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分岐・黒田健
カフェテリアにて(side鍋島千晶)
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「そんなかんじ、で」
「いやそんな予感はしてたのよ」
華ちゃん行きつけのカフェ、窓側の席でわたしは華ちゃんに恋愛相談をされちゃっている。
窓の外は酷暑。暑すぎてセミさえ鳴かない、そんな8月に入らんとする7月の終わり。
「中身アラサーにもなって、こんなさあ」
なんて、つぶやいて、華ちゃんは照れ臭いんだろう、顔を両手でおおう。
(可愛い)
わたしの複雑な感情を別にすれば、恋を自覚し始めた華ちゃんは、めちゃくちゃ可愛かった。
もともと可愛かったのに、そこになんか、色気みたいなものが加わって。
(……樹くん、どう思うんだろ)
彼の心情を考えると、手放しでは喜べない。
聡い彼のことだ、すぐに華ちゃんの変化に気づく。
(……華ちゃんは"地続き"じゃなかったから)
わたしには「鍋島千晶」としての物心ついてからの記憶もある。でも、華ちゃんはその記憶はない。精神的には、ひとりの大人として子供達に混じっていたのだ。だから、ずっと、色んなことに無自覚で。
あの体育会の日、黒田くんを追う華ちゃんを見て、わたしは、華ちゃんは黒田くんを選ぶの? って聞きたかった。
(樹くんはどうするのって)
でもそれは、わたしが首を突っ込んでいいことじゃない。
「ま、黒田くんいい人だし」
だから、そう言うに留めた。
「や、だから、好きって決まったわけじゃ」
「キスしたいって思ったんなら恋なんじゃないの」
「お、思ったわけじゃ、するのかなぁって」
「一緒じゃん……好きってなったら、樹くんに伝えるの?」
「……うん」
樹くんがどう感じて、どう動くか。それは樹くんが、決めること。
(……ただ、わたしは。樹くんを応援しちゃうけど)
「樹くんならきっと分かってくれる、と思う」
さすがに少し真剣なトーンで言う華ちゃん。でも「樹くんなら分かってくれる」と信じてる。その信頼が、恋にならなかったことが寂しい。
「どうかなぁ」
少し意地悪な口調になっちゃったかな。でも、樹くんが、すぐに諦めるなんて思わない。彼のことだ、きっと正々堂々、最後まで華ちゃんを振り向かせようとするだろう。そんな人だ。
「なんで?」
「……それは話してみて、考えて。で、優勝したらってことでしょ」
「うん」
「多分しばらく無理だよ」
「え!」
わたしがそう言うと、華ちゃんはびっくりしたような、ムッとしたような顔をした。
「わかんないじゃん」
口を尖らせる。黒田くんの努力を否定されたような気持ちになってるんだろう。
「えとね、違って」
わたしは苦笑してみせる。
「黒田くんが毎回負けてるおなじ相手、って橋崎鉄斗くんでしよ」
「はしざきてつと?」
華ちゃんは首をかしげる。当たり前だ、華ちゃんは"ゲーム"3部作のうち、ブルーローズしかプレイしていないのだから。
(とはいえ、わたしも随分忘れかけているけど)
「"ゲーム"3部作め、わたしが悪役令嬢のサムシングブルーに出てくる攻略対象」
「はぇっ!?」
華ちゃんは驚いてぽかんと口を開ける。
「ヒロインの石宮瑠璃の幼なじみ。学校は違うけど」
「あ、……そうなんだ」
「攻略対象の人たちってさ」
わたしは肩をすくめた。
「みんなスペック高いでしょ。さすがの攻略対象っていうか」
「うん」
「橋崎くんは同年代には小学校三年生から、高校三年生まで負けてないの」
「え」
「ゲーム的には、夏のインターハイ優勝が一番の山場だった気がするけど」
「……じゃあ」
「高確率で、黒田くんは少なくとも高校卒業するまで橋崎くんに勝てない」
「わ、わかんないじゃん」
華ちゃんはちょっと動揺しちゃったみたいだった。
(ちょっと意地悪だったかな)
わたしはまた肩をすくめて「だね、あくまでゲームの話だから」と微笑む。
華ちゃんは少し安心したように頷いて、それから「ひよりちゃん遅いねー?」とジュースを飲む。
「だね、ピアノ長引いてるのかな」
「ね」
「ごめーん!」
カフェの入り口から、元気な声。テニスですっかり日焼けした、スポーティな美少女。ひよりちゃんだ。
「先生がなんかうるさくってさー」
華ちゃんの横にストンと座る。
「お疲れさま~」
華ちゃん少し嬉しそう。終業式以来だもんね。
「あっアイスレモンティお願いします!」
ひよりちゃんは近づいてきた店員さんにそう伝えると「聞いてよ!」と少し大きめの声で言った。
「先生ったら、わたしが恋してないなんていうの!」
「……ん?」
わたしも華ちゃんも、首を傾げた。ピアノの話だよね?
