浮気現場に彼女と鉢合わせて詰んだと思いきや、なんやかんやでハーレム状態になった件

駆け出しライター

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美女との絡み

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「知り合い? ・・・・・・ではなさそうね。私の顔に何か付いていたかしら」


 ブロンズヘアーがこんなに似合う日本人は相違ないだろう。鼻筋が通って首の長いモデルのような雰囲気は,モデルを思わせる。イケイケのギャルに見えなくもないが,品のいい匂いのきつくない香水と,ナチュラルなメイクもあり,芯の強さと清楚な雰囲気が同居していた。
 おれの席から三つ離れて座っていたのに,回り込むようにして蓮の隣に座った。蓮の眉毛が僅かに持ち上がり,チラッとおれを覗き見たその目からは,勝利に酔いしれる誇らしさが感じ取れた。
 悔しくないと言えば嘘になるが,これが本来あるべき形だ。学校一のイケメンに美女が集まり,それを羨ましく眺める。今までのピンク色の世界が異常だっただけなのだ。 


「二人はいつもここへ?」
「おれは月に一,二度ってところかな。結構気に入ってて,今日は初めて友達を連れてきたんだ。そっちは?」
「そうなのね。私は,寂しい時はよくここに来るの」


 「そういう時ってあるよね」と蓮は同調する。何があったのか深入りもせず,ただ受け入れる。おれならすぐに何があったのか探りを入れたくなる。つまりこういうところが,モテる男とそうでない男の差なのだろう。
 溶融を感じさせる蓮のその反応に,美女は満足そうな顔をした。今日は勉強させてもらおう。おれはそう決めた。


「面白い人ね。名前は聞かないの?」
「いつもなら聞いてる。でも,今は特別な縁を感じているからかな,名前も知らない気品のある女性と飲むって,なんだか映画の世界みたいで楽しそうで」
「そんなことを考える人もいるのね。じゃあ,私もそうするわ」


 蓮の一杯ごちそうするという申し出に,彼女はギムレットと答えた。マスターが手際よくシェイクし,まずは彼女の前にグラスを,蓮の前にジン,少し間をおいておれのところにジントニックを置いた。

 蓮はそれぞれがグラスを持ったのを確認して,ロックグラスを掲げた。そして,高級なバーに来たと錯覚するほど,品のいい乾杯をしておれたちはグラスに口を付けた。


「ギムレットか。お酒に詳しいんだね。それに相当強そうだ」
「そんなことないのよ。ただ,好きな小説に出ていたから気取って飲んでいるだけ」
「なるほどね。だから知的な雰囲気が出ているんだ」
「知的なのは雰囲気だけ?」
「それはこれからはっきりしてくるかな」


 二人は上品に笑い合った。育ちの違う美男美女のやりとりを目の前で見て,ぐうの音も出なかった。映画のワンシーンを見ているかのような気分になり,自分がここにいるのが場違いな気がしてきた。唯一の救いは,作りの安っぽいこの空間と,いかにも苦労してそうなマスターの存在だ。こんなおれでも,一応この場にいていいのだと思わせてくれる。

 雰囲気を壊さないように何も口を挟まないでいると,急に二人の声が静かになった。瞳だけ横に向けて様子を伺うと,二杯目のジントニックを思わず吹き出しそうになった。

 綺麗なネイルで彩られた手が,ゆっくりと蓮の太ももに伸びていた。そして,手のひらでこねるように蓮のアソコを弄んでいる。股間は次第に大きくなり,ズボンから出ていきたいという主張が目に見えてきた。
 バーカウンターの下では欲にまみれたころをしている二人は,何事もないそぶりで会話を続けている。
 さすがについていけない。それに,邪魔をするのも悪いと思い,財布を取り出して立ち上がった。


「ごめん。眠くなってきちゃった。これで足りるかな? 今日は先に休ませてもらうわ」


 そういって財布からお札を取り出そうとすると,美女が舌を出しながらおれを引き留めた。


「待って。もう少し見てて欲しいの」


 周りに配慮してか,あまりにも小さな声で話すから聞き間違いかと思った。でも,どうやらそうではないらしいことはすぐに明らかになった。
 彼女は,「見てて」と囁くように言うと,蓮のファスナーをずらして,その中に手を突っ込んだ。

 それを見て,おれは見てはいけないものを見たという背徳感と,それを「見て」という異常な感覚に耐えきれなくなり,逃げるようにして店を後にした。
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