185 / 702
分岐・相良仁
前世にて(side相良)中
しおりを挟む
「え、なんで」
「やっほー」
彼女が驚く顔をして、俺はちょっと笑ってしまう。
彼女と、彼女の元カレのアルバイト先、そこに俺は応募して普通に受かった。飲食のバイトなんて常に人手不足だから、常に募集が出てるんだ。
初日は彼女とも元カレ君ともシフト被ってなくて、2日目に遭遇した。
「ここバイト代他より100円高いの知ってた?」
「え、あ、そーなんだ?」
きょとんと俺を見上げて納得しちゃう彼女を見て「あーそんなんだからすぐ騙されちゃうんじゃないの」とか思うけど口には出さない。代わりに笑って「いろいろ教えてね、センパイ」と言うと「任せて!」なんて笑うから、少しどきっとする。
ほんとに俺どうしちゃったんだろ。
わざわざ同じアルバイト先に潜り込んで、俺は元カレくんに何する気なんだろうね?
「でね、これの清掃はお店終わる時にするんだけど、」
彼女にビールサーバーの洗い方を教えてもらっているときに、背後から「よう」と軽薄な声がした。
振り向くと、写真で見たことのあるやつ、彼女の元カレ。
「あ、おはよう……ございます」
このバイト先では挨拶は昼夜問わず「おはようございます」だ。
「なにそれ、他人行儀じゃね?」
「あは、はぁ……」
目を伏せる彼女。馴れ馴れしい元カレ。
(ふうん)
俺は目を細めた。なるほどね。元カノ(しかも浮気相手)でも、なんか少し親しそうな男がいると気になるもんなのか。
腹立つな。
「……昨日から入りました、よろしくお願いします」
「……そう」
一応挨拶した俺を、元カレは軽く睨んで厨房に消えていった。
「ごめん、なんかあの人愛想ないね」
「お前が謝ることじゃなくね?」
「え、……あ、そっか」
「引きずんなよ」
あんなやつ、という一言は飲み込んだ。
俺の感情に彼女を巻き込むべきじゃない。すこし冷静になるべきだ、俺は。
こんなとこまで来て何を言ってるんだとは思うけど。
新人、という手書きの札を苗字の書かれた名札の上につけて俺は働く。俺は今日は厨房を教えてもらっていて、と言っても大したことはしない。今日はひたすらドリンク係。ビールサーバーで生ビールを作りまくる。
近くで元カレ君が友達と話しながら焼き鳥を焼いていた。いい匂いでちょっとお腹なんか空いてしまう。
「お前地元の銀行決まったんだって? おめでと」
「おうサンキュー。卒業しても遊ぼうな、ってまだまだ先だけどさ」
会話の内容的に四年生か。
(地元の地銀、ね)
「サヤカちゃんどーすんの?」
「しばらく遠恋かなぁ。けど結婚するつもりはあるよ」
「まーじかよ、ラブラブだな相変わらず」
「だろ? お互い学生最後の夏だしな、どっか旅行行こうと思って春くらいから金貯めてんだよな」
「いいな、どこ予定してんの」
「沖縄かグアム?」
「あーいーな」
「せっかくだからそれなりの旅行にしたいじゃん? ちょっとでも金浮かすために"トモダチ"のところに居候してたんだよ、食費とか光熱費とかさ」
「マジかよひでーな、っておい新人、ビール溢れてる」
「あ、さーせん」
俺はおざなりに謝ってビールを注ぎ直す。
(トモダチって、あいつのことじゃねーだろうな)
「でさ」
元カレくんは話を続ける。
「結局サヤカのために金貯めてんのバレて、キレて追い出された」
「あはは、バカでー。当たり前じゃん」
「でもさぁ、俺もそれなりに貢献してたのよ、そいつのために」
「は? 掃除とか?」
「や、キモチ良くしてやったりとか」
「え、……、女?」
「うん」
「ダメだろ、バッカじゃねーの浮気じゃん」
「サヤカにはバレてねーからセーフ」
「そーいうもんかねぇ、って新人! またビールこぼれてんぞ」
「あ、さーせん」
俺はわざとらしくビールを流しに捨てた。ジョッキを叩きつけてやろうかと思った。なんとか耐える。
(わざわざ女だって仄めかしたのは、俺に対する当てつけだ)
アイツと親しげにしてたのが気にくわないみたいだったからな、と思う。
(浮気相手のセカンド扱いのくせに、いざ持ってかれそうになるともったいなくなるんか)
理解できないが、……なんでアイツこんなんに引っかかったんだろう。バカなんだろうか?
