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参上! 花筏ノ巫女編
VSスカルハンター班
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時間はほんの少し前に遡る。澄男たちと別れた御玲たちは、シャルとナージを南支部に待機するよう命じた後、特に警戒する様子もなく堂々と魔生物だらけの森の中を闊歩していた。まるで軽く山登りのピクニックに行くような感覚である。
ブルーも眠たそうに頭に手を回して歩いており、澄連の存在も相まって、非常に呑気な一団と化していた。
「本当に警戒とかしなくていいんですか……?」
「だいじょーぶだいじょーぶ。むーちゃんがいたらがいこついがいよってこねーから」
欠伸をしながら、黒百足に前を歩かせるブルー。それを尻目に頭に抱きついたカエル総隊長が、黒百足を見据えた。
「いやぁー、良かったっすね。この百足がいれば索敵も乱入もぜーんぶこなせる」
「まったくだな。敵対した場合は非常に面倒だというのに、不思議なものだ」
「なぁ? ホント、不思議なもんですわ」
人の頭の上で騒がれると鬱陶しい。さっさと降りて欲しいなと思いながらも、確かに周囲には自分たち以外の気配が全くないことに気づいた。
静かすぎると言っても過言ではないくらい、辺りは木々の間を吹き抜ける風の音しかしない。鳥の囀りすら聞こえず、森の中は穏やかな静寂に包まれていた。
「むーちゃんがいるせーで、やせーどーぶつもよってこねーんだ。むーちゃんまじかーすとじょーいのよーきゃすぎて、そこらのざこはそそくさとにげちまう」
「自然界の上位種だから、ですか。それにしても凄まじい効果ですね。虫すら寄ってこないなんて」
「百足が虫除け」
「なづけてムカデノーマット」
「それは草。移動式だからクッソ便利すぎ謙信」
頭の上の蛙と後ろのロン毛が騒がしい。辺りに敵がいないから警戒する必要がないとはいえ、騒ぎすぎである。南支部で皆の帰りを待つオッサンたちを何かあったときに守れるよう、防衛戦力として待機させたシャルやナージも連れて来ていたら、もっとうるさかったと考えると気が滅入る思いである。
「きた。にじのほーこー、すかるはんたー」
あまりにやかましいのでカエルを下に降ろすと、ブルーが物陰に隠れたので、同時にすばやく身を隠す。
今回のような任務にも対応できるようにするため、あらかじめ探知系魔法の技能球をいくらか分家派から注文していた。
使い方は粗方把握しているし、念のため弥平にも教えてもらったので準備は万全。早速``探査``を行使し、スカルハンターの所在と詳細を把握する。
「それで、どのように攻めます?」
「むーちゃんがおとり。そのあいだにおめーらが」
「あ。忘れてた」
唐突にカエルがまた頭の上に乗っかってくる。正直一々頭の上に乗るのはやめて欲しいのだが、今は敵の前。あまり騒ぐと気配や物音でこちらの位置がバレてしまう。
不快感を覚えながらも、カエルの話を黙って聞くことにした。
「オレら、属性特攻できる奴いなくないすか。御玲さんは氷、オレは水、ミキティウスは雷」
ちょっと何を言っているのか分からなくて、言葉の意味を理解するのに数秒かかった。
何故そんな今更なことを、今になって言うのか。もっと早い段階で、言う機会はいくらでもあったはずだ。
確かにレク・ホーランが「スケルトンは光と火以外は効かない」と言っていた。それを忘れていたわけではない。
今回の戦いではアタッカーになり得ないと判断し、技能球を利用した索敵役に徹するつもりだった。黒百足が囮役になるのも粗方予想通り。さっきの問いかけは、自分の予想に齟齬がないかを確認する社交辞令のようなものでしかない。
結局のところ、メインアタッカーはカエルとミキティウスの二匹だったのだ。彼らに戦闘からトドメまで、全てやらせるのが本来の予定だった。しかしここで、二匹が役に立たない可能性が浮上してきてしまった。背に冷たい汗が滲む。
「あー、そういや光属性ってシャルじゃなかったっけ。なんでアイツ連れてこなかっだだだだだだ、いだだだだだ!! ちょ、御玲さん髪!! 髪ちぎれる!!」
堪忍袋の尾が切れた。いや堪忍袋が粉々に砕け散ったと言ってもいい。ここにきて、獲物を目前にしての爆弾発言である。
