルタリータは好き好きオーラを放ちながら手を振って、上り坂の向こう側へと消えていった。
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