ひよりちゃんは持っていたカバンから楽譜をとりだす。
「あ、なるほど」
「なにがなるほど?」
華ちゃんは首を傾げた。
わたしは少しだけピアノをしていたので知っている。
ベートーヴェンのピアノソナタ第14番、嬰ハ短調 、作品27-2 。
通称、月光ソナタ。
「この曲はね、叶わぬ恋をしたベートーヴェンが、その恋の相手に贈った曲なの。身分違いの恋」
「へえ」
華ちゃんは楽譜を覗き込んだあと「わあすごい、ひよりちゃんこんなの弾けるの!」と感心していた。
「これね、上手く弾けたら青百合の音楽科の推薦もらえるかもなの」
「え、そうなの?」
華ちゃんは驚いているけれど、これは既定路線だ。"ブルームーンにソナタを"ヒロインの松影ルナも、ライバル役のひよりちゃんも、音楽科に在籍するはずだったのだから。
(もう、あの子はこの世にいないけれど)
ヒロインがいなくなっても、動くべきところは"運命"通りに動く、ということなのかしら。
(それは悪役令嬢たるわたしたちには、悲報でしかない)
わたしたち三人ともが、バッドエンドを迎える可能性があるということ。
例え、ヒロインがいなかったとして、さえ。
(いまのところ、ひよりちゃんが歪んでしまう原因のひとつ"怪我"は回避、できてる、と思う)
少し思考の海に沈んでいたわたしを引きずり上げたのは、ひよりちゃんの悔しそうな声。
「わたしの先生、青百合で講師もしてるから、上手く弾けたら来年推薦してあげるって。なのに全然! 切ない恋が足りてないって! してるのに、わたし、切ない恋!」
わたしと華ちゃんは死んだ目になって顔を見合わせる。
「あ、あのね、ひよりちゃん」
華ちゃんがおそるおそる、話しかける。
「それって、やっぱり、その、真さん……?」
「他に誰が誰いるのっ!?」
「や、他の人に恋してくれてないかなー、っていう希望的観測?」
「なんで2人とも応援してくれないの!?」
ぷうぷうと頬を膨らませるひよりちゃん。
「ひよりちゃん、前も言ったけど、あの人年下はキョーミないんだって」
わたしも援護射撃にはいる。
なんでかあのクソ兄貴はシスコンの割に年下には興味がないのだ。華ちゃんはなぜか別だったんだけど。
説得は難しそうだけど……あんのド変態がひよりちゃんに興味を示す前になんとかしなくては! いじめどころではないトラウマになる!