いつどんなときでも、たとえ主人がアホで間抜けなことを突然口走ろうとも理性的な自信があったのだが、これには流石に耐えがたいものがあった。
「あーなーたーねぇ……? なんでそれ、もっと早く言わないのかしら? ふざけてるの? それとも舐めてるの?」
「い、いいいえ!! そ、そそそんなことないです!! いやー、普通に思い浮かばなかっただけででででででえええ!!」
「カエル、あなたも知ってたの?」
ミキティウスの頭を鷲掴んで引っ張りながら、一人もじもじして挙動不審のカエルを睨む。
目を逸らすカエル。それはもはや、地上から鷹に目をつけられて運命が決してしまった蛙の如く。
「殺す!!」
「ぶるおおおおおあああああああ!! 顔が捥げる千切れる砕けるうううううう!!」
とりあえず顔面を重点的に潰す。ぐちゃ、とまるでスライムのようにカエルの顔面が潰れ、目玉が飛び出しグロテスクな状況になるがお構いなし。ミキティウスの頭部にグチャリと押さえつけ、適当な場所に投げ捨てた。
「次舐めた真似したら冷凍庫にブチこんで釜茹でにして山に捨てるから。覚えといて」
「ふぁい……」
「す、すんはへん……」
一通りボコし終え、改めてブルーに振り向いた。作戦の方針変更をしなければならないのは明白だからだ。
「チッ……やくにたたねーやつらだな……」
この惨状に、ブルーもため息を吐く。彼らを見つめる視線は、呆れと侮蔑に塗れていた。
「こーなったらしゃーねー。しょーじきいやだけど、むーちゃんにあたっかーさせるしかねーな」
「できるんですか?」
「むーちゃんむぞくせーもあつかえっから。べつにぞくせいにたよるひつよーねーし」
「なるほど。彼らは耐久力、耐性ともに化け物レベルですので、囮も務まるかと」
「そーじゃねーとただのだべるぬいぐるみでしかねーし、まじじゃまだろ」
「ですよねー。ホント、ここぞってときに役に立たないのなら、何のために生きてるのやら」
「そ、そこまでいう……?」
「ひどくない……?」
顔が潰れ、地面にぶっ倒れたままの二匹に辛辣な言葉を浴びせる二人の少女たち。敵はまだ、こちらに気づいていない。その間に準備を整える。
スカルハンターはスケルトンの亜種。スケルトンと同様に物理主体の個体だが、その身体能力は敏捷と回避に秀でている。
スカルハンターはとにかくすばやい。生半可な請負人では、攻撃を当てることすらおろか、その動きを目で追うことすらできない。森の茂みの中を巧みに移動し、手に持っている闇のボウガンで遠距離から狙撃してくる。
狙撃の腕だが、もはや異常の一言に尽きる。装備はボウガンだというのに、最大二キロメトからヘッドショットを確実に決めてくる化け物じみた腕前である。大概の存在は、ハンターの位置が分からないまま即死させられるという結末を辿ることになる。
相手の索敵範囲外から確実にヘッドショットを決め、獲物の息の根を一瞬で刈り取るそのバトルスタイルから、請負機関によって``スカルハンター``と名付けられた、スケルトン亜種の中でも一際悪名名高いスケルトンである。
その脅威度は、複数種のスケルトンを召喚できるスカルサモナーに迫る。作戦会議のときにブルーが面倒くさがったのも、シンプルに厄介すぎるスケルトンだったからに他ならない。
「いいかメイド。いちバレしたらあーしらはおわりだ。てめーはぜってーさくてきをおこたるんじゃねーぞ」
「分かってます」
「きぃひきしめろよ? ゆだんしたらしぬとおもえ」
「は、はい」
ブルーの、少女とは思えないほど低い声音に少し気圧される。
水守家の厳しい修行に耐え抜いたからこそ言えることだが、こちらも戦いのプロだ。相手が人間だったなら、徒党を組まれようが、相手が大国の軍隊だろうが負けはしない。必要とあらば、その大軍を一人で相手取る胆力も持ち合わせている自信もある。
だが、ブルーからはその大軍よりも鬼気迫る気迫を纏っていた。いつもは怠惰を絵に描いたように、だらしなく瞼をポンチョで拭き取るような少女だが、その態度から確信する。
本部の請負人すら交戦を避ける強大なスカルハンター。そんな化け物にも臆する様子は欠片も感じられない。
「よし、まずはぬいぐるみ。てめーらからだ。いけ!」
