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分岐・鹿王院樹
中学編エピローグ
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当初「利用されていただけ」と思われていた石宮さんだけど、実のところ女子中学生の誘拐にかなり深く関わってたみたいで、警察に連れていかれたまま、どうなったかよく分からない。
「あの子が誘い出してたの?」
千晶ちゃんの入院してる病院、その一室で、私はお見舞いのリンゴを剥きつつ、言った。
「うーん、えっとね。……あ、うさぎ」
「お見舞いといえばこれでしょ」
お皿にうさぎ型に剥いたリンゴを並べる。
「いただきます」
千晶ちゃんは上品にリンゴを口にする。
「美味し」
「でしょ、宮城のね、亘理のりんご。蜜がすごくて……は、いいんだけど、まさか石宮さんが主犯?」
あの子、そこまで悪辣なことは考えられそうにないんだけど……。
なんて思っていると、千晶ちゃんはフルフルと首を振った。
「結局は利用されてただけ、なんだけど。ただ、あの子が他の子たちを誘い出してたみたいなの。SNSのメッセージとかでね」
"あなたは特別に選ばれています"
そんな風なメッセージ性をこめた、甘い文言で(もちろんそれは"教団"の人たちが考えた文章だったらしいけど)。
一見すればただの中学生同士のやりとりに見えるメッセージのせいで(石宮さんはこまめにアカウントも変えていた)教団と行方不明との関連に気づかれるのが遅れた、とのことだった。
「でも、みんな無事でよかったね」
「精神的には、どうか分からないけど」
千晶ちゃんは少し遠い目をする。
「そういえば、なんであの人たち、私まで攫おうとしたのかな」
「多分わたしのせい……わたしが、華ちゃんに色々話していると思われたんじゃないかな。わたし攫ったのも、華ちゃん攫おうとしたのも、口封じのためだから」
「えっ」
私は血の気が引くのを感じた。
「口封じ……!? 千晶ちゃん、こ、殺されなくて良かった、ほんと」
「不思議だよね、すぐ殺せば良かったのに」
「こ、怖いこと言わないで……」
私がひゃあ、と千晶ちゃんを見つめた時、コンコン、とノックが響いた。
「はい?」
「ちあきちゃーん」
がらり、とドアを開いたのはひよりちゃん。
「調子どう?」
「あ、ひよりちゃん」
ひよりちゃんはドーナツの箱と花束を持っている。
「あ、思ったより顔色良かった」
「そもそも入院の必要ないと思うのよねー……」
千晶ちゃんは苦笑した。真さんの大騒ぎで結構無理やり入院させられたからなー……。
「どーぞ、ドーナツ。華ちゃんのぶんもあるよっ」
「ありがと! うわこれ、並ばなかった?」
「今日はそんなにだったよ」
有名店のドーナツ! 遠慮なくご相伴にあずかっちゃう。えへへ。
「あ、あのさ」
ひよりちゃんは、少し目をキョロキョロさせてそわそわしだす。
「今日、真さんって来るのかなぁ?」
「えーっと」
「あ、違うの」
ひよりちゃんはぶんぶん、と手を振った。
「わたし振られたの」
私たちは固まって、それから目を見合わせた。
「ええええええ!?」
「い、いつの間に!?」
「てか、え!? 真さんに!?」
「もー、ほかに誰がいるの~」
ほんの少し、ひよりちゃんは目を伏せて笑った。
「あのね、……本気で好きになりそうな人がいるから、女遊びやめるって」
千晶ちゃんが「ぎゃあ」って顔でわたしを見て、私はぶんぶんと首を振った。なにそれ知らない。きっと別の人! だといいなぁっ! ていうか、きっとそう!