「そうはいうけどね?」
可愛らしく首をかしげて、ひよりちゃんは続けた。レモンティーが置かれ、店員さんにひよりちゃんは会釈する。
「そりゃ、今はまだ中学生だけど、もう少し大きくなったらさ、振り向いてもらえるかもじゃない?」
「それに女癖悪いの」
「その頃には治ってるかも」
にっこり、と笑い、アイスレモンティーにストローをさした。
「おいし」
喉が渇いていたらしく、半分くらい一気に飲む。
(しかし、ポジティブ……)
よくこんな子が、変な言い方だけど闇落ちしてあんな病んだ性格になっちゃうかなぁ。
それだけ苛烈ないじめに遭う、ということだろうか。
そう思うと、胸がぎゅっと痛む。
楽しそうに話しを続けるひよりちゃんと、困惑しつつも話しを聞く華ちゃんと。
(どうか、この平穏が壊れませんように)
わたしは祈る。
わたしはいま、とても幸せだから、これを失いたくないと強く思ってしまうのだ。
「いやそんな予感はしてたのよ」
華ちゃん行きつけのカフェ、窓側の席でわたしは華ちゃんに恋愛相談をされちゃっている。
窓の外は酷暑。暑すぎてセミさえ鳴かない、そんな8月に入らんとする7月の終わり。
「中身アラサーにもなって、こんなさあ」
なんて、つぶやいて、華ちゃんは照れ臭いんだろう、顔を両手でおおう。
(可愛い)
わたしの複雑な感情を別にすれば、恋を自覚し始めた華ちゃんは、めちゃくちゃ可愛かった。
もともと可愛かったのに、そこになんか、色気みたいなものが加わって。
(……樹くん、どう思うんだろ)
彼の心情を考えると、手放しでは喜べない。
聡い彼のことだ、すぐに華ちゃんの変化に気づく。
(……華ちゃんは"地続き"じゃなかったから)
わたしには「鍋島千晶」としての物心ついてからの記憶もある。でも、華ちゃんはその記憶はない。精神的には、ひとりの大人として子供達に混じっていたのだ。だから、ずっと、色んなことに無自覚で。
あの体育会の日、黒田くんを追う華ちゃんを見て、わたしは、華ちゃんは黒田くんを選ぶの? って聞きたかった。
(樹くんはどうするのって)
でもそれは、わたしが首を突っ込んでいいことじゃない。
「ま、黒田くんいい人だし」
だから、そう言うに留めた。
「や、だから、好きって決まったわけじゃ」
「キスしたいって思ったんなら恋なんじゃないの」
「お、思ったわけじゃ、するのかなぁって」
「一緒じゃん……好きってなったら、樹くんに伝えるの?」
「……うん」
樹くんがどう感じて、どう動くか。それは樹くんが、決めること。
(……ただ、わたしは。樹くんを応援しちゃうけど)
「樹くんならきっと分かってくれる、と思う」
さすがに少し真剣なトーンで言う華ちゃん。でも「樹くんなら分かってくれる」と信じてる。その信頼が、恋にならなかったことが寂しい。
「どうかなぁ」
少し意地悪な口調になっちゃったかな。でも、樹くんが、すぐに諦めるなんて思わない。彼のことだ、きっと正々堂々、最後まで華ちゃんを振り向かせようとするだろう。そんな人だ。
「なんで?」
「……それは話してみて、考えて。で、優勝したらってことでしょ」
「うん」
「多分しばらく無理だよ」
「え!」
わたしがそう言うと、華ちゃんはびっくりしたような、ムッとしたような顔をした。
「わかんないじゃん」
口を尖らせる。黒田くんの努力を否定されたような気持ちになってるんだろう。
「えとね、違って」
わたしは苦笑してみせる。
「黒田くんが毎回負けてるおなじ相手、って橋崎鉄斗くんでしよ」
「はしざきてつと?」
華ちゃんは首をかしげる。当たり前だ、華ちゃんは"ゲーム"3部作のうち、ブルーローズしかプレイしていないのだから。
(とはいえ、わたしも随分忘れかけているけど)
「"ゲーム"3部作め、わたしが悪役令嬢のサムシングブルーに出てくる攻略対象」
「はぇっ!?」
華ちゃんは驚いてぽかんと口を開ける。
「ヒロインの石宮瑠璃の幼なじみ。学校は違うけど」
「あ、……そうなんだ」
「攻略対象の人たちってさ」
わたしは肩をすくめた。
「みんなスペック高いでしょ。さすがの攻略対象っていうか」
「うん」
「橋崎くんは同年代には小学校三年生から、高校三年生まで負けてないの」
「え」
「ゲーム的には、夏のインターハイ優勝が一番の山場だった気がするけど」
「……じゃあ」
「高確率で、黒田くんは少なくとも高校卒業するまで橋崎くんに勝てない」
「わ、わかんないじゃん」
華ちゃんはちょっと動揺しちゃったみたいだった。
(ちょっと意地悪だったかな)
わたしはまた肩をすくめて「だね、あくまでゲームの話だから」と微笑む。
華ちゃんは少し安心したように頷いて、それから「ひよりちゃん遅いねー?」とジュースを飲む。
「だね、ピアノ長引いてるのかな」
「ね」
「ごめーん!」
カフェの入り口から、元気な声。テニスですっかり日焼けした、スポーティな美少女。ひよりちゃんだ。
「先生がなんかうるさくってさー」
華ちゃんの横にストンと座る。
「お疲れさま~」
華ちゃん少し嬉しそう。終業式以来だもんね。
「あっアイスレモンティお願いします!」
ひよりちゃんは近づいてきた店員さんにそう伝えると「聞いてよ!」と少し大きめの声で言った。
「先生ったら、わたしが恋してないなんていうの!」
「……ん?」
わたしも華ちゃんも、首を傾げた。ピアノの話だよね?
