目覚めたら成長した園児たちに囲まれる話

七瀬

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14.奏ルート - 静かな愛


僕が選んだのは、奏だった。

それから三ヶ月が経った。奏との関係は、静かで、穏やかで、でも深い愛に満ちていた。

「先生……ただいま」

奏が静かにマンションに入ってくる。美術大学に通う奏は、キャンバスバッグを肩にかけていた。

「おかえり、奏」
「……うん」

奏が僕に近づいて、そっと抱きしめる。言葉は少ないけれど、その抱擁が全てを語っていた。

「今日の課題、どうだった?」
「……できた。先生に、見せたい」

奏がバッグからスケッチブックを取り出す。開くと、そこには僕の絵があった。

「これ……」
「……先生の、笑顔」

丁寧に描かれた絵。僕が笑っている姿。奏の優しい視線が、絵から伝わってくる。

「すごくきれい……」
「先生が、きれいだから」

奏が僕の頬に手を添える。

「……ずっと、描きたかった」
「ありがとう、奏」

僕が微笑むと、奏も小さく微笑んだ。

奏はキッチンに立って、静かに夕食の準備を始める。僕も手伝おうとすると、奏が首を振った。

「……先生は、座ってて」
「でも……」
「……見ててほしい」

奏の頼みを断れず、僕はカウンターに座った。

奏の料理する姿は、まるで芸術作品を作るみたいに繊細だった。野菜を均等に切り、丁寧に盛り付ける。

「奏、料理も上手だね」
「……先生のため、だから」

奏が振り返って、僕を見た。

「……先生に、美味しいって言ってほしい」

その言葉が、胸に沁みた。

料理ができて、二人で向かい合って座る。奏の作った料理は、見た目も味も素晴らしかった。

「美味しい」
「……よかった」

奏が安心したように微笑む。食事をしながら、静かな時間が流れる。奏との時間は、いつも穏やかだった。

「奏」
「……うん?」
「大学、楽しい?」
「……楽しい。でも」

奏が僕の手を取った。

「……先生といる時が、一番好き」

奏の目が、僕を見つめる。

「……先生といると、落ち着く。安心する」
「俺も、奏といると落ち着くよ」
「……本当?」
「うん。本当」

僕がうなずくと、奏の目が潤んだ。

「……嬉しい」

食後、ソファに並んで座る。奏が僕の肩に頭を預けてきた。

「奏?」
「……このまま、少しいたい」
「うん」

僕が奏の頭を撫でる。金髪が手に触れて、柔らかい。

「……先生」
「うん?」
「……僕、ずっと思ってた」

奏が顔を上げて、僕を見た。

「……先生がいない間、毎日描いてた。先生の顔」
「え?」
「……忘れたくなくて。先生の笑顔、声、全部」

奏が僕の頬に触れる。

「……でも、本物には敵わない」

奏が僕の唇にキスをした。優しく、そっと触れるようなキス。

「んっ……」
「……もっと、触れていい?」

奏の目が、熱を帯びている。

「う、うん……」

頷くと、奏が僕を抱き上げてベッドルームに向かった。

ベッドに降ろされて、奏が僕の上に覆いかぶさる。

「……先生、綺麗」

奏が僕のシャツをゆっくりと脱がせる。一つ一つ、ボタンを外していく。その手つきが、繊細で、芸術家のそれだった。

「奏……」
「……ずっと、見たかった」

奏が僕の肌に触れる。その手が、冷たくて、でも優しい。

「……先生の、全部」

奏が僕の体にキスを落とす。首筋、鎖骨、胸。一つ一つ、まるで愛でるように。

「あ……奏……」
「……声、聞かせて」

奏が僕のズボンに手をかける。

「……先生の、全部が欲しい」

その夜、奏の静かな愛情に包まれて、僕たちは結ばれた。

奏の繊細な手つきと、深い愛情と、十三年分の想いに抱かれて。

「……先生……好き……」

奏が何度も囁いた。その声が、耳元で震えて、胸が熱くなった。

「俺も……好き……」

僕が答えると、奏が強く抱きしめてくれた。

****

翌朝、目が覚めると、奏が僕をじっと見つめていた。

「おはよう、奏」
「……おはよう」

奏が微笑んで、僕の頬にキスをする。

「……昨日、幸せだった」
「俺も」
「……ずっと、夢見てた。先生と、こうなることを」

奏が僕の手を取って、自分の頬に当てた。

「……先生の温もり、本当に、温かい」

奏の目が、優しかった。

奏との日々は、静かで穏やかだった。

時々、他の五人と会うこともある。陽太は少し寂しそうだったけど、笑顔で祝福してくれた。

「奏、よかったな」
「……うん」
「先生のこと、大切にしろよ」
「……わかってる」

奏が真剣な顔でうなずいた。

「……僕、先生を一生守る」

そして今日も、奏は僕の隣にいる。

静かに絵を描いていたり、僕の髪を撫でていたり。

「……先生」
「うん?」
「……愛してる」
「俺も、愛してる」

二人で微笑み合った。

これが、僕と奏の、幸せな日常。


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