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つづく…?
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(って!いやいや!!私にとって、すっごい大事なことが抜けてるからっ!)
なんか、色々ありすぎて私も忘れかけてたけど、マリアさんとアルバートさんが姉弟なら恋人なわけない。つまりは、私の失恋もなかったことになるわけで…。
(え?でもちょっと待って。じゃあアレはなんだったの…?)
人間、寝惚けてる時まで嘘はつけないはず。
(手の届かない所に行くな、的な台詞は百歩譲ってそーゆー意味じゃなかったことにしよう。なんか倉庫の時にもそれっぽいこと言ってたし。…しかしだよ!)
なら、あの時の手にキスの意味は?となるよね普通。
「ア、アルバートさん!」
こうなったら勢いで聞くしかない。
「ん?なんだ?」
「え、と、その~…。奥様が帰って来られる少し前、控え室でアルバートさん仮眠を取られてたことがありましたよね…?」
考えるような仕草の後、思い出したらしい。
「あぁ…。なんだお前知ってたのか」
「実は、私!眠ってらっしゃる時、控え室にいまして…。寝惚けていたみたいなので覚えてらっしゃらないかもですが、その時アルバートさん、わゎ私の手にキ、キキキ、キス…をして…」
気まずそうに頭をガシガシしていたアルバートさんの動きが止まった気がした。恥ずかしくて見れてないから、気がしただけかもしれないけど。
「…なんだよ、手にキスくらい挨拶みたいなもんだろ?」
パッと私の手を取ったアルバートさんはサラリと手の甲に軽く口付ける。
「こんくらいで一々反応すんなよ、お子ちゃま」
ニッと笑って、真っ赤に固まっている私を置いてスタスタと去っていく。
(……な、な、なぁ~~!!? なにを!何をしれっと!!あの時の私のモヤモヤやらショックやらは何だったの! くっ!絶対っ!!絶ぇっ対いつか見返してやるーー!!!)
闘志に燃える私は気付かなかった。
去っていくアルバートさんも、かなり動揺していたということに。
▪️▪️▪️
(は?キス?あん時、なんの夢見てた俺?てか、手にだけだよな?他にはなんもやってないよな!?何をやってんだよ俺ーーっ!?)
己に自問するアルバートだが、その答えは簡単で。
自由に暴れまわるマリアを捕まえて説教する夢を見ていたアルバート。その流れでマナの手を掴み、意識を手放す際に力が抜けていき、重力に従って落ちた先が口元だったという…。
事の顛末は神のみぞ知る─…。
しかし、子供は空気を読むのに長けている。目が見えないのなら尚更、回りの空気に敏感だ。
アルバートとマナの間に流れた、一瞬の甘酸っぱい雰囲気を感じ取ったアランは、プクッと頬を膨らませマナに駆け寄り抱き付いた。
「ぅわ、坊っちゃま?」
屈んで目線を合わせるマナをアランはじっと見つめる。
「ボクね、マナおねえちゃんとずっと一緒にいたいんだ。ずぅっと、一緒にいてくれる?」
ウルウルと瞳を輝かせる姿にマナの心臓は天使の矢でメッタ刺しだ。
もちろん喜んで!と頷くマナの頬に、ウチュとアランが口付ける。
「だーいすき」
溢れる笑顔にマナは昇天しかかった。いや、したかもしれない。
だが、背筋を這い上がる冷たい冷気のような気配に、一気に引き戻される。
ニコニコ笑顔のアランの後ろに、黒ーい笑みを称えたローズ婦人とマリアが立っていたから。
「マナさん?これからの事についてお話ししましょう?ゆーっくりとね」
「ええ、ゆっくりと」
フフフフフ…と笑顔の二人に、震えながらひきつった笑顔で
「よ、よろしくお願いいたします…」
そう、返事をするのが精一杯なマナなのだった。
それから……
ダードヴィッフィリア家に仕える者として必須教養だと称し、お妃教育のような内容をみっちりと叩き込まれる若きメイドが一人。
恋に仕事にと大忙しな彼女の奮闘記は、また別のお話──。
なんか、色々ありすぎて私も忘れかけてたけど、マリアさんとアルバートさんが姉弟なら恋人なわけない。つまりは、私の失恋もなかったことになるわけで…。
(え?でもちょっと待って。じゃあアレはなんだったの…?)