囮役はむーちゃんからカエルたちに交代。今回彼らは囮以外になんの役にも立たないため、どれだけ気を引き続けられるかが鍵になる。
作戦が決行される。同時に、むーちゃんもまた森の闇の中へ消えていった。
スカルハンターの視野は広い。他のスケルトンたちにはない固有能力を二種類保有しているからだ。それこそが``敵感知``と``罠感知``である。
スケルトン系魔生物は身体能力こそ破格である反面、知能は他の魔生物と変わらない。魔生物は一度敵対した相手に対して、直線距離で襲いかかる共通性質を持つため、戦い慣れた者ならば大概トラップや地形でハメ殺しにしてしまう。
魔生物の肉体能力の方が圧倒的に高いのだから、真正面から戦うこと自体、本来ならば自殺行為に等しいのだ。
スケルトン系魔生物も例に漏れず、落下式トラップや地形ハメが若干ながら有効な魔生物でもあるのだが、スカルハンターとスケルトン・アークには、魔生物討伐におけるセオリーは一切通用しない。
スカルハンターは自分の気配察知範囲とは別に、固有能力``敵感知``による独自の索敵範囲を持ち、自分を中心とする半径二キロメトの球形範囲内にいる全ての敵性生物の正確な位置を把握可能である。スカルハンターの遠距離狙撃が的確無比なのも、この固有能力による恩恵が非常に大きい。
そして固有能力``罠感知``により、自分の身動きがとれなくなるトラップと、自分が嵌って動けなくなる地形を事前に予測可能なため、人の力では動きを封じることができない。
遠距離を得意とするスケルトンでもあり、地形やトラップなどでマウントも取れない。戦うのならば純粋にタイマンで打ち勝つ必要があり、本部の請負人すら討伐任務を避けるのも、無理はない話であった。
沼の中に隠れていたスカルハンターが動き出す。陸に上がり、辺りを見渡し始めた。
``敵感知``の索敵範囲に何者かが引っかかったのだ。スカルハンターはすばやく木々をよじ登り、霊力でボウガンを練成する。
スカルハンターには二匹の生命反応が如実に映し出されていた。距離にして約数百メトの範囲内。ヘッドショットを決めるには、容易な距離だ。
スカルハンターは本能的にヘッドショットを決められる。魔生物ゆえに、一つ一つの動作に集中力など必要ない。全ての動作は生存本能によって保証されている。本能に干渉されるような現実離れした真似でもされない限り、失敗する余地はない。全ては機械的に成功するのだ。
しかし。成功させてなお、その生命反応が消えることはなかった。
生命反応が消えない限り、敵に一定距離接敵されない限り、スカルハンターは同じ動作をし続ける。魔生物は本能だけの生き物であり、思考しない。問題解決に際し、方針転換して別の方法を試すといったことは行わないのだ。本能に刻まれた動作を、成功するまで反復し続ける。
スカルハンターは、``敵感知``に現れた二体の生命体に、完全に釘付けとなってしまった。だからこそというべきか。真横から迫っている、光の柱に気づかなかった。
「にんむかんりょー」
ハンター狩りは一瞬で終わった。どうなったかは、詳しい説明も要らないくらい簡単である。
カエル、ミキティウスが、スカルハンターから数百メト離れたところで挑発して注意をひいている間、黒百足がエーテルレーザーなる霊力由来の破壊光線で反撃の隙も与えず消滅させたのである。
スカルハンターは敏捷と回避こそ高いが、そのかわり防御力が全体的に低い。特に魔法防御力は全スケルトン中最弱を誇るため、黒百足のエーテルレーザーが、十分に通用したというわけである。
「でもこれなら、別に私たちがアタッカーでなくとも良かったのでは……?」
不満げにブルーを見つめた。
最初は黒百足が囮、その隙にアタッカーとして自分、カエル、ミキティウスが袋叩きにするという作戦だった。しかし、いま見る限り、黒百足がほぼ単独で仕留めてしまった。
ならば最初から黒百足だけでよかったのではと思ったが、ブルーは顔中に汗を滲ませながら首を左右に振った。
「あ、あーしだってまさかここまでとはおもわなかったんだよー! むーちゃんってきほん、ほんきださねーし……」
「……嘘ですね。本当のことを言ってください」
「う、うそ!? いやいや、オレがそんなめんどーなことするわけ……」
「黒百足が本気を出さないからといって、使役者のあなたが実力を把握していないとは思えません。第一、十分通用するという確信があったからこそ、作戦を迷わず変更したのでは?」
