イケメン執事に呼び止められた結果、美少年のお世話係となりました。

クリーム色

文字の大きさ
5 / 30

まぢかー!!

しおりを挟む
屋敷は見た目に負けず中も豪華な、そのまんま大豪邸だった。

でも、なんか寂しい…。過ごしやすい適温なのに寒いというか。そう思っていると通された部屋にはアルバートさんが待っていてくれた。
そのまま、アルバートさんの正面に座るとスッと一枚の紙が差し出される。

「こちら、昨日お話したアルバイトの雇用契約書となります。ご確認ください」

柔らかい笑顔のアルバートさんは、お高そうなペンも一緒に渡してくれる。チラリと見るとびっしりと細かい文字で何やら難しいことが書いてある。

(おわぁ、こーゆーの読むの苦手…。まぁ昨日、アルバートさんの話だとお坊ちゃんのお世話をするって内容だろうし)

そう思い、一番下にある署名の所にサラサラと名前を書いた。
すると、横からスッと音もなく現れた燕尾服のおじーさんが、雇用契約書を取りペコリと頭を下げて一歩下がる。

「セバスチャン、今日は屋敷のこと頼みました。私はこちらを」

アルバートさんが、おじーさん(セバスチャンってまんま執事っぽい名前だな)にそう話しかけると、こちらへと向き直る。その間におじー…、セバスチャンさんはまた音もなく部屋から出ていった。

「では、契約完了ということで。早速ですが」

パチンと指を鳴らしたアルバートさん(めっちゃ様になってる!!)。

「お前たち、やれ」

後ろに控えていたメイドさんたちが一気に私の方へ雪崩れ込んできた!

「えっ?え、えぇえぇぇ──!!?」

「ほんっとうにマリアそっくりの声ね!声だけ!」
「いいえ!化ければ見た目もマリアそのまんまよ!」
「そうよ!無理やりにでも化けさせてみせましょう私たちの手で!」

息巻いたメイドさん達にもみくちゃにされる。さっきまでのおしとやかでお上品なメイドさん達はどこに行ったのか。思わずアルバートさんに助けを求める。

「ア、アルバートさんっ!」

しかし、アルバートさんはにこやかに一言。

「サインした時点であなたに拒否権はございません。いってらっしゃいませ」

信じられないものを見るような目の私に、表情1つ崩さずヒラヒラと見送るアルバートさんを部屋に残し、メイドさん達に別の部屋に連行されるのだった。


▪▪▪


更衣室というか、メイク室?みたいな所に連れられた私は身ぐるみ剥がされ、メイドさんとお揃いのメイド服に着替えさせられ、ウィッグにバッチリメイクと…。
あれよあれよと別人に仕立て上げられていった。

「これ…わたし?」

サラサラのブロンドヘアにパッチリお目目。鏡に映った私は正に別人だった。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。

ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」 その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。

天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎ ギルドで働くおっとり回復役リィナは、 自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。 ……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!? 「転ばないで」 「可愛いって言うのは僕の役目」 「固定回復役だから。僕の」 優しいのに過保護。 仲間のはずなのに距離が近い。 しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。 鈍感で頑張り屋なリィナと、 策を捨てるほど恋に負けていくカイの、 コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕! 「遅いままでいい――置いていかないから。」

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました

鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。 素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。 とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。 「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」

処理中です...