Between the Life and the Death

透き通る白い顔

寂しかったんだな

スズコさんはゆっくり小さな声で話す。

「凛ちゃんは落ち着くなあ…

凛ちゃんが来てくれてよかったよ。

一週間、一人でここに居て、

最初はずっと帰りたかった場所だから

嬉しかった。

でも、誰もいないのよね。

この家で、

永久の時間を過ごすのかなって。

これが死ってことかぁ

そんなこと考えて、

それってある意味、地獄だなって…」

僕はスズコさんの驚くほど
透き通る白い顔を見つめながら
聞いていた。

スズコさんが続ける。

「この一週間、毎日、同じ夢を見るのよ。

夢には凛ちゃんが出て来てた。

この人誰だろうって思ってた。

夢の中の人が、

お座敷で倒れてた時はびっくりした…」

スズコさんはそこまで話すと

目をゆっくり閉じ、

眠ってしまった。