ブルーの態度が何か変だ。確かに今の気温は三十五度、湿度も森の中ゆえに存外に高いし、汗だくな状況ではある。自分は熱中症にならないようにこまめに水分補給および冷たいタオルを首元に巻いているが、それでもブルーの汗の量は尋常ではない。
ジト目で見つめること数分。ブルーは目を逸らし続けていたが、居た堪れない空気に耐え切れず観念したのか、深いため息を吐いて降参と言わんばかりに両手を上げた。
「むーちゃんだけにまかせるの、ほんとはきんしされてんだ。バレたらレクにどやさられるし、さいあくげんぽーされるかもしんねーし……」
その後もブルーの説明という名の言い訳は続く。
黒百足は、魔生物の中でも規格外の存在。他のあらゆる生物からも敵対されない、自然界の圧倒的上位者である。
彼女が言うには、彼女のためを思って自分の中の生物的な欲望をいくらか抑えている節があるらしく、ブルーも黒百足を一匹だけにさせると何をしてしまうのかは予想できないらしい。
かつてブルーは討伐任務の消化を面倒くさがり、代理として黒百足を単体で任務に派遣させたことがあった。
しかし何故か一週間経っても帰ってこず、流石におかしいと思い始めた頃。本部から南ヘルリオン山脈付近で未知の巨大昆虫型魔生物が出現したと、あわやフェーズS討伐任務発令寸前の事態になったのだ。
一週間、黒百足が何をしていたかというと討伐対象となっていた魔生物のみならず、周囲の魔生物や野生動物を食欲の赴くまま食い荒らし続けていたらしい。いつもブルーの前では抑えていただけあって、抑圧していた分が一気に噴き出しちゃったそうな。
レクの力添えと説得もあり、使役者の管理不行き届きという名目で事は収まったが、しばらくお騒がせ使役者と周囲から白い目で見られた挙句、本部から請負証停止処分をくらって食い扶持を失ってしまい、停止処分期間が終わるまでレクの施しを受けていた時期があったという。
「レクがいなきゃ、またむーちゃんとませーぶつのなまにくせーかつさせられてただろーな……」
何故か遠い目をするブルー。
魔生物の生肉生活。聞く限りロクな食生活ではないのは明らかだ。聞いても足しにならなさそうなので、その話題にはわざと触れないでおくことにした。
「御玲さーん! ただいまっすー!」
遅れてカエルとミキティウス、そして小さくなった黒百足が帰ってきた。黒百足はサイズ以外特に変わった様子はないが、カエルとミキティウスは明らかに黒色の靄を漂わせる矢が何本か刺さっていた。
「……一応聞くけど、大丈夫なの?」
ジト目で、彼らを見やる。
スケルトン系魔生物の攻撃には、全て魔法毒が含まれている。人間が当たれば回復者がいない限り事実上戦闘不能になってしまうが、カエルたちは何事もなく、いつものおちゃらけた態度のままであった。
「オレ、存在自体が毒みたいなもんなんで、この程度の毒はどうということはないっす」
「俺もこの程度の攻撃や毒など、全知全能神パン=ツーの裁きに比べれば、屁でもありません」
なるほど、とさっさと切って捨てる。社交辞令で聞いただけだし、側から見て大丈夫なのは分かり切っていた。
ブルーと顔を見合わせ、森から出る準備をし始めると、木々の枝をまるで忍者のように渡り歩く何者かの気配を聴覚が捉えた。
「みかた。てきならむーちゃんがうごいてる」
思わず反射的に身構えるが、ブルーが肩パンで制してくる。
そう言われて素直に槍を下ろすと、枝の隙間を縫うように、猫耳パーカーを着た少女が颯爽と飛び降りてきた。
「ウース、援護に来ました。進捗どーすか」
地面に着地すると同時、衝撃で落ち葉が舞う。枝を伝って走ってきたせいか、上からも落ち葉が数枚ひらひらと舞い降り、彼女のパーカーにも数枚、綺麗な緑色の若葉がこびりついていた。
「おかげさまで、任務完了です」
「むーちゃんがどかんといっぱつ」
「マジすか、ハンター相手に中々の好タイムっすね」
和気藹々と話す三人娘。さらに遅れて、二人の男も草木を無理やりにかき分けながら姿を現す。
「大丈夫かブルー、まあむーさんいるし、大丈夫だろうけどな!」
「うぉーい、御玲!! 助けに来たぞ!!」
レクはブルーの頭を撫で、澄男は胸を撫で下ろす。
