その特効薬は中毒性につき

鷹夜月子

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第1予約目   始まりで初めて君

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「……やっと…やっと…休み……」
疲弊した顔で女性がつぶやく。
彼女の名は猫孤月(ねここゆえ)。職業は老人ホームの看護師。今までもう一人看護師が勤めていたのだが突然職場にも何も言わず辞めてしまいその分の皺寄せが月にきて残業は増え、休みは減ってしまったのだ。現在は臨時的に派遣のような形で午前中の9時から昼の12時迄病院から手伝いがくる。月の働く老人ホームは病院の系列なのでその病院から応援が来ているというわけだ。しかし、3時間だけでは全然足りない。いないよりは…という感じだ。おかげでまともに休憩が取れず、連勤続き。
「ブラック…ブラック企業だわ…。」
しかし、月は社会的承認欲求が強く、求められると断れない性格なのだ。
「流石に癒しが欲しい…。」
月に恋人はおらず一人暮らし。男性恐怖症もあり女の子しか好きになれない。仕事で出会いもなく気づいたら28歳…。
「あと2年で三十路よ、三十路…。」
誰が聞いてる訳でもないが呟く。そんな中、ふらっと本屋へ立ち寄る。
「何かないかな……あ」
漫画のコーナーでふと立ち止まる。そして一冊の本を手に取る。
漫画のタイトルは『レズビアン風俗アンソロジー』。
それをセルフレジに持って行き購入し本屋を出る。





家に帰ると缶コーヒーのステイオンタブを開ける。一般的にはプルタブと呼ばれているようだがプルタブはタブと本体が完全に切り離されるタイプでステイオンタブはタブが本体にくっついたまま切り離されないタイプである。という豆知識はさておき、飲みながらさっきの漫画を取り出して封をあける。
「本当にこんな世界、あるのかな…?まあ、あるとしても…こんなど田舎じゃない、か…。」
苦笑いしながら漫画を読み進める。
それから30分ほどで読み終え、おもむろにスマホを手に取る。
「ダメ元…。本当にダメ元…。」
⚪︎⚪︎県 レズビアン 風俗
そう打ち込み検索をする。
「………え?」
流し見していたあるところで目が止まる。
『⚪︎⚪︎県レズビアン風俗店 Lily Lough Stone』
「こんなど田舎にもあった…。」
恐る恐る、サイトをクリックする。
キャストやコース説明等色々記載があった。
「あ、LINEでも予約出来るんだ。電話苦手だから嬉しいかも…///」
早速LINE登録し…
「あう…明日、休み…あうう…////」
結局予約を押さないまま寝落ちてしまう月。




次の日…。
「うーん…でもなあ…。」
未だに勇気が出ず悩んでいるのだった。
「ええい、時間17時~21時のどこか…キャストは誰でも良いから…ええっと…」
予約フォームに必要事項を打ち込み…
「送信…。」
やっと送る。スマホを置き、着替えを準備し、シャワーを浴びる。





お風呂から上がってスマホを見ると先程予約を送った所から返事が来ていた。
《外見のタイプとかありますか?》
「ええ?別にないけど…。まあ…強いて言うならお姉様系?いやいや、そもそも仕事とはいえ私なんかの相手してくれるんだもん。気にしないしそもそも大事なのは中身よ、中身。」
〈特にありません〉
と打ち込み送信する。少しして…
《その時間でしたら19時半~20時に姫名恋(ひなこ)が向かえます。》
というかメッセージと写真が1枚送られてきた。
ボーイッシュな感じが特徴的だ。歳は34歳だ。
さらにメッセージがきて
《別の日でしたら可愛らしい子や他の子も紹介出来そうですがどうしましょうか?》
と書いてあった。
「って言われても…他の日が次がいつ休みかわかんないもん…。それに私は今が良い。」
〈別の日はまた検討します。きょうは大丈夫ならそのキャストさんでお願いします。〉
《ありがとうございます!では、本日は姫名恋で大丈夫でしょうか?》
〈はい、よろしくお願いします〉
《ありがとうございます!いま、返信してる私が姫名恋です。今から準備しますね。》
「え?本人?まあこういうのよくわからないけどマネージャー?とかがするのでは?」
そんな疑問をふと持ちつつ、返事を打つ。
〈よろしくお願いします。こういうの初めてで…。待ち合わせとかどうしたら…〉
《自宅ですか?ホテルにされますか?》
「え?自宅は…」
仕事で疲れて片付けが滞っている。
〈ホテルでお願いします〉
《先にホテルに入っていただき、ホテル名と部屋番号を伝えてもらえたらそちらに向かいます》
〈では△△駅の近くで部屋取れ次第連絡します。〉
《分かりました》
少しして、利用料金が送られてきた。
〈支払いは電子マネーか現金希望ですが支払い方法はどうすればよろしいですか?〉
《現地で可能です。》
「え?電子マネーも?さすが、ハイテクだなあ。」