「というわけで、会っちゃうと気まずいのです」
「あ、うん……えっと、多分もう少しで来るかな」
「あー、じゃあやっぱ早めに帰るね、ごめんねお見舞い一瞬でっ」
ひよりちゃんはサッと立ち上がって手を振った。
「じゃあ、……あ、初詣いける?」
「うん、そこまでには退院してるはず」
「おけ! 無理はしないでほしいけど」
「ありがと」
「じゃーねー!」
元気に手を振って、ひよりちゃんは部屋を出て行った。
「い、いつの間にって感じなんだけど……」
「クリスマスイブだもんね、明日」
クリスマス目前だもの。告白もしたくなる、よねぇ。
「あーあ、イブだってのに入院かぁ」
「明日も来るよ、私」
「いいよ」
千晶ちゃんは悪戯っぽく、笑った。
「樹くんとラブラブデートなんじゃないの?」
「ら、ラブラブて」
私は一瞬赤くなって、それから両頬を軽く叩いた。ぺちん。
「え、どしたの」
「んーん、なんでも」
だって樹くんとの関係は、きっと期間限定だから。
いつか、樹くんに本当に好きな人ができた時、「悪役令嬢」みたいにならないで、きちんと気持ちよくお別れできるように、私は時々こうやって気合を入れ直しているのだ。えい、って。
(時々辛くなるけど)
でも、それ以上に私は幸せだから。
「今」を樹くんと一緒に過ごすことができるのが、とても幸せだから。
「デートなんかしないよ。敦子さん帰国するし、その準備」
「えー、そうなんだ。でも敦子さん帰ってくるの、楽しみだね?」
「うん」
何から話そう。何から話を聞こう?
(私、恋をしてるの)
切ないけど、幸せな恋。
そんな話は、聞いてくれるかな。
「あのさ」
「ん?」
千晶ちゃんがスマホを握って、少し困った顔をしている。
「ち、中学生くらいの男の子って、何もらったら嬉しいんだろう?」
「……んっ?」
私は千晶ちゃんのスマホを覗き込む。
通販サイトのそれは、スポーツ系のショップだった。タオルとか、カバンとか。
「……誰宛て?」
「あの、……橋崎くん」
「えっと、千晶ちゃん助けてくれたあの子だよね」
表参道のカフェで石宮さんを「回収」して、教団では千晶ちゃんを助けてくれた男の子。
千晶ちゃんが"悪役令嬢"なゲーム"サムシングブルー"の攻略対象、だったらしい。道理でイケメン……。
(イケメン?)
「ん? もしや千晶ちゃん?」
「や、助けて、くれたし、お礼っ!? それ以上の意味はないよっ」
「素直になりなよー」
うふふ、なんて言ってからかってると、コンコン、とまたもやノックの音が。
「あ、お兄様かな。どうぞ?」
千晶ちゃんがそう言うと、入ってきたのは噂をすれば影、というか。
「あ、うっす。大丈夫っすか?」
「はははは橋崎くん」
「……、こないだも聞いたけど、なんで俺のこと?」
「あ、えっと、そのー、あ、空手! 空手の試合観に行って」
「え、そうなんすか?」
「黒田くんの試合で」
「あ、マジっすか! 黒田の友達! ……黒田にも謝んなきゃっす。ほんと、俺の幼馴染が迷惑おかけしました」
深々と頭を下げる橋崎くん。
「は、橋崎くん。あそこでも言ったけど、橋崎くんが謝る必要性はないんだから」
「そうは言うっすけど」
「あの……あの子と、付き合ってる、とか?」
それなら分かるんだけど、と小さく千晶ちゃん。その言葉を、橋崎くんは大きく手を振って否定した。
「んなワケないっす! ほんと、ただの幼馴染っていうか、元々近所なだけで……ただ、昔なんか俺がしでかしたらしくて、そのせいで親が俺がアイツから目を離したり、アイツが何かしでかしたりするとイイカオしないんすよ」
「え、……大変、だね?」
「や、でも……、今回はさすがに俺の親もアイツ見限ったっつーか……」
大きく報道されたし、石宮さんのご両親は肩身がせまいだろうなぁと思う。ご近所の人にはそういうのって、バレるもんね。匿名報道でも、気づいたら噂になってたりする。
「でも俺、……ほんとに恋愛感情とかは一切ないんすけど。アホみたいっすけど、親みたいに見限るみたいなんは、できねーんす」
情みたいなもんっすかね、と苦笑いする橋崎くんに、千晶ちゃんは言う。
「いいと思う」
「え?」
「誰か1人でも、そんな人がいてくれたら、あの子もやり直せると思う」
「……そっすかね」
「うん。何かあれば言って。手伝うよ」
「え。そんな、これ以上ご迷惑は」
「いいの」
千晶ちゃんは微笑んで首を傾げた。
橋崎くんは息を飲んで、赤くなる。
(おやおや?)
すっかり蚊帳の外だけど、私は少しにやりとしてしまう。これって、これって?
(これってどうなんでしょ?)
私はにんまりと笑う。
初詣のお願いは、恋愛成就なのかな、千晶ちゃんは?