人間、寝惚けてる時まで嘘はつけないはず。
(手の届かない所に行くな、的な台詞は百歩譲ってそーゆー意味じゃなかったことにしよう。なんか倉庫の時にもそれっぽいこと言ってたし。…しかしだよ!)
なら、あの時の手にキスの意味は?となるよね普通。
「ア、アルバートさん!」
こうなったら勢いで聞くしかない。
「ん?なんだ?」
「え、と、その~…。奥様が帰って来られる少し前、控え室でアルバートさん仮眠を取られてたことがありましたよね…?」
考えるような仕草の後、思い出したらしい。
「あぁ…。なんだお前知ってたのか」
「実は、私!眠ってらっしゃる時、控え室にいまして…。寝惚けていたみたいなので覚えてらっしゃらないかもですが、その時アルバートさん、わゎ私の手にキ、キキキ、キス…をして…」
気まずそうに頭をガシガシしていたアルバートさんの動きが止まった気がした。恥ずかしくて見れてないから、気がしただけかもしれないけど。
「…なんだよ、手にキスくらい挨拶みたいなもんだろ?」
パッと私の手を取ったアルバートさんはサラリと手の甲に軽く口付ける。
「こんくらいで一々反応すんなよ、お子ちゃま」
ニッと笑って、真っ赤に固まっている私を置いてスタスタと去っていく。
(……な、な、なぁ~~!!? なにを!何をしれっと!!あの時の私のモヤモヤやらショックやらは何だったの! くっ!絶対っ!!絶ぇっ対いつか見返してやるーー!!!)
闘志に燃える私は気付かなかった。
去っていくアルバートさんも、かなり動揺していたということに。
▪️▪️▪️
(は?キス?あん時、なんの夢見てた俺?てか、手にだけだよな?他にはなんもやってないよな!?何をやってんだよ俺ーーっ!?)
己に自問するアルバートだが、その答えは簡単で。
自由に暴れまわるマリアを捕まえて説教する夢を見ていたアルバート。その流れでマナの手を掴み、意識を手放す際に力が抜けていき、重力に従って落ちた先が口元だったという…。
事の顛末は神のみぞ知る─…。
しかし、子供は空気を読むのに長けている。目が見えないのなら尚更、回りの空気に敏感だ。
アルバートとマナの間に流れた、一瞬の甘酸っぱい雰囲気を感じ取ったアランは、プクッと頬を膨らませマナに駆け寄り抱き付いた。
「ぅわ、坊っちゃま?」
屈んで目線を合わせるマナをアランはじっと見つめる。
「ボクね、マナおねえちゃんとずっと一緒にいたいんだ。ずぅっと、一緒にいてくれる?」
ウルウルと瞳を輝かせる姿にマナの心臓は天使の矢でメッタ刺しだ。
もちろん喜んで!と頷くマナの頬に、ウチュとアランが口付ける。
「だーいすき」
溢れる笑顔にマナは昇天しかかった。いや、したかもしれない。
だが、背筋を這い上がる冷たい冷気のような気配に、一気に引き戻される。
ニコニコ笑顔のアランの後ろに、黒ーい笑みを称えたローズ婦人とマリアが立っていたから。
「マナさん?これからの事についてお話ししましょう?ゆーっくりとね」
「ええ、ゆっくりと」
フフフフフ…と笑顔の二人に、震えながらひきつった笑顔で
「よ、よろしくお願いいたします…」
そう、返事をするのが精一杯なマナなのだった。
それから……
ダードヴィッフィリア家に仕える者として必須教養だと称し、お妃教育のような内容をみっちりと叩き込まれる若きメイドが一人。
恋に仕事にと大忙しな彼女の奮闘記は、また別のお話──。
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