これで支部待機要員のナージとシャルを除き、全員が揃った。標準スケルトン、スカルウィザード、そしてスカルハンター。手分けして倒すべき敵は全員倒した。
残すところ、敵は一体。まもなく最後の獲物、スカルサモナーの討伐が始まる―――。
ブルーも眠たそうに頭に手を回して歩いており、澄連の存在も相まって、非常に呑気な一団と化していた。
「本当に警戒とかしなくていいんですか……?」
「だいじょーぶだいじょーぶ。むーちゃんがいたらがいこついがいよってこねーから」
欠伸をしながら、黒百足に前を歩かせるブルー。それを尻目に頭に抱きついたカエル総隊長が、黒百足を見据えた。
「いやぁー、良かったっすね。この百足がいれば索敵も乱入もぜーんぶこなせる」
「まったくだな。敵対した場合は非常に面倒だというのに、不思議なものだ」
「なぁ? ホント、不思議なもんですわ」
人の頭の上で騒がれると鬱陶しい。さっさと降りて欲しいなと思いながらも、確かに周囲には自分たち以外の気配が全くないことに気づいた。
静かすぎると言っても過言ではないくらい、辺りは木々の間を吹き抜ける風の音しかしない。鳥の囀りすら聞こえず、森の中は穏やかな静寂に包まれていた。
「むーちゃんがいるせーで、やせーどーぶつもよってこねーんだ。むーちゃんまじかーすとじょーいのよーきゃすぎて、そこらのざこはそそくさとにげちまう」
「自然界の上位種だから、ですか。それにしても凄まじい効果ですね。虫すら寄ってこないなんて」
「百足が虫除け」
「なづけてムカデノーマット」
「それは草。移動式だからクッソ便利すぎ謙信」
頭の上の蛙と後ろのロン毛が騒がしい。辺りに敵がいないから警戒する必要がないとはいえ、騒ぎすぎである。南支部で皆の帰りを待つオッサンたちを何かあったときに守れるよう、防衛戦力として待機させたシャルやナージも連れて来ていたら、もっとうるさかったと考えると気が滅入る思いである。
「きた。にじのほーこー、すかるはんたー」
あまりにやかましいのでカエルを下に降ろすと、ブルーが物陰に隠れたので、同時にすばやく身を隠す。
今回のような任務にも対応できるようにするため、あらかじめ探知系魔法の技能球をいくらか分家派から注文していた。
使い方は粗方把握しているし、念のため弥平にも教えてもらったので準備は万全。早速``探査``を行使し、スカルハンターの所在と詳細を把握する。
「それで、どのように攻めます?」
「むーちゃんがおとり。そのあいだにおめーらが」
「あ。忘れてた」
唐突にカエルがまた頭の上に乗っかってくる。正直一々頭の上に乗るのはやめて欲しいのだが、今は敵の前。あまり騒ぐと気配や物音でこちらの位置がバレてしまう。
不快感を覚えながらも、カエルの話を黙って聞くことにした。
「オレら、属性特攻できる奴いなくないすか。御玲さんは氷、オレは水、ミキティウスは雷」
ちょっと何を言っているのか分からなくて、言葉の意味を理解するのに数秒かかった。
何故そんな今更なことを、今になって言うのか。もっと早い段階で、言う機会はいくらでもあったはずだ。
確かにレク・ホーランが「スケルトンは光と火以外は効かない」と言っていた。それを忘れていたわけではない。
今回の戦いではアタッカーになり得ないと判断し、技能球を利用した索敵役に徹するつもりだった。黒百足が囮役になるのも粗方予想通り。さっきの問いかけは、自分の予想に齟齬がないかを確認する社交辞令のようなものでしかない。
結局のところ、メインアタッカーはカエルとミキティウスの二匹だったのだ。彼らに戦闘からトドメまで、全てやらせるのが本来の予定だった。しかしここで、二匹が役に立たない可能性が浮上してきてしまった。背に冷たい汗が滲む。
「あー、そういや光属性ってシャルじゃなかったっけ。なんでアイツ連れてこなかっだだだだだだ、いだだだだだ!! ちょ、御玲さん髪!! 髪ちぎれる!!」
堪忍袋の尾が切れた。いや堪忍袋が粉々に砕け散ったと言ってもいい。ここにきて、獲物を目前にしての爆弾発言である。
いつどんなときでも、たとえ主人がアホで間抜けなことを突然口走ろうとも理性的な自信があったのだが、これには流石に耐えがたいものがあった。
「あーなーたーねぇ……? なんでそれ、もっと早く言わないのかしら? ふざけてるの? それとも舐めてるの?」