そんなことを考えながら、私は自分で剥いたリンゴのウサギさんをもりもり食べる。
(あ、プレゼント買いに行かなきゃ)
クリスマスデートはないけれど。
でも、クリスマスパーティはしようね、って樹くんと約束したのでした。
「あの子が誘い出してたの?」
千晶ちゃんの入院してる病院、その一室で、私はお見舞いのリンゴを剥きつつ、言った。
「うーん、えっとね。……あ、うさぎ」
「お見舞いといえばこれでしょ」
お皿にうさぎ型に剥いたリンゴを並べる。
「いただきます」
千晶ちゃんは上品にリンゴを口にする。
「美味し」
「でしょ、宮城のね、亘理のりんご。蜜がすごくて……は、いいんだけど、まさか石宮さんが主犯?」
あの子、そこまで悪辣なことは考えられそうにないんだけど……。
なんて思っていると、千晶ちゃんはフルフルと首を振った。
「結局は利用されてただけ、なんだけど。ただ、あの子が他の子たちを誘い出してたみたいなの。SNSのメッセージとかでね」
"あなたは特別に選ばれています"
そんな風なメッセージ性をこめた、甘い文言で(もちろんそれは"教団"の人たちが考えた文章だったらしいけど)。
一見すればただの中学生同士のやりとりに見えるメッセージのせいで(石宮さんはこまめにアカウントも変えていた)教団と行方不明との関連に気づかれるのが遅れた、とのことだった。
「でも、みんな無事でよかったね」
「精神的には、どうか分からないけど」
千晶ちゃんは少し遠い目をする。
「そういえば、なんであの人たち、私まで攫おうとしたのかな」
「多分わたしのせい……わたしが、華ちゃんに色々話していると思われたんじゃないかな。わたし攫ったのも、華ちゃん攫おうとしたのも、口封じのためだから」
「えっ」
私は血の気が引くのを感じた。
「口封じ……!? 千晶ちゃん、こ、殺されなくて良かった、ほんと」
「不思議だよね、すぐ殺せば良かったのに」
「こ、怖いこと言わないで……」
私がひゃあ、と千晶ちゃんを見つめた時、コンコン、とノックが響いた。
「はい?」
「ちあきちゃーん」
がらり、とドアを開いたのはひよりちゃん。
「調子どう?」
「あ、ひよりちゃん」
ひよりちゃんはドーナツの箱と花束を持っている。
「あ、思ったより顔色良かった」
「そもそも入院の必要ないと思うのよねー……」
千晶ちゃんは苦笑した。真さんの大騒ぎで結構無理やり入院させられたからなー……。
「どーぞ、ドーナツ。華ちゃんのぶんもあるよっ」
「ありがと! うわこれ、並ばなかった?」
「今日はそんなにだったよ」
有名店のドーナツ! 遠慮なくご相伴にあずかっちゃう。えへへ。
「あ、あのさ」
ひよりちゃんは、少し目をキョロキョロさせてそわそわしだす。
「今日、真さんって来るのかなぁ?」
「えーっと」
「あ、違うの」
ひよりちゃんはぶんぶん、と手を振った。
「わたし振られたの」
私たちは固まって、それから目を見合わせた。
「ええええええ!?」
「い、いつの間に!?」
「てか、え!? 真さんに!?」
「もー、ほかに誰がいるの~」
ほんの少し、ひよりちゃんは目を伏せて笑った。
「あのね、……本気で好きになりそうな人がいるから、女遊びやめるって」
千晶ちゃんが「ぎゃあ」って顔でわたしを見て、私はぶんぶんと首を振った。なにそれ知らない。きっと別の人! だといいなぁっ! ていうか、きっとそう!
「というわけで、会っちゃうと気まずいのです」
「あ、うん……えっと、多分もう少しで来るかな」
「あー、じゃあやっぱ早めに帰るね、ごめんねお見舞い一瞬でっ」
ひよりちゃんはサッと立ち上がって手を振った。
「じゃあ、……あ、初詣いける?」
「うん、そこまでには退院してるはず」
「おけ! 無理はしないでほしいけど」
「ありがと」
「じゃーねー!」
元気に手を振って、ひよりちゃんは部屋を出て行った。
「い、いつの間にって感じなんだけど……」
「クリスマスイブだもんね、明日」
クリスマス目前だもの。告白もしたくなる、よねぇ。
「あーあ、イブだってのに入院かぁ」
「明日も来るよ、私」
「いいよ」
千晶ちゃんは悪戯っぽく、笑った。
「樹くんとラブラブデートなんじゃないの?」
「ら、ラブラブて」
私は一瞬赤くなって、それから両頬を軽く叩いた。ぺちん。
「え、どしたの」
「んーん、なんでも」
だって樹くんとの関係は、きっと期間限定だから。
いつか、樹くんに本当に好きな人ができた時、「悪役令嬢」みたいにならないで、きちんと気持ちよくお別れできるように、私は時々こうやって気合を入れ直しているのだ。えい、って。
(時々辛くなるけど)
でも、それ以上に私は幸せだから。
「今」を樹くんと一緒に過ごすことができるのが、とても幸せだから。
「デートなんかしないよ。敦子さん帰国するし、その準備」
「えー、そうなんだ。でも敦子さん帰ってくるの、楽しみだね?」
「うん」
何から話そう。何から話を聞こう?