俺は結構本気で怒っている。何に? この元カレ君にだろうか? なぜ? アイツのために怒ってやる義理なんかないはずなのに。
「つか大丈夫なんか、バレてなくてもバラされるとかないの、その浮気相手から」
「えー? ないない」
元カレくんは焼き鳥をひっくり返しながら笑った。
「あいつ、すっげーイイコちゃんだもん」
「イイコちゃん~?」
「そ、ムカつくくらい。だってオレに本命いるの分かった瞬間の第一声が"カノジョに申し訳ないと思わないの!?"だぜ」
「うわぁいい子じゃん普通に、お前よくそんな子騙せたな」
「んー、そ? なんかそこそこ可愛かったし、サッパリしてそうで後腐れなさそうだったから声かけたらさ、案外チョロくて」
「オイ」
俺は気がついたら元カレくんの胸ぐらを掴み上げていた。
「それ以上アイツを侮辱してみろ、タダじゃ済まさねーぞ」
「はぁ?」
元カレくんは睨み返す。
「どーするつもりだよ、え? あ、分かった」
元カレ君は挑発するように笑う。
「お前アイツのこと好きなんだろ、ハイハイハイ、オレのお下がりでよければどーぞー? 結構イイよ? あいつのカラダ」
「……どーするって」
俺は笑って、親切にも答えてやる。実演付きで。
「こおすんだよ」
俺は右手で思いっきり元カレ君の頬を殴った。
(あーやっちゃった)
好きでもなんでもない(はず)のただの友達のために、人を殴ってしまった。警察沙汰だろうか。まぁいいや。
(……なんだ、まぁいいやって)
でもなんか、まぁいいやって思っちゃったんだ。思っちゃったものは仕方ない。
補足させてもらうならば、生まれ変わった後の俺なら数秒もかからずこの元カレくんを行動不能にできる。一応元軍人だからね。けど、この時の俺はただの大学生で、なんならこんな風に人殴ったのなんか初めてで、拳も思った以上に痛くって、……だから殴り返されるのは当たり前だった。
俺に殴られてシンクで頭打って厨房の油ギトギトの床に座り込んだ元カレくんは、「てめぇ何ヒト殴ってんだよ」という実に正論をかざしながら同じように殴りかかってきた。
ただの大学生の俺は当然避けられないし、殴られて近くの壁に頭をぶつけて同じように油ギトギトの床に座り込む。
唯一違ったのは、騒ぎを聞きつけた他のバイト連中が集まってきてて、その中に彼女がいたことだ。そして彼女は元カレ君に猛烈な勢いでビンタをかました。
「私の友達に何してくれてんのよ!!!!!!」
「うるせえ!!」
元カレ君は彼女を殴ろうとする。きっと殴られて興奮状態になっちゃってた。アドレナリンとかでてる。俺もそうなってる。ドバドバ出てる。だから、俺は絶対に言っちゃいけないことを言ってしまう。思ってもないことを言ってしまう。
「てめぇには関係ねーぞ、引っ込んでろブス!」
俺はこの言葉を死ぬまで、比喩ではなく死ぬまで後悔していた。
誰に対しても容姿を揶揄する言葉は言ってはいけないと思うし、なんならそれは好きな子相手だったんだぞと思うけれど、口から出た言葉は回収できないし、そもそも俺はこの時まだ自分の気持ちに気付いていなかったのだ。バカだから。
でも唯一本気のところがあって、それは「てめーには関係ねーぞ」ってとこ。これは俺が勝手にムカついて個人的に腹たってやっちゃったことで、その感情の原因が例え彼女であったとしても、俺の行動に彼女が責任とか、そういうものを感じて欲しくない。それだけ言いたかったのに、なぜブスをつけた俺は。
とにかく俺は最低最悪な言葉を言いつつも、なんとか彼女を庇ってもう一発殴られて、でも思ってもない感じになったからか、手が痛かったからか、一発目みたいな衝撃はない。
すかさず俺は殴り返す。手は痛いけれど殴りきってやる! って気持ちで殴りつけて、元カレ君がまたシンクで頭をぶつける。ごうん、と音がする。「てめえ!!」って元カレ君は立ち上がるけど、そこで俺も元カレ君も数人のバイト連中に羽交い締めにされてもう動けない。
「……どういうことか説明してもらえる?」
マジギレしてる店長に見下ろされながら、俺はふうとため息をついた。とりあえずバイト2日目でクビは確定っぽかったから。俺ってこんなに堪え性がない人間だったかなぁ。
「やっほー」
彼女が驚く顔をして、俺はちょっと笑ってしまう。
彼女と、彼女の元カレのアルバイト先、そこに俺は応募して普通に受かった。飲食のバイトなんて常に人手不足だから、常に募集が出てるんだ。
初日は彼女とも元カレ君ともシフト被ってなくて、2日目に遭遇した。
「ここバイト代他より100円高いの知ってた?」
「え、あ、そーなんだ?」
きょとんと俺を見上げて納得しちゃう彼女を見て「あーそんなんだからすぐ騙されちゃうんじゃないの」とか思うけど口には出さない。代わりに笑って「いろいろ教えてね、センパイ」と言うと「任せて!」なんて笑うから、少しどきっとする。
ほんとに俺どうしちゃったんだろ。
わざわざ同じアルバイト先に潜り込んで、俺は元カレくんに何する気なんだろうね?