それから急いでラブホを調べて向かう。
40分程でホテルに着き、受付の機械の前でハッとする。
「え?ちょっ、部屋多い…。え?どれが良いの?初めてだからわかんないよお…////」
迷った挙句、目を瞑って適当にタップし、その部屋に入る。
〈ホテルの名前はハミングで部屋は403です〉
さっきのLINEにそう送る。
《了解しました。着いたので部屋に向かいますね!》
「え?早っ!?」
LINEして5分、着いたとメッセージが届いたのだ。
「あうう///ちょ、ま、心の準備が…///」
いざとなると緊張して一気に心臓がバクバクとうるさくて仕方ない。
と,ー。
コンコンー。
「は、はい///」
少しうわずった声で返事をし、ドアを開ける。
「初めまして、姫名恋です。今日はよろしくね。」
「あ、はい、よ、よろしくお願いします///」
「ふふ、緊張してる?」
「あうう///はい、そ、その…こういうの初めてで…///」
「え?そうなんだ?私がそれ、もらっちゃって良いのかな?」
声に出せない代わりに頷く。
「ふふ、それにして気になっちゃうなあ?どうしてこういうに興味持ったのか。聞いても良い?」
「あの…漫画で見て…。それで…その…あ、憧れて…///実際にないかなって探して…そしたら見つけて…///」
「そっか…。ふふ、して欲しいこと、あったら遠慮せずに言ってね?」
「して欲しいこと…?えっと…甘やかして欲しい、です///」
「甘やかすかあ…。ふふ、よしよし。…こんな感じ、かな?」
「は、はい///」
「うんうん、でも…」
姫奈子は月をベットへ組み敷く。
「こういうこと、する為に呼んだんでしょ?」
そう耳元で囁きながら月の服をたくし上げ、胸をやんわりと揉む。
「んっ///」
ピクリと月が反応すると姫奈子はニコニコ笑う。
「感じやすいんだ?ふふ、これはどう?」
そう言って舌で乳輪をなぞり、そのまま胸を吸い上げる。
「んんっ///あ、これ…ふあっ///」
声が出のが恥ずかしくなり、口を手で押さえる。
しかし、その手はスグに姫奈子に絡めとられてしまう。
「可愛い…。声我慢しなくて良いんだよ?」
「あう…///は、恥ずかしい…///」
「声が恥ずかしい?じゃあ…気にならなくしてあげるね?」
そういうと姫奈子は月の耳に舌を這わせる。
「ひうっ♡///」
刹那、月の身体がビクンと飛び跳ねる。
「ふふ、耳弱いんだ?」
「あうう////」
恥ずかしくなり、顔を真っ赤にし背ける。
「可愛い。もっと耳しちゃお♡」
そういうと姫奈子は月の耳を集中的に責める。
「あ、あうっ♡らめえ///耳弱々なのお///」
「うん、知ってる。だから沢山してあげる♡」
姫奈子は耳を責めながら左手で胸を弄び、右手は身体をなぞる様に触りながら徐々に下へともっていく。
くちゅりー。
下着の中へ手を入れると卑猥な音が響いた。
「ふふ、耳と胸だけでこんなになっちゃったんだ?本当にこういうの初めて?」
「んんっ、初めて‥です///」
「ここ、こんな濡らして…声も沢山出て…えっちすぎ♡」
耳元で囁きながら指を一本ナカへ挿れていく。
「んんっ///」
指一本だけなのに快楽が押し寄せ、離すまいと締め上げる。
「本当、すごいえっち♡」
そう言いながら指を動かし、徐々に動きを加速させる。
「あ、あっ♡やあっ///」
ビクビクと身体を震わせる月。
「イキそ?良いよ、イッて。」
姫奈子はそう言うと指を二本に増やしてもっと激しく指を動かす。
「ひうっ♡らめえ///激し…///」
ビクビク震わせている身体がやがて大きく跳ね、絶頂をむかえたと知らせる。
「イッちゃったね。すっごくえっちで可愛かった♡」
姫奈子はそう微笑み月を抱きしめ頭を撫でる。
「っ////」
イッた事と可愛いと言われ慣れないことから顔を真っ赤にし俯く月。





少しして服を着てホテルの精算する。
筒状の物にお金を入れ送り、お釣りを待っていると…
「あれ?紙が入ってる?」
不思議に思い中を見ると紙はレシートだった。
「凄い、レシートとか出るんだ。」
姫奈子が言うと言うことはつまりラブホでレシートが出るのは珍しいことなのだろう。
「あ、あの…今日はいきなりだったのにありがとうございました。」
「ううん、全然大丈夫。また気が向いたら予約して欲しいな。私店長だけどうちには素敵な子がいっぱいいるからね。」
「は、はい…是非…////」
そう言って姫奈子と別れ帰路へ向かった。




これが後に狂おしい感情を覚える入り口になるとも知らず…ー。

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