「い、いいいえ!! そ、そそそんなことないです!! いやー、普通に思い浮かばなかっただけででででででえええ!!」
「カエル、あなたも知ってたの?」
ミキティウスの頭を鷲掴んで引っ張りながら、一人もじもじして挙動不審のカエルを睨む。
目を逸らすカエル。それはもはや、地上から鷹に目をつけられて運命が決してしまった蛙の如く。
「殺す!!」
「ぶるおおおおおあああああああ!! 顔が捥げる千切れる砕けるうううううう!!」
とりあえず顔面を重点的に潰す。ぐちゃ、とまるでスライムのようにカエルの顔面が潰れ、目玉が飛び出しグロテスクな状況になるがお構いなし。ミキティウスの頭部にグチャリと押さえつけ、適当な場所に投げ捨てた。
「次舐めた真似したら冷凍庫にブチこんで釜茹でにして山に捨てるから。覚えといて」
「ふぁい……」
「す、すんはへん……」
一通りボコし終え、改めてブルーに振り向いた。作戦の方針変更をしなければならないのは明白だからだ。
「チッ……やくにたたねーやつらだな……」
この惨状に、ブルーもため息を吐く。彼らを見つめる視線は、呆れと侮蔑に塗れていた。
「こーなったらしゃーねー。しょーじきいやだけど、むーちゃんにあたっかーさせるしかねーな」
「できるんですか?」
「むーちゃんむぞくせーもあつかえっから。べつにぞくせいにたよるひつよーねーし」
「なるほど。彼らは耐久力、耐性ともに化け物レベルですので、囮も務まるかと」
「そーじゃねーとただのだべるぬいぐるみでしかねーし、まじじゃまだろ」
「ですよねー。ホント、ここぞってときに役に立たないのなら、何のために生きてるのやら」
「そ、そこまでいう……?」
「ひどくない……?」
顔が潰れ、地面にぶっ倒れたままの二匹に辛辣な言葉を浴びせる二人の少女たち。敵はまだ、こちらに気づいていない。その間に準備を整える。
スカルハンターはスケルトンの亜種。スケルトンと同様に物理主体の個体だが、その身体能力は敏捷と回避に秀でている。
スカルハンターはとにかくすばやい。生半可な請負人では、攻撃を当てることすらおろか、その動きを目で追うことすらできない。森の茂みの中を巧みに移動し、手に持っている闇のボウガンで遠距離から狙撃してくる。
狙撃の腕だが、もはや異常の一言に尽きる。装備はボウガンだというのに、最大二キロメトからヘッドショットを確実に決めてくる化け物じみた腕前である。大概の存在は、ハンターの位置が分からないまま即死させられるという結末を辿ることになる。
相手の索敵範囲外から確実にヘッドショットを決め、獲物の息の根を一瞬で刈り取るそのバトルスタイルから、請負機関によって``スカルハンター``と名付けられた、スケルトン亜種の中でも一際悪名名高いスケルトンである。
その脅威度は、複数種のスケルトンを召喚できるスカルサモナーに迫る。作戦会議のときにブルーが面倒くさがったのも、シンプルに厄介すぎるスケルトンだったからに他ならない。
「いいかメイド。いちバレしたらあーしらはおわりだ。てめーはぜってーさくてきをおこたるんじゃねーぞ」
「分かってます」
「きぃひきしめろよ? ゆだんしたらしぬとおもえ」
「は、はい」
ブルーの、少女とは思えないほど低い声音に少し気圧される。
水守家の厳しい修行に耐え抜いたからこそ言えることだが、こちらも戦いのプロだ。相手が人間だったなら、徒党を組まれようが、相手が大国の軍隊だろうが負けはしない。必要とあらば、その大軍を一人で相手取る胆力も持ち合わせている自信もある。
だが、ブルーからはその大軍よりも鬼気迫る気迫を纏っていた。いつもは怠惰を絵に描いたように、だらしなく瞼をポンチョで拭き取るような少女だが、その態度から確信する。
本部の請負人すら交戦を避ける強大なスカルハンター。そんな化け物にも臆する様子は欠片も感じられない。
「よし、まずはぬいぐるみ。てめーらからだ。いけ!」
囮役はむーちゃんからカエルたちに交代。今回彼らは囮以外になんの役にも立たないため、どれだけ気を引き続けられるかが鍵になる。
作戦が決行される。同時に、むーちゃんもまた森の闇の中へ消えていった。
スカルハンターの視野は広い。他のスケルトンたちにはない固有能力を二種類保有しているからだ。それこそが``敵感知``と``罠感知``である。