(私、恋をしてるの)
切ないけど、幸せな恋。
そんな話は、聞いてくれるかな。
「あのさ」
「ん?」
千晶ちゃんがスマホを握って、少し困った顔をしている。
「ち、中学生くらいの男の子って、何もらったら嬉しいんだろう?」
「……んっ?」
私は千晶ちゃんのスマホを覗き込む。
通販サイトのそれは、スポーツ系のショップだった。タオルとか、カバンとか。
「……誰宛て?」
「あの、……橋崎くん」
「えっと、千晶ちゃん助けてくれたあの子だよね」
表参道のカフェで石宮さんを「回収」して、教団では千晶ちゃんを助けてくれた男の子。
千晶ちゃんが"悪役令嬢"なゲーム"サムシングブルー"の攻略対象、だったらしい。道理でイケメン……。
(イケメン?)
「ん? もしや千晶ちゃん?」
「や、助けて、くれたし、お礼っ!? それ以上の意味はないよっ」
「素直になりなよー」
うふふ、なんて言ってからかってると、コンコン、とまたもやノックの音が。
「あ、お兄様かな。どうぞ?」
千晶ちゃんがそう言うと、入ってきたのは噂をすれば影、というか。
「あ、うっす。大丈夫っすか?」
「はははは橋崎くん」
「……、こないだも聞いたけど、なんで俺のこと?」
「あ、えっと、そのー、あ、空手! 空手の試合観に行って」
「え、そうなんすか?」
「黒田くんの試合で」
「あ、マジっすか! 黒田の友達! ……黒田にも謝んなきゃっす。ほんと、俺の幼馴染が迷惑おかけしました」
深々と頭を下げる橋崎くん。
「は、橋崎くん。あそこでも言ったけど、橋崎くんが謝る必要性はないんだから」
「そうは言うっすけど」
「あの……あの子と、付き合ってる、とか?」
それなら分かるんだけど、と小さく千晶ちゃん。その言葉を、橋崎くんは大きく手を振って否定した。
「んなワケないっす! ほんと、ただの幼馴染っていうか、元々近所なだけで……ただ、昔なんか俺がしでかしたらしくて、そのせいで親が俺がアイツから目を離したり、アイツが何かしでかしたりするとイイカオしないんすよ」
「え、……大変、だね?」
「や、でも……、今回はさすがに俺の親もアイツ見限ったっつーか……」
大きく報道されたし、石宮さんのご両親は肩身がせまいだろうなぁと思う。ご近所の人にはそういうのって、バレるもんね。匿名報道でも、気づいたら噂になってたりする。
「でも俺、……ほんとに恋愛感情とかは一切ないんすけど。アホみたいっすけど、親みたいに見限るみたいなんは、できねーんす」
情みたいなもんっすかね、と苦笑いする橋崎くんに、千晶ちゃんは言う。
「いいと思う」
「え?」
「誰か1人でも、そんな人がいてくれたら、あの子もやり直せると思う」
「……そっすかね」
「うん。何かあれば言って。手伝うよ」
「え。そんな、これ以上ご迷惑は」
「いいの」
千晶ちゃんは微笑んで首を傾げた。
橋崎くんは息を飲んで、赤くなる。
(おやおや?)
すっかり蚊帳の外だけど、私は少しにやりとしてしまう。これって、これって?
(これってどうなんでしょ?)
私はにんまりと笑う。
初詣のお願いは、恋愛成就なのかな、千晶ちゃんは?
そんなことを考えながら、私は自分で剥いたリンゴのウサギさんをもりもり食べる。
(あ、プレゼント買いに行かなきゃ)
クリスマスデートはないけれど。
でも、クリスマスパーティはしようね、って樹くんと約束したのでした。
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