「でね、これの清掃はお店終わる時にするんだけど、」
彼女にビールサーバーの洗い方を教えてもらっているときに、背後から「よう」と軽薄な声がした。
振り向くと、写真で見たことのあるやつ、彼女の元カレ。
「あ、おはよう……ございます」
このバイト先では挨拶は昼夜問わず「おはようございます」だ。
「なにそれ、他人行儀じゃね?」
「あは、はぁ……」
目を伏せる彼女。馴れ馴れしい元カレ。
(ふうん)
俺は目を細めた。なるほどね。元カノ(しかも浮気相手)でも、なんか少し親しそうな男がいると気になるもんなのか。
腹立つな。
「……昨日から入りました、よろしくお願いします」
「……そう」
一応挨拶した俺を、元カレは軽く睨んで厨房に消えていった。
「ごめん、なんかあの人愛想ないね」
「お前が謝ることじゃなくね?」
「え、……あ、そっか」
「引きずんなよ」
あんなやつ、という一言は飲み込んだ。
俺の感情に彼女を巻き込むべきじゃない。すこし冷静になるべきだ、俺は。
こんなとこまで来て何を言ってるんだとは思うけど。
新人、という手書きの札を苗字の書かれた名札の上につけて俺は働く。俺は今日は厨房を教えてもらっていて、と言っても大したことはしない。今日はひたすらドリンク係。ビールサーバーで生ビールを作りまくる。
近くで元カレ君が友達と話しながら焼き鳥を焼いていた。いい匂いでちょっとお腹なんか空いてしまう。
「お前地元の銀行決まったんだって? おめでと」
「おうサンキュー。卒業しても遊ぼうな、ってまだまだ先だけどさ」
会話の内容的に四年生か。
(地元の地銀、ね)
「サヤカちゃんどーすんの?」
「しばらく遠恋かなぁ。けど結婚するつもりはあるよ」
「まーじかよ、ラブラブだな相変わらず」
「だろ? お互い学生最後の夏だしな、どっか旅行行こうと思って春くらいから金貯めてんだよな」
「いいな、どこ予定してんの」
「沖縄かグアム?」
「あーいーな」
「せっかくだからそれなりの旅行にしたいじゃん? ちょっとでも金浮かすために"トモダチ"のところに居候してたんだよ、食費とか光熱費とかさ」
「マジかよひでーな、っておい新人、ビール溢れてる」
「あ、さーせん」
俺はおざなりに謝ってビールを注ぎ直す。
(トモダチって、あいつのことじゃねーだろうな)
「でさ」
元カレくんは話を続ける。
「結局サヤカのために金貯めてんのバレて、キレて追い出された」
「あはは、バカでー。当たり前じゃん」
「でもさぁ、俺もそれなりに貢献してたのよ、そいつのために」
「は? 掃除とか?」
「や、キモチ良くしてやったりとか」
「え、……、女?」
「うん」
「ダメだろ、バッカじゃねーの浮気じゃん」
「サヤカにはバレてねーからセーフ」
「そーいうもんかねぇ、って新人! またビールこぼれてんぞ」
「あ、さーせん」
俺はわざとらしくビールを流しに捨てた。ジョッキを叩きつけてやろうかと思った。なんとか耐える。
(わざわざ女だって仄めかしたのは、俺に対する当てつけだ)
アイツと親しげにしてたのが気にくわないみたいだったからな、と思う。
(浮気相手のセカンド扱いのくせに、いざ持ってかれそうになるともったいなくなるんか)
理解できないが、……なんでアイツこんなんに引っかかったんだろう。バカなんだろうか?