スケルトン系魔生物は身体能力こそ破格である反面、知能は他の魔生物と変わらない。魔生物は一度敵対した相手に対して、直線距離で襲いかかる共通性質を持つため、戦い慣れた者ならば大概トラップや地形でハメ殺しにしてしまう。
魔生物の肉体能力の方が圧倒的に高いのだから、真正面から戦うこと自体、本来ならば自殺行為に等しいのだ。
スケルトン系魔生物も例に漏れず、落下式トラップや地形ハメが若干ながら有効な魔生物でもあるのだが、スカルハンターとスケルトン・アークには、魔生物討伐におけるセオリーは一切通用しない。
スカルハンターは自分の気配察知範囲とは別に、固有能力``敵感知``による独自の索敵範囲を持ち、自分を中心とする半径二キロメトの球形範囲内にいる全ての敵性生物の正確な位置を把握可能である。スカルハンターの遠距離狙撃が的確無比なのも、この固有能力による恩恵が非常に大きい。
そして固有能力``罠感知``により、自分の身動きがとれなくなるトラップと、自分が嵌って動けなくなる地形を事前に予測可能なため、人の力では動きを封じることができない。
遠距離を得意とするスケルトンでもあり、地形やトラップなどでマウントも取れない。戦うのならば純粋にタイマンで打ち勝つ必要があり、本部の請負人すら討伐任務を避けるのも、無理はない話であった。
沼の中に隠れていたスカルハンターが動き出す。陸に上がり、辺りを見渡し始めた。
``敵感知``の索敵範囲に何者かが引っかかったのだ。スカルハンターはすばやく木々をよじ登り、霊力でボウガンを練成する。
スカルハンターには二匹の生命反応が如実に映し出されていた。距離にして約数百メトの範囲内。ヘッドショットを決めるには、容易な距離だ。
スカルハンターは本能的にヘッドショットを決められる。魔生物ゆえに、一つ一つの動作に集中力など必要ない。全ての動作は生存本能によって保証されている。本能に干渉されるような現実離れした真似でもされない限り、失敗する余地はない。全ては機械的に成功するのだ。
しかし。成功させてなお、その生命反応が消えることはなかった。
生命反応が消えない限り、敵に一定距離接敵されない限り、スカルハンターは同じ動作をし続ける。魔生物は本能だけの生き物であり、思考しない。問題解決に際し、方針転換して別の方法を試すといったことは行わないのだ。本能に刻まれた動作を、成功するまで反復し続ける。
スカルハンターは、``敵感知``に現れた二体の生命体に、完全に釘付けとなってしまった。だからこそというべきか。真横から迫っている、光の柱に気づかなかった。
「にんむかんりょー」
ハンター狩りは一瞬で終わった。どうなったかは、詳しい説明も要らないくらい簡単である。
カエル、ミキティウスが、スカルハンターから数百メト離れたところで挑発して注意をひいている間、黒百足がエーテルレーザーなる霊力由来の破壊光線で反撃の隙も与えず消滅させたのである。
スカルハンターは敏捷と回避こそ高いが、そのかわり防御力が全体的に低い。特に魔法防御力は全スケルトン中最弱を誇るため、黒百足のエーテルレーザーが、十分に通用したというわけである。
「でもこれなら、別に私たちがアタッカーでなくとも良かったのでは……?」
不満げにブルーを見つめた。
最初は黒百足が囮、その隙にアタッカーとして自分、カエル、ミキティウスが袋叩きにするという作戦だった。しかし、いま見る限り、黒百足がほぼ単独で仕留めてしまった。
ならば最初から黒百足だけでよかったのではと思ったが、ブルーは顔中に汗を滲ませながら首を左右に振った。
「あ、あーしだってまさかここまでとはおもわなかったんだよー! むーちゃんってきほん、ほんきださねーし……」
「……嘘ですね。本当のことを言ってください」
「う、うそ!? いやいや、オレがそんなめんどーなことするわけ……」
「黒百足が本気を出さないからといって、使役者のあなたが実力を把握していないとは思えません。第一、十分通用するという確信があったからこそ、作戦を迷わず変更したのでは?」
ブルーの態度が何か変だ。確かに今の気温は三十五度、湿度も森の中ゆえに存外に高いし、汗だくな状況ではある。自分は熱中症にならないようにこまめに水分補給および冷たいタオルを首元に巻いているが、それでもブルーの汗の量は尋常ではない。
ジト目で見つめること数分。ブルーは目を逸らし続けていたが、居た堪れない空気に耐え切れず観念したのか、深いため息を吐いて降参と言わんばかりに両手を上げた。
「むーちゃんだけにまかせるの、ほんとはきんしされてんだ。バレたらレクにどやさられるし、さいあくげんぽーされるかもしんねーし……」
その後もブルーの説明という名の言い訳は続く。
黒百足は、魔生物の中でも規格外の存在。他のあらゆる生物からも敵対されない、自然界の圧倒的上位者である。
彼女が言うには、彼女のためを思って自分の中の生物的な欲望をいくらか抑えている節があるらしく、ブルーも黒百足を一匹だけにさせると何をしてしまうのかは予想できないらしい。
かつてブルーは討伐任務の消化を面倒くさがり、代理として黒百足を単体で任務に派遣させたことがあった。
しかし何故か一週間経っても帰ってこず、流石におかしいと思い始めた頃。本部から南ヘルリオン山脈付近で未知の巨大昆虫型魔生物が出現したと、あわやフェーズS討伐任務発令寸前の事態になったのだ。
一週間、黒百足が何をしていたかというと討伐対象となっていた魔生物のみならず、周囲の魔生物や野生動物を食欲の赴くまま食い荒らし続けていたらしい。いつもブルーの前では抑えていただけあって、抑圧していた分が一気に噴き出しちゃったそうな。
レクの力添えと説得もあり、使役者の管理不行き届きという名目で事は収まったが、しばらくお騒がせ使役者と周囲から白い目で見られた挙句、本部から請負証停止処分をくらって食い扶持を失ってしまい、停止処分期間が終わるまでレクの施しを受けていた時期があったという。
「レクがいなきゃ、またむーちゃんとませーぶつのなまにくせーかつさせられてただろーな……」
何故か遠い目をするブルー。
魔生物の生肉生活。聞く限りロクな食生活ではないのは明らかだ。聞いても足しにならなさそうなので、その話題にはわざと触れないでおくことにした。
「御玲さーん! ただいまっすー!」
遅れてカエルとミキティウス、そして小さくなった黒百足が帰ってきた。黒百足はサイズ以外特に変わった様子はないが、カエルとミキティウスは明らかに黒色の靄を漂わせる矢が何本か刺さっていた。
「……一応聞くけど、大丈夫なの?」
ジト目で、彼らを見やる。
スケルトン系魔生物の攻撃には、全て魔法毒が含まれている。人間が当たれば回復者がいない限り事実上戦闘不能になってしまうが、カエルたちは何事もなく、いつものおちゃらけた態度のままであった。
「オレ、存在自体が毒みたいなもんなんで、この程度の毒はどうということはないっす」
「俺もこの程度の攻撃や毒など、全知全能神パン=ツーの裁きに比べれば、屁でもありません」
なるほど、とさっさと切って捨てる。社交辞令で聞いただけだし、側から見て大丈夫なのは分かり切っていた。
ブルーと顔を見合わせ、森から出る準備をし始めると、木々の枝をまるで忍者のように渡り歩く何者かの気配を聴覚が捉えた。
「みかた。てきならむーちゃんがうごいてる」
思わず反射的に身構えるが、ブルーが肩パンで制してくる。
そう言われて素直に槍を下ろすと、枝の隙間を縫うように、猫耳パーカーを着た少女が颯爽と飛び降りてきた。
「ウース、援護に来ました。進捗どーすか」
地面に着地すると同時、衝撃で落ち葉が舞う。枝を伝って走ってきたせいか、上からも落ち葉が数枚ひらひらと舞い降り、彼女のパーカーにも数枚、綺麗な緑色の若葉がこびりついていた。
「おかげさまで、任務完了です」
「むーちゃんがどかんといっぱつ」
「マジすか、ハンター相手に中々の好タイムっすね」
和気藹々と話す三人娘。さらに遅れて、二人の男も草木を無理やりにかき分けながら姿を現す。
「大丈夫かブルー、まあむーさんいるし、大丈夫だろうけどな!」
「うぉーい、御玲!! 助けに来たぞ!!」
レクはブルーの頭を撫で、澄男は胸を撫で下ろす。
これで支部待機要員のナージとシャルを除き、全員が揃った。標準スケルトン、スカルウィザード、そしてスカルハンター。手分けして倒すべき敵は全員倒した。
残すところ、敵は一体。まもなく最後の獲物、スカルサモナーの討伐が始まる―――。
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