ひよりちゃんは持っていたカバンから楽譜をとりだす。
「あ、なるほど」
「なにがなるほど?」
華ちゃんは首を傾げた。
わたしは少しだけピアノをしていたので知っている。
ベートーヴェンのピアノソナタ第14番、嬰ハ短調 、作品27-2 。
通称、月光ソナタ。
「この曲はね、叶わぬ恋をしたベートーヴェンが、その恋の相手に贈った曲なの。身分違いの恋」
「へえ」
華ちゃんは楽譜を覗き込んだあと「わあすごい、ひよりちゃんこんなの弾けるの!」と感心していた。
「これね、上手く弾けたら青百合の音楽科の推薦もらえるかもなの」
「え、そうなの?」
華ちゃんは驚いているけれど、これは既定路線だ。"ブルームーンにソナタを"ヒロインの松影ルナも、ライバル役のひよりちゃんも、音楽科に在籍するはずだったのだから。
(もう、あの子はこの世にいないけれど)
ヒロインがいなくなっても、動くべきところは"運命"通りに動く、ということなのかしら。
(それは悪役令嬢たるわたしたちには、悲報でしかない)
わたしたち三人ともが、バッドエンドを迎える可能性があるということ。
例え、ヒロインがいなかったとして、さえ。
(いまのところ、ひよりちゃんが歪んでしまう原因のひとつ"怪我"は回避、できてる、と思う)
少し思考の海に沈んでいたわたしを引きずり上げたのは、ひよりちゃんの悔しそうな声。
「わたしの先生、青百合で講師もしてるから、上手く弾けたら来年推薦してあげるって。なのに全然! 切ない恋が足りてないって! してるのに、わたし、切ない恋!」
わたしと華ちゃんは死んだ目になって顔を見合わせる。
「あ、あのね、ひよりちゃん」
華ちゃんがおそるおそる、話しかける。
「それって、やっぱり、その、真さん……?」
「他に誰が誰いるのっ!?」
「や、他の人に恋してくれてないかなー、っていう希望的観測?」
「なんで2人とも応援してくれないの!?」
ぷうぷうと頬を膨らませるひよりちゃん。
「ひよりちゃん、前も言ったけど、あの人年下はキョーミないんだって」
わたしも援護射撃にはいる。
なんでかあのクソ兄貴はシスコンの割に年下には興味がないのだ。華ちゃんはなぜか別だったんだけど。
説得は難しそうだけど……あんのド変態がひよりちゃんに興味を示す前になんとかしなくては! いじめどころではないトラウマになる!
「そうはいうけどね?」
可愛らしく首をかしげて、ひよりちゃんは続けた。レモンティーが置かれ、店員さんにひよりちゃんは会釈する。
「そりゃ、今はまだ中学生だけど、もう少し大きくなったらさ、振り向いてもらえるかもじゃない?」
「それに女癖悪いの」
「その頃には治ってるかも」
にっこり、と笑い、アイスレモンティーにストローをさした。
「おいし」
喉が渇いていたらしく、半分くらい一気に飲む。
(しかし、ポジティブ……)
よくこんな子が、変な言い方だけど闇落ちしてあんな病んだ性格になっちゃうかなぁ。
それだけ苛烈ないじめに遭う、ということだろうか。
そう思うと、胸がぎゅっと痛む。
楽しそうに話しを続けるひよりちゃんと、困惑しつつも話しを聞く華ちゃんと。
(どうか、この平穏が壊れませんように)
わたしは祈る。
わたしはいま、とても幸せだから、これを失いたくないと強く思ってしまうのだ。
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