俺は結構本気で怒っている。何に? この元カレ君にだろうか? なぜ? アイツのために怒ってやる義理なんかないはずなのに。
「つか大丈夫なんか、バレてなくてもバラされるとかないの、その浮気相手から」
「えー? ないない」
元カレくんは焼き鳥をひっくり返しながら笑った。
「あいつ、すっげーイイコちゃんだもん」
「イイコちゃん~?」
「そ、ムカつくくらい。だってオレに本命いるの分かった瞬間の第一声が"カノジョに申し訳ないと思わないの!?"だぜ」
「うわぁいい子じゃん普通に、お前よくそんな子騙せたな」
「んー、そ? なんかそこそこ可愛かったし、サッパリしてそうで後腐れなさそうだったから声かけたらさ、案外チョロくて」
「オイ」
俺は気がついたら元カレくんの胸ぐらを掴み上げていた。
「それ以上アイツを侮辱してみろ、タダじゃ済まさねーぞ」
「はぁ?」
元カレくんは睨み返す。
「どーするつもりだよ、え? あ、分かった」
元カレ君は挑発するように笑う。
「お前アイツのこと好きなんだろ、ハイハイハイ、オレのお下がりでよければどーぞー? 結構イイよ? あいつのカラダ」
「……どーするって」
俺は笑って、親切にも答えてやる。実演付きで。
「こおすんだよ」
俺は右手で思いっきり元カレ君の頬を殴った。
(あーやっちゃった)
好きでもなんでもない(はず)のただの友達のために、人を殴ってしまった。警察沙汰だろうか。まぁいいや。
(……なんだ、まぁいいやって)
でもなんか、まぁいいやって思っちゃったんだ。思っちゃったものは仕方ない。
補足させてもらうならば、生まれ変わった後の俺なら数秒もかからずこの元カレくんを行動不能にできる。一応元軍人だからね。けど、この時の俺はただの大学生で、なんならこんな風に人殴ったのなんか初めてで、拳も思った以上に痛くって、……だから殴り返されるのは当たり前だった。
俺に殴られてシンクで頭打って厨房の油ギトギトの床に座り込んだ元カレくんは、「てめぇ何ヒト殴ってんだよ」という実に正論をかざしながら同じように殴りかかってきた。
ただの大学生の俺は当然避けられないし、殴られて近くの壁に頭をぶつけて同じように油ギトギトの床に座り込む。
唯一違ったのは、騒ぎを聞きつけた他のバイト連中が集まってきてて、その中に彼女がいたことだ。そして彼女は元カレ君に猛烈な勢いでビンタをかました。
「私の友達に何してくれてんのよ!!!!!!」
「うるせえ!!」
元カレ君は彼女を殴ろうとする。きっと殴られて興奮状態になっちゃってた。アドレナリンとかでてる。俺もそうなってる。ドバドバ出てる。だから、俺は絶対に言っちゃいけないことを言ってしまう。思ってもないことを言ってしまう。
「てめぇには関係ねーぞ、引っ込んでろブス!」
俺はこの言葉を死ぬまで、比喩ではなく死ぬまで後悔していた。
誰に対しても容姿を揶揄する言葉は言ってはいけないと思うし、なんならそれは好きな子相手だったんだぞと思うけれど、口から出た言葉は回収できないし、そもそも俺はこの時まだ自分の気持ちに気付いていなかったのだ。バカだから。
でも唯一本気のところがあって、それは「てめーには関係ねーぞ」ってとこ。これは俺が勝手にムカついて個人的に腹たってやっちゃったことで、その感情の原因が例え彼女であったとしても、俺の行動に彼女が責任とか、そういうものを感じて欲しくない。それだけ言いたかったのに、なぜブスをつけた俺は。
とにかく俺は最低最悪な言葉を言いつつも、なんとか彼女を庇ってもう一発殴られて、でも思ってもない感じになったからか、手が痛かったからか、一発目みたいな衝撃はない。
すかさず俺は殴り返す。手は痛いけれど殴りきってやる! って気持ちで殴りつけて、元カレ君がまたシンクで頭をぶつける。ごうん、と音がする。「てめえ!!」って元カレ君は立ち上がるけど、そこで俺も元カレ君も数人のバイト連中に羽交い締めにされてもう動けない。
「……どういうことか説明してもらえる?」
マジギレしてる店長に見下ろされながら、俺はふうとため息をついた。とりあえずバイト2日目でクビは確定っぽかったから。俺ってこんなに堪え性がない人間だったかなぁ。
10
あなたにおすすめの小説
傷物令嬢は魔法使いの力を借りて婚約者を幸せにしたい
棗
恋愛
ローゼライト=シーラデンの額には傷がある。幼い頃、幼馴染のラルスに負わされた傷で責任を取る為に婚約が結ばれた。
しかしローゼライトは知っている。ラルスには他に愛する人がいると。この婚約はローゼライトの額に傷を負わせてしまったが為の婚約で、ラルスの気持ちが自分にはないと。
そこで、子供の時から交流のある魔法使いダヴィデにラルスとの婚約解消をしたいと依頼をするのであった。
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
彼女が高級娼婦と呼ばれる理由~元悪役令嬢の戦慄の日々~
プラネットプラント
恋愛
婚約者である王子の恋人をいじめたと婚約破棄され、実家から縁を切られたライラは娼館で暮らすことになる。だが、訪れる人々のせいでライラは怯えていた。
※完結済。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍発売中
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる