Between the Life and the Death

かみつ

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スズちゃんのいない世界

白い天井

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目覚めると白い天井が見えた。

腕には点滴。

僕は病院にいた。

ちょうど看護士さんが部屋に入ってきた。

看護士さんは慌てて先生を呼び、

僕は診察を受ける。

先生
「君、三日間眠っていたんだよ。
交通事故にあったのは覚えているかい?
検査はさせてもらったが、
軽い脳震盪だ。
なぜ三日も目覚めなかったのかは
まだわからないがね。
意識も戻ったから、混濁もなければ
すぐ退院できるよ。」
とのことだった。

三日間…。

生と死の狭間で過ごした三日間。

スズちゃんと過ごした三日間。

僕は先生の前だが、
号泣した。

スズちゃんのいない世界で
これから僕は生きていかなければ
ならないのか。

こんなことってありかよ!

激しく憤り、悲しく、苦しく、寂しく。

僕は子どものようにしばらく泣き続けた。

鎮静剤を射たれたようで、
それからまた僕は眠りに